日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、福島県旧東和町(二本松市)を写真とともに紹介する。
Vol.275/福島県旧東和町(二本松市)
旧岩代町から北へ進み、旧東和町へ入った。東部や北部には阿武隈山系に属する山々が広がっており、起伏の激しい地形になっている。一方で、西部は阿武隈川の右岸にまで迫っており、比較的平坦な地形だ。この阿武隈川はカヌーの練習場にもなっていると、のちに教わった。
そして、今回は『道の駅ふくしま東和』へ向かう。凸凹した地形に住宅街が広がっていて、赤茶色や青色の屋根が見える。この屋根の色を見ると、福島県らしさを感じるばかりだ。
さらに、もうすぐ到着するというときに、大きな歌舞伎の人形が、沿道から姿を見せていた。旧東和町では「針道のあばれ山車」というお祭りがある。個性豊かなキャラクターなどが山車を彩り、まちを練り歩くそうだ。
道の駅にも桃太郎のようなキャラクターがいて、横笛を吹いていた。念の為にこのキャラクターを確認しようと思って、Googleマップを開いてみると、キャラクターの顔におそらく自動処理でモザイクがかかっていて、いやあ、人間ではないのだけれどなあと思うのだった。
また、看板の横には「また来てくだっしょ」の文字が書かれている。「また来てくださいね」の意味だろうけれど、可愛い言葉だと思わずにはいられない。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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