相鉄グループの相模鉄道と、傘のシェアリングサービス「アイカサ」を運営するNature Innovation Groupは、相鉄線の全27駅にレンタルスポット(傘立て)を設置し、9月18日(水)より順次サービスを開始。これにより、相模鉄道は全駅に「アイカサ」を設置した、初めての鉄道事業者となった。
傘のシェアリングサービス「アイカサ」
「アイカサ」は、“⾬の⽇を快適にハッピーに”と“使い捨て傘をゼロに”をミッションに、2018年12⽉にサービスを開始した、傘のシェアリングサービスだ。
突発的な⾬にもビニール傘をその都度購⼊せずに、駅や街中で丈夫でサステナブルな「アイカサ」を借り、⾬がやめば最寄りのレンタルスポットに傘を返却することでエコに貢献しながら(*1)⼿ぶらで便利に移動ができるのが特徴。現在は、東京駅や新宿駅をはじめとした都内全域と関東、関⻄、愛知、岡山、福岡、佐賀など14都道府県で展開し、1,600カ所以上にスポットを設置している。
利用者は、「アイカサ」アプリをダウンロードして会員登録し、スポットでQRスキャンして傘をレンタル。使い終わったら最寄りのスポットへ返却する。
料金プランは、「使い放題プラン」月額280円と、「使った分だけプラン」24時間・1本あたり140円がある。
全27駅・41カ所にスポット増設、合計86カ所に
相模鉄道では、2022年11月に相鉄本線の全17駅・計30カ所に「アイカサ」を設置。その後、2023年3月には相鉄新横浜線の全2駅、同年6月には相鉄いずみ野線6駅にも追加で設置し、スポットは合計45カ所となった。
このたびは、相鉄本線、相鉄いずみ野線、相鉄新横浜線の全27駅・41カ所にてスポットを増設。これにより、相模鉄道でのスポット数は合計86カ所となった。設置場所の詳細はアイカサロケーションマップで確認を。
傘の忘れ物が全体に占める割合は減少傾向に
相鉄グループが6月に発表した「2023年度の駅や車内などでのお忘れ物状況をまとめた調査」では、2023年5月に新型コロナウイルス感染症が第5類感染症に移行し人々の移動が増えたことなどにより全体の忘れ物の件数は、昨年度+12.9%となる76,328件であった。
傘の忘れ物は、2022年度(14,591件)と同様に、2023年度も忘れ物全体で最も多い15,009本(約41件/日)となっており、環境負荷や廃棄コストが大きな問題となっている。
一方で、アイカサを提供開始した2022年度と比較すると傘の忘れ物が全体に占める割合は減少。全体割合としては1.9ポイント減少し、19.7%となった。
相模鉄道とアイカサは、全駅にレンタルスポットを設置したことにより、忘れ物として廃棄処分されるビニール傘などの使い捨て傘の削減に貢献し、相鉄線沿線の利用者に雨の日でも便利に快適に過ごしてもらえる環境の提供を目指すとしている。
相鉄線の全駅に「アイカサ」があることで、お出かけがより便利に快適になりそうだ。
「アイカサ」アプリダウンロード:https://www.i-kasa.com/
*1 環境省3R 原単位の算出方法より
(Higuchi)