小田急グループの小田急箱根は、これから見ごろを迎える沿線のあじさいをライトアップし、座席指定列車から楽しむことができる「夜のあじさい号」を6月15日(土)~30日(日)の期間に運行する。
「夜のあじさい号」とは?
「箱根あじさい電車」の愛称で親しまれている箱根登山電車。沿線のあじさいが例年見ごろを迎える6月中旬ごろになると、箱根湯本駅~強羅駅間で臨時運転を行う観光列車「夜のあじさい号」が運行する。
その魅力は、あじさいの見どころで徐行や停車を繰り返しながら進むため、よりじっくりとあじさいを観賞できること。
強羅行の場合は「宮ノ下駅」、箱根湯本行の場合は「塔ノ沢駅」で記念撮影の時間を設けてある。また、車内からはライトアップされたあじさいをゆっくりと観賞でき、ライトアップ箇所に近付くと、車内の照明が落とされるため、幻想的な光景を目にすることができる。
さらに、乗客へのお土産として、あじさい電車オリジナルうちわのプレゼントも。
「箱根あじさい電車」の歴史
始まりは、1973年ごろに鉄道職員が自発的にあじさいの植栽を開始したことがきっかけだという。それから、毎年見ごろの時期が訪れると、美しく色づいたあじさいが車窓を彩るようになり、「箱根あじさい電車」と呼ばれ親しまれるように。
箱根湯本駅から強羅駅までの標高差が400メートル以上もあることから、区間ごとに徐々に見ごろが移り変わるため、他のあじさいの名所と比べて観賞期間が長いのが特徴だ。
通常、あじさいといえば梅雨時期の6月が見ごろとして知られるが、箱根はこの標高差によって7月も見ごろとなる。
そんな見ごろを迎えたあじさいのライトアップをはじめ、「夜のあじさい号」の運転を開始したのは1994年のこと。なお、今年のライトアップは6月14日(金)~30日(日)の期間、毎日18時30分から22時00分まで実施され、定期列車からも楽しめる。
「夜のあじさい号」詳細
「夜のあじさい号」が運行開始する6月15日(土)から20日(木)までの期間は平日・土日とも1日2本の運行、その後21日(金)から30日(日)までの期間は平日・土日とも本数を1日4本に増やして運行する。
なお、座席は全席指定のほか、箱根湯本駅から強羅駅までの途中駅の乗り降りはできない。座席券・片道大人500円・小児250円の発売は、5月15日(水)からインターネット発売サイトにて開始している。
詳細は、公式ホームページ「箱根ナビ」から確認を。
車窓から触れられるほどに咲き誇るあじさいの中を進む箱根登山電車に乗って、日中とは異なる表情をゆっくりと楽しんでみては。
箱根ナビ:https://www.hakonenavi.jp/topic/7051
※乗車には座席料金のほかに運賃または箱根フリーパス等の企画券が別途必要。
※往復を利用の際は往復分の料金が必要。
(柿崎真英)