北海道札幌市手稲区に本拠を置くスタートアップのリクロジャパンは、同区内に住んでいる人を対象とする融雪機シェアリングサービス「ユーカリ」を、12月16日(月)に開始した。
同サービスは、シェアリングエコノミーにおいて、雪対策の分野としては初めてとなるシェアリングサービス(*1)。除雪した雪を手間なく片づけられるサービスで、特に一戸建てに住む人など、雪の置き場所に悩んでいる人をサポートする。
自宅にたまった雪を手軽に片づけられる「ユーカリ」
「ユーカリ」は、融雪機を定期的に自宅などへ届けるサービス。使用する融雪機はリヤカーのように手で押して動かせるタイプで、ロードヒーティングなどと異なり設置工事が不要、かつ省スペース(機器の幅およそ0.8m、奥行きおよそ1.5m)であるのが特長だ。
このような移動型融雪機を、燃料の調達、保管、メンテナンスの手間なく利用できるため、重機や大型車両を使った排雪作業によることなく、誰でも手軽に自宅にたまった雪をすっきりと片付けることができる。
2024~2025年の冬シーズンは試験的に、スタッフがご自宅などに訪問する形式でサービスを展開。融雪機への雪の投入は、自身で行うことはもちろん、スタッフに任せることも可能なので、仕事やお出かけの間に利用することもできる。なお、1回あたりの正味の融雪時間は約1時間だ。
50%OFFキャンペーン実施中!
「ユーカリ」の料金プランは、来年3月までの間に14日ごとに訪問する「月2プラン」1回あたり7,920円(税込)、来年3月までの間に28日ごとに訪問する「月1プラン」1回あたり8,800円(税込)、希望の日に1回単位で申し込める「単発プラン」9,680円(税込)の3種を用意した。
現在、サービス開始記念として、50%OFFキャンペーンを実施中。12月中に申し込むと、「月2プラン」「月1プラン」を来年3月までずっと50%OFFで利用できる。また、「単発プラン」も、12月中の申し込みで50%OFFとなる。ただし、予約可能な枠には限りがあるとのことだ。
サービスの狙い
除排雪作業員の高齢化や、札幌市における「パートナーシップ排雪制度」の見直しなど、これまで人々が当たり前に享受してきた雪対策は今、持続可能性の面で転換期を迎えているそう。
住民目線では今後、冬季の暮らしを「より快適にカスタマイズする」「能動的に自衛する」というニーズが高まるものと考えられる。
「ユーカリ」は除雪代行とは異なり、自宅などにたまった雪の除去に特化したサービス。雪を置く場所を新たに生み出すとともに、雪が自重で押し固められることも軽減できるので、日々の除雪が格段にラクになるだろう。
また、作業箇所においては依頼者のみならず歩行者にとっても安全・快適に通行できる空間となるよう努め、街の活性化に貢献していく。
今後の見通し
今回、サービスを開始する札幌市手稲区は、同市内にある10行政区のうち一戸建てに住む世帯数が4番目に多く(*2)、サービスの需要は高いと見込まれている。
翌シーズンにおいては、手稲区以外の地域での展開を目指す。また、カーシェアリング等と同様の仕組みを取り入れ、融雪機をセルフサービスでピックアップする方式での業態開発も視野に入れているようだ。
自宅にたまった雪を手軽になくせる「ユーカリ」をチェックしてみては。
「ユーカリ」URL:https://snow-yuukari.com
*1 出典:一般社団法人シェアリングエコノミー協会Webサイト
*2 出典:令和2年国勢調査
(Higuchi)