広島県江田島市にある江田島荘が、児童養護施設の体験格差を無くすべく、江田島にて、日本中からシェフが集まるランチ会を開催。広島新生学園の子どもたちへのクリスマスプレゼントとして、支援者からの寄附で届ける。
広島新生学園について
広島新生学園とは、原爆投下2カ月半後に開設された児童養護施設で、広島県内に13施設ある児童養護施設のうち、2番目に長い歴史がある。原爆孤児、戦災孤児、引揚孤児等の収容保護を目的として、広島市南区宇品長久陸軍暁部隊の兵舎の一部を借りるところから歴史がはじまった。
現在は、様々な理由で親と生活が出来ない2~18歳までの65人が一緒に暮らしている。
「児童の人権を尊重・理解し、児童の秘められた可能性を発見助長する」を養護方針として、職員は住み込みフレックスタイム制で子どもたちと生活。また、両翼80mのグランドでは、毎日園内での子どもたちと職員で野球やバレーボールで汗を流したり、地元の連盟チームと試合をするなどスポーツによる集団指導により協調性、遵法性・責任感・忍耐力を高め、体力と礼節の増進を図っている。
平日は学校に通い、園内では一つの大家族のように子どもたちと職員が過ごしているそうだ。
2022年より始まった活動
江田島荘では、2022年より、広島新生学園の上栗園長と職員の理解のもと、サンタに扮して一人ひとりにプレゼントを手渡す活動をスタート。2022年は522,950円(71件)、2023年には530,000円(84件)の寄附を、気持ちとともに預かった。昨年は、62人の子どもたちへ、広島で活動しているエレクトーン奏者の生演奏もプレゼントすることができたとのこと。
そして今年は、この活動を江田島から子どもたちへ「愛」を届ける“アイランドプロジェクト”と名付け、永く続けていこうと心に誓っているという。
今年はスターシェフによるランチ会も開催
今年は、子どもたちが“サンタさんに欲しいとお願いしたプレゼント”を届けるとともに、これから将来を考える広島新生学園の子どもたちの「職業の選択肢」が広がることを願い、江田島荘レストラン「locavore(ロカヴォーレ)」の廣松昂是料理長の企画立案で、10月13日(日)に、江田島荘にてランチ会を開催。当日は、この活動に賛同したスターシェフたちが目の前で振る舞う料理を体験することで、「料理」や「サービス」の職業が将来の選択肢の一つとなり、子どもたちの可能性が広がれば、と考えているそうだ。
今回のランチ会には、「シェラトン沖縄」料飲顧問の井樋雅之氏、
「SINAE」の大東和彦シェフ、
「LAVAROCK 神谷町」の星野大志料理長、
江田島荘「locavore」の廣松昂是料理長が参加する。
江田島荘では、12月23日(月)までの期間、広島新生学園の子どもたちのクリスマスプレゼント費用とランチ会に充てる寄附(一口5,000円)を募集中。寄附する際は、江田島荘フロントにて、記入した寄附フォームを寄附と一緒に預けよう。
江田島荘総支配人のコメント
江田島荘の総支配人・阿部直樹氏は、「(前略)この活動を始めて3年目になりました。活動の形は整ってきましたので、お子さんたちのことをより一層考えながら継続していくにはどうしていけばよいかと考え始めた時、江田島荘レストランlocavore(ロカヴォーレ)の廣松料理長から『新生学園のお子さんたちに江田島荘でのランチをプレゼントしたい』という申し出がありました。
同時にお子さんたちの人生選択肢として、廣松シェフのようにモノを生み出せる職業があるということを知ってもらい、この職業をこれからの選択していく中のひとつに入れてもらえるならば、ランチを食べてもらうだけでなく、お子さんたちにとって貴重な体験になるのではないかと思いました。『シェフが料理を作っているときの真剣なまなざしや、お料理を仕上げる優しい手の動きを見せてあげたい。そして、そのシェフが作る絶品のお皿を食べてもらいたい』そんな想いに駆られました。
廣松料理長も私の想いに共感し、各界でご活躍中の先輩や仲間にも声を掛けてくれ、江田島から離れたところにいるシェフの皆さんからご快諾いただき、夢のようなランチ体験をお子さんたちにお届けできることとなりました」とコメント。
この機会に、江田島荘の活動をチェックしてみては。
■江田島荘
住所:広島県江田島市能美町中町4718
公式サイト:https://etajimasou.jp
アイランドプロジェクト:https://etajimasou.jp/cms/wp-content/uploads/322939bbc2d2596c2ed61ce493974e5a.pdf
(佐藤ゆり)