日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、岩手県旧川井村(宮古市)を写真とともに紹介する。
Vol.356/岩手県旧川井村(宮古市)
k次にやって来たのは旧新里村。元々は「新しい里」だったのかなと思うと、止まることのない時間の流れを感じる。そして、旧新里村も海には面していない。今までは宮古市に対して海のイメージ強かったけれど、宮古市は山や里にだって囲まれているのなだあと、今回の散策で気づくことができた。。
まちにやってくると、低い山に雲が浮かんでいて、ゆっくり進んでいる。電柱にはものすごい数の蜘蛛の巣も張られていた。そして、差し込む朝日がとても美しくて、思わず足を止めてしまう。
市街地は閉伊川沿いに広がっており、家を眺めると、ときおり水色の屋根が混じっていていた。紫陽花の花もまだ色を残して咲いており、ほかの地域ならば暑さで色を失っていたので、やはり朝晩は気温が低いのかもしれない。市街地から東へ進めば宮古市街地へ進み、西へ進めば盛岡市街地に着く。これまで、宮古市といえば海がそばにあるとばかり思っていたけれど、ここにある緑豊かな暮らしも宮古市であるということを、しみじみ感じたのだった。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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