AIとIoTを活用して“待つ”をなくすサービスを提供するスタートアップ「バカン」と「富山県滑川市」は、9月3日(火)に、災害時避難施設に係る情報の提供に関する協定を締結した。
災害時の避難施設の開設・混雑状況を、バカンが手掛けるリアルタイム空き情報配信プラットフォーム「VACAN」を通じて提供することで、利用者はインターネット上での確認が可能になる。
避難所の情報をネット上で配信、分散避難をサポート
今回の取り組みでは、滑川市が地震・風水害その他の災害時などに避難所を開設する際、バカンが避難所のリアルタイム混雑情報配信を行うインターネットサービスを提供する。配信は、バカンが提供するリアルタイム空き情報配信プラットフォーム「VACAN」を利用して行われる。
「VACAN」には、マップ上で近くの施設などの空き・混雑状況を一覧できる「VACAN Maps」という機能がある。避難する人は、この「VACAN Maps」にPCやスマートフォンなどでアクセスすることで、各避難所の位置や混み具合を確認することができる。
混み具合の情報は、各避難所の職員などがインターネット上の管理画面から操作することで更新する。表示は、「空いています」「やや混雑」「混雑」「満」の4段階だ。
この仕組みにより、避難する人や遠方に住んでいる家族の人が避難所の混雑状況などを簡単にスマホなどから確認できる。バカンと滑川市は、この取り組みを通し分散避難を考慮することで、近年増加している自然災害への備えとしてより安全に行動できる環境づくりを図る。
IoTとAIを活用して“待つ”をなくす
バカンは、経済産業省が選定する官民による支援プログラムJ-Startup 2019選定企業だ。IoT、AIを活用して、レストラン街やカフェ、トイレ、観光地、避難所、投票所などあらゆる場所の空き状況を検知し、デジタルサイネージやスマートフォンに配信している。
例えば、JR東京駅構内の飲食店、新出光が運営するセルフガソリンスタンドの洗車場などの混雑状況を配信することで、利用者の満足度向上に貢献。大阪府泉大津市や福島県郡山市などでは、今回の滑川市同様、避難所の情報を配信する。
また、空き状況可視化だけでなく、混雑の抑制・管理なども行っており、空き/混雑情報を起点とした“待つ”をなくすDXサービスを幅広く提供中だ。
バカンHPでは、「VACAN」導入例について詳しく紹介しているので、チェックしてみて。
バカンHP:https://corp.vacan.com
(Higuchi)