ヤマト醤油味噌は、6月23日(日)に、日本の発酵食文化を国内外に新しい形で伝えるため、「金沢天晴 山藤濁酒研究所(かなざわあっぱれ やまとどぶろくけんきゅうじょ)」を設立した。
「発酵食のまち 金沢大野」のヤマト醤油味噌
ヤマト醤油味噌は1911年に金沢市大野町で醤油屋として創業し、現在は醤油・味噌・甘酒・塩糀などの発酵食品を醸造している。
金沢市大野町は、400年以上前から醸造文化が栄えた醤油五大産地の一つとして街並みが丁寧に守られ、10軒の醤油や味噌の醸造業社やクラフトジンの蒸留所もあり、「発酵食のまち 金沢大野」として知られるようになってきた。
ヤマト醤油味噌では、おかず一品とお味噌汁、そして玄米ご飯という古くからの和食の型を伝え、美味しさと健康を意識した自然体の食生活の提案をしている。
そのため、本社醸造所の敷地内を「ヤマト・糀パーク」として、糀をつかった料理教室、みそ作り教室、玄米の炊き方教室などを通して、日本の発酵食文化を伝える活動を2010年から継続している。
糀バーガーを開発
「金沢天晴 山藤濁酒研究所」は、日本でも類のない「糀バーガーとどぶろくを楽しめる発酵酒場」。
どぶろくとは、米を原料(※)とした濁酒だ。「発酵」とは、麹菌、酵母や乳酸菌などの微生物のはたらきによって食物が変化し、人間にとって有益に作用すること。
「麹菌」「酵母」「乳酸菌」と三種類の微生物全てが入っている発酵食品は、醤油と味噌とどぶろくが挙げられるが、この3つが揃うのは日本だけで、極めて日本的な発酵食品と言える。
腸の健康を考えて、食事をするなら玄米ご飯とお味噌汁、飲むならどぶろく。
「ヤマト・糀パーク」は醤油と味噌の製造拠点で、どぶろくまでも一箇所で体験できる場所となっており、
「どぶろく 甘にごり」「どぶろく 酸にごり」や
「どぶろく 2種飲み比べ」などを販売する。
その他「ノンアルコール しゅわしゅわ玄米甘酒」や
「ノンアルコール 糀レモネード」なども販売される。
どぶろくのお供となるメニュー開発に際しては、「ヤマト・糀パーク」ならではの新しい糀の調味料を開発するところからスタート。開発したのは、「レモン塩糀」と「燻製醤油糀」の2品。
「レモン塩糀」は、国産レモンを使用し、皮からまるごとを塩糀に漬け込んだもの。ほどよい酸味とやさしい甘み、かすかな苦みが魚介の味を引き立てる。
「燻製醤油糀」は、糀を醤油で漬け込んだのちに、燻製して香り付けした調味料。醤油の旨みにやさしい甘みが乗り、燻製で肉料理に最適なソースとなっている。
それぞれを活用した「糀バーガー プルドポーク 燻製醤油糀」1,300円と
「糀バーガー サーモンフライ レモン塩糀」1,300円、
「糀バーガー サーモンフライ レモン塩糀、どぶろく(店内ドリンクから選択)のセット」1,800円も販売される。
背景にあるのは、ヤマト醤油味噌が1997年から取り組んできた輸出事業。アメリカ、ヨーロッパ、東アジアの多くのシェフと交流をしてきた。
今、世界の料理界では、著名なシェフが、自ら糀を活用して独自の料理を提供しているという。こうした糀を活用した「発酵料理」が世界のトレンドになっている。
ヤマト醤油味噌では、海外のシェフとの交流を通して発想を温め、糀を洋食にも活用する好事例として、ハンバーガーを糀の活用方法として提案する。
大野港からの景色も楽しめる
味噌、醤油、甘酒、塩糀など発酵食品の仕込み水には、すべて霊峰白山の伏流水を使用しており、水の源となる山を望める大野港のテラス席からは、晴れた日には霊峰白山が綺麗に見える。
創業者の志を引き継ぐお店に
ヤマト醤油味噌の創業者である初代の名前が「山本藤松(やまもととうまつ)」で、その屋号が「山藤(ヤマト)」だった。
「金沢天晴 山藤濁酒研究所」では、金沢大野と北海道の間、北前船の航路を船で行き来して商いを発展させた創業者の志を引き継ぎ、地域を盛り上げるお店づくりをしていくという。
糀バーガーやどぶろくが楽しめる「金沢天晴 山藤濁酒研究所」を訪れてみては。
■金沢天晴 山藤濁酒研究所
住所:石川県金沢市大野町4丁目イ170 ヤマト糀パーク内
営業時間:10:00~17:00
定休日:火・水曜日
ホームページ:https://yamato-doburoku.com
※:果実酒を原料とする場合もある
(yukari)