京都府京都市に本社を構え、冷凍宅配食サービス「FIT FOOD HOME」などを運営するAIVICK(アイヴィック)は、日本グルテンフリーアドバイザー協会監修の米粉パン2種を、「FIT FOOD HOME」公式サイトにて6月6日(木)より販売開始した。
無添加×グルテンフリーの米粉パン2種!冷凍で届く
今回は、奈良県産米粉「ミズホチカラ」を使った無添加のグルテンフリーパン2種が登場。
1つは「小麦みたいなふんわり米粉ホテルパン」だ。ふんわりもっちりとした食感とリッチな味わいで、バターやジャムを塗ってそのまま朝食にしても良し、シチューなど洋食ディナーのお供にしても良し。
もう1つは、「小麦みたいなふんわり米粉ベーグル」だ。バター・卵不使用のヴィーガンながら、もっちりと満足感のある食べごたえが特徴のベーグル。プレーンな味わいなので、そのまま食べるほかサンドイッチなどにしてアレンジするのもおすすめなのだそう。
どちらの商品も、冷凍状態で届く。食べる際は レンジ(500~600W)で1~1分半ほど解凍し、その後トースターで表面に色がつくまで焼くと、カリカリモチっとした食感になるという。
同商品は、1個単位での販売となるが、20個まとめて購入の場合の価格は626円(税込)。なお、どちらの商品も、原材料に小麦は使用していないが、アレルギー対応商品ではない。
両立が難しい「グルテンフリーと無添加」を実現
小麦に水を加えてこねることで生成されるグルテンは、パン生地に気泡を含みやすくし、生地の膨張を助ける。一方で、米粉はこねると餅みたいな食感になってしまう。
そのため、小麦を使わないグルテンフリーでは、グルテン以外の方法でパンに気泡を含ませるために様々な工夫が必要。 グルテンフリーで小麦のようなパンの食感や味わいを再現するには、膨らませるための膨張剤や乳化剤を使用したドライイーストなどの食品添加物を使うのが一般的なのだそう。
しかし、AIVICKではこだわりである「無添加」を追求。天然酵母の発酵の力と、米粉をはじめとする原材料の配合を調整することによって、これまで米粉パンで食感が気になっていた人にも満足してもらえる商品が完成した。
アミロース値が高く、膨らみやすいという性質がある「ミズホチカラ」を使用したことが1つのポイント。また、大豆の粉やオーツ麦粉、ソルガム粉など食物繊維が豊富なグルテンフリー食材、オオバコの仲間で種子の殻を粉末にしたサイリウムハスクを使用しているのもポイントだ。オオバコの水分を保持する性質を生かして、もっちり食感を出している。
商品開発のきっかけは「米離れ」と「グルテンフリー」
日本における米の1人当たりの年間消費量は、1962年度をピークに減少傾向にあり、ピーク時の半分近くまで落ち込んでいるという。農林水産省では、米の消費拡大対策として、さまざまな施策を実施してきた。
また、健康維持の方法の1つとして、「無理なく」「続けられる」「食事や人生を楽しむ」というキーワードのもと、グルテンフリーが注目されている。
日本では、2009年頃に起きたといわれる第1次米粉ブームに続き、2018年からグルテンを含まない特性を発信する「ノングルテン米粉第三者認証制度」や「米粉の用途別基準」の運用が開始されたこともあり、今まさに第2次米粉ブームが到来しているといえるのだそう。(※)
加えて、米粉はアミノ酸スコアが小麦よりも高いこと(小麦41、米65)や、国産米粉パンを1人が1ヶ月5枚食べると、自給率が1%アップする食料自給率アップに貢献できることから、健康やSDGsの観点からも注目を集めているという。
開発から発売まで
こうした背景から、日本グルテンフリーアドバイザー協会・代表理事の中村由美子さん監修による、グルテンフリーと無添加を掛け合わせた新食感米粉パンの商品化が決定した。
商品開発に際し、日本グルテンフリーアドバイザー協会とAIVICKの共同オンラインセミナーを実施。参加者の声から「グルテンフリーについて正しく理解した上で、無理なく安心して普段の生活に取り入れられる商品づくりが求められている」と感じたそう。約10ヶ月間議論を重ね、ようやく形になったという。
実際に製造したのは、奈良県で長年にわたり米の卸販売業を営み、米粉商品のレシピ開発・製造を行う南都食糧だ。
そして、全国的に田植えの時期を迎えるこの時期に、米の魅力を再認識するきっかけになればと考え、同商品を発売する運びとなった。
AIVICKは、国産米粉を使用したパンを商品化することで、米の需要拡大とグルテンフリーを通じた健康意識の向上につながることを目標としている。
グルテンフリー×無添加の米粉パンを味わってみては。
「FIT FOOD HOME」公式サイト:https://store.tavenal.com
※参考:https://www.maff.go.jp/j/seisan/keikaku/komeko/attach/pdf/index-126.pdf
(Higuchi)