京都で生まれ育ったライター・紫原が、地元に関する情報をお届け。今回紹介したいのは、東本願寺前のお東さん広場で定期的に開かれている「お東さん・手づくり門前市」。次なる開催は、12月1日(日)の予定だ。
京都市初の市民緑地「お東さん広場」
浄土真宗「真宗大谷派」の本山である東本願寺は“お東さん”とも呼ばれ、古くから親しまれてきた。また、京都の玄関口、JR京都駅からほど近くに位置することから、周辺を観光する際にも立ち寄りやすい。
そんな東本願寺の門前にて、2023年3月に京都市初となる市民緑地が誕生した。
京都駅周辺の活性化に取り組む京都市と、地域に開かれた門前を目指す東本願寺の思いが一致。京都市道と東本願寺所有の緑地を一体的な緑の空間として活用できるように整備されたのが、「東本願寺前市民緑地」だ。愛称は、公募により「お東さん広場」に決定した。
南北に長い敷地内の芝生広場では、桜やイチョウなど四季折々の花木が楽しめるという。また、石畳風に舗装された多目的広場や、蓮華の噴水を中心に据える噴水広場はさまざまな目的で利用可能。イベントの開催やキッチンカーでの飲食物販売、写真・映画の撮影など、幅広いニーズに対応する。
今後、お東さん広場が賑わい・憩いの空間として市民生活に浸透することで、東本願寺一体の地域活性化にもつながるのではないだろうか。
新たな交流を生み出す「お東さん・手づくり門前市」
お東さん広場を会場に、2023年5月から始まった「お東さん・手づくり門前市」。
イベントを主催するのは、京都市内で複数の手づくり市を企画運営するクラフトだ。「お東さん・手づくり門前市」では、心のこもった手づくりの品物を通して、門前エリアのさらなる活性と新たな交流の場を設けることを目的としている。ちなみに手づくり市とは、自作の手づくり品に限定した販売ブースが軒を連ねる市を意味するんだそう。
「今までこういうイベントに行ったことがない」と参加を迷っている人や手づくり市の雰囲気を知りたい人は、公式サイトの開催記録ギャラリーを見てみよう。ここでは、最近の開催日における手づくり市の光景や出店作品が、写真と動画で公開されている。
前々回は、10月20日に開催された。外国人観光客を含め、多くの来場者で終日賑わっていたようだ。店先に並ぶ品々はアクセサリーや小物雑貨、焼き菓子など、実に多彩。どれも手作りならではの温もりや、出店者のこだわりが感じられる。きっとここにしかない出合いが待っているだろう。
開催概要
次回の「お東さん・手づくり門前市」は、12月1日(日)の10時から16時に開催される。入場料は無料で、雨天決行。ただし、災害発生時や荒天予報時には中止の場合もあるので注意が必要だ。
当日はお東さん広場の多目的広場をAからEの5ブロックに区切り、最大で約130ブースが出店する。各ブロックの出店者については、公式サイトをチェックして。さらに、噴水広場付近には3台のキッチンカーが登場。買い物前後に立ち寄って、お腹を満たすのもおすすめ。
会場となるお東さん広場には駐車場が併設されていないため、公共交通機関や近隣のコインパーキングを利用しよう。また、南北の両端には駐輪スペースも用意されている。
電車でアクセスする場合、JR「京都駅」より北に徒歩約5分、もしくは地下鉄烏丸線「五条駅」より南に徒歩約5分。バスなら市バス「烏丸七条」にて下車後、徒歩1分ほどで到着する。
なお、会場内にはごみ箱が設置されていない。買い物や飲食で出たごみはできるだけ持ち帰るようにして、円滑なイベント運営に協力してほしい。
12月1日以降の「お東さん・手づくり門前市」の開催日程は、2025年1月11日(土)、2月11日(火・祝)、3月8日(土)を予定している。
なかには、出店者として手づくり市に参加したい人もいるかもしれない。公式サイトでは、出店応募に関するアナウンスが行われている。1月11日の「お東さん・手づくり門前市」への出店は12月1日(日)から15日(日)の期間で募集するそうなので、検討してみては。
京都の歴史を象徴する東本願寺前の広場で、ハンドメイド作品を通じた温かな交流を楽しもう。
■「お東さん・手づくり門前市」
会場:東本願寺前市民緑地(お東さん広場)
住所:京都府京都市下京区常葉町他
イベント詳細ページ:https://kamigamo-tedukuriichi.com/publics/index/144
手づくり市 公式Instagram:https://www.instagram.com/kamigamotedukuriichi_staff_ym
紫原もこ
生まれも育ちも京都のWebライター。とはいえ京都についてはまだまだ勉強中。趣味は観劇、美術館・神社仏閣巡り。