茨城県日立市は、11月23日(土)、24日(日)に日立市池の川さくらアリーナにて第46回「日立市産業祭」を開催する。
同産業祭は、日立市市制85周年と日立市・十王町合併20周年、山形県山辺町友好都市提携20周年の周年記念イベントとして実施される。
昔懐かしい写真展など周年プログラムを用意
池の川さくらアリーナは、日立市民公園内の体育館。
2019年には「いきいき茨城ゆめ国体」において体操、バスケットボール、卓球、パンポンの会場として選ばれたほか、日本男子プロバスケットボールのBリーグ公式戦開催の実績も持つ。
そんな、池の川さくらアリーナで今回開催されるのは、日立市の市制施行85周年と日立市・十王町合併20周年、山辺町友好都市提携20周年を記念した、「日立市産業祭」。
特筆すべきはもちろん、周年記念イベントが用意されるということ。
市政施行85周年と日立市・十王町合併20周年の記念イベントとして行われるのは、「写真展」「クイズラリー」「ミニ上棟式」だ。
日立市は1939年9月に、茨城県で2番目に市政施行を実施した。「写真展」では、昭和、平成、令和と移り変わる時代とともに歩んできた日立市の85年間を振り返る、昔懐かしい写真が展示される。
「クイズラリー」では、会場内のチェックポイントを周りクイズに答えるとハズレなしの抽選に参加できる。参加受け付けは産業祭本部で行い、クイズに答えて当日の15時30分までに再び同本部へと戻ってゴールとなる。
景品がなくなり次第受付終了とのことなので「挑戦したい!」という人は早めにチェックしてみて。
「ミニ上棟式」は、23日(土)12:00、24日(日)10:30の2回の開催。
上棟式は家を建てる際に棟上げが無事に終わったことを感謝し、安全を祈願する儀式のこと。昨今では略式で行う場合が増えているが、「餅やお菓子を撒く儀式」というと、思い当たる人も多いのではないだろうか。
今回の「ミニ上棟式」では日立木材協同組合の協力を得て、往年のにぎやかな上棟式が行われる。
山辺町の特産品・グルメを楽しむ
山辺町友好都市提携20周年の記念イベントとして行われるのは、「芋煮の無料配布」と「山辺特産・ニットの糸巻きトライアル」。
芋煮は山形県郷土料理のひとつ。里芋、牛肉、こんにゃく、ねぎなどの具材とともに煮込んで食べる芋煮は、秋から冬にかけての風物詩だ。
また、特徴的なのが地域によって味付けや具材の種類が異なるということ。日本海側の庄内地域では、豚肉を使用した味噌仕立てというのが定番だったり、最上地域では山菜やきのこを入れたりと、実にさまざまな種類が存在する。
今回無料配布されるのは、「山辺町レシピ」の芋煮。両日とも、10:00と14:00に各250食分が提供される。
23日(土)13:00からは、ステージで「山辺特産・ニットの糸巻きトライアル」を開催。競技は2人1組で、20秒間でどれだけ多く糸を巻けるのかを競うというもの。20組限定参加で、上位5組には山辺町の特産品が贈呈される。我こそはという人は親子やパートナーと参加してみては。
また、山辺町の物産品の展示・販売ブースも設けられるので、この機会に山辺町のグルメなどを探してみるのも楽しそうだ。
和太鼓やダンスのステージ演奏
ステージでは両日を通して、さまざまな演奏やパフォーマンスプログラムも用意。
23日(土)は、10:30から豊浦さくら保育園による「歌・和太鼓演奏」。12:30からいしまち認定こども園による「歌・和太鼓演奏」、14:00から多賀さくら認定こども園による「側転披露・和太鼓演奏」を行う。そのほか、11:30から日立市民吹奏楽団の演奏も行われる。
2日目の24日(日)には、ダンスパフォーマンスが目白押しだ。11:30から明秀学園日立高等学校Blue Fairieによる「チアダンス」、12:00からDelicious☆による「ダンスパフォーマンス」。
さらに、日立市出身のシンガーソングライター・佐藤駿氏も有志を集めて結成したダンスチーム・team ZemHoliとともに登場。こちらのステージは13:00から、歌とダンスのパフォーマンスが披露される。
会場内には、市内外から130以上の団体が出展し、特産品や工芸品の展示・販売も両日を通して実施。見ても買っても楽しめる、にぎやかなイベントとなりそうだ。
さまざまな発展を遂げた日立市
日立市は、茨城県の北東部に位置し、東は太平洋に面した風光明媚な海岸線を有し、西は阿武隈山脈の支脈である多賀山地が連なる土地だ。地名の由来は、水戸黄門こと水戸藩二代藩主の徳川光圀公がこの地を訪れた際、海から昇る朝日の美しさに「日の立ち昇るところ領内一」と称えたという故事から来ているという。
江戸時代には、水戸徳川家の歴代当主が藩主を務めた徳川御三家のひとつ水戸藩が置かれ、幕末には、海防のための陣屋・助川海防城も設けられた。助川海防城は、友好都市である現山形県山辺町出身の水戸藩家老・山野邊氏が城主となり、防備を固めた歴史もある。
また、日立市の歴史を語るうえでは、煙害問題と桜も切り離せない。1907年頃、日立鉱山の発展にともない発生した深刻な煙害問題。その自然保護と回復のために植えられたのが、煙に強いオオシマザクラだ。以来、多くの桜が植樹され、市内には多数の名所も存在する。
現在では、市内中心部に多くの工場が立地し、国内有数の工業都市としても知られている。
歴史、工業、自然。これらが見事に調和して形作られた日立市。昔を振り返る展示もある「日立市産業祭」で、改めて「日立市」の成り立ちを思いながら、地元や友好都市の魅力に触れてみては。
◼️第46回日立市産業祭開催概要
開催日時:11月23日(土)、24日(日)
場所:日立市池の川さくらアリーナ
住所:茨城県日立市東成沢町2-15-1
詳細:https://www.city.hitachi.lg.jp/sangyo_business/sangyoshinko/1002896/1014254/index.html
(Kanako Aida)