
宮崎県高千穂町にある天岩戸神社では、御神体の「天岩戸」に注連縄(しめなわ)を張る毎年冬至の恒例行事「天岩戸注連縄張神事(あまのいわとしめなわはりしんじ)」を、12月22日(月)に開催。
当日は、芸術家や文化継承者による奉納行事、誰でも参加可能な「岩戸投げ大会」、鏑矢奉上の儀、天岩戸神楽なども執り行われる。
冬至の日に御神体の注連縄を張替える

天岩戸神社注連縄張神事(写真は令和6年開催)
注連縄発祥の地・天岩戸神社では、毎年冬至の日に注連縄の張替えを行い、神事として伝えていくための年末の恒例行事「天岩戸注連縄張神事」を開催している。
令和3年より、神話に描かれた注連縄張り神事を伝統行事として後世に残し、神話の継承と明るい世の中が末永く続くようにとの願いを込めて、古事記・日本書紀になぞらえて実施。
今年は、登山家の望月将悟(もちづき・しょうご)氏と天野和明(あまの・かずあき)氏によって、注連縄の張替えが行われる。
芸術家や文化継承者による奉納行事

「天岩戸注連縄張神事」は、御神体の「天岩戸」に張られた注連縄を張り替えるだけでなく、日本神話になぞらえ、国内を代表する芸術家や文化継承者が天岩戸神社に集結し、奉納を行うという貴重な機会だ。


今年は、元ブルーハーツのドラマーでミュージシャンの梶原徹也(かじわら・てつや)氏や、武道家の荒谷卓(あらや・たかし)氏、舞踊家の酒井はな(さかい・はな)氏、島地保武(しまじ・やすたけ)氏、演奏家の阿部一成(あべ・かずなり)氏などによる、奉納演奏・演武・演舞が行われる。

また、西行庵円位流 花輪竹峯(はなわ・ちくほう)氏による献香献茶式や、

書道家 永山玳潤(ながやま・たいじゅん)氏による奉納揮毫(ほうのうきごう)、

長鳴鶏の鳴き声奉納、

地元・宮崎県立高千穂高等学校 弓道部による鏑矢奉献の儀、

料理家 山本誠(やまもと・まこと)氏による献饌奉納、

巫女 五十幡香奈(いそはた・かな)氏による巫女舞奉納も執り行われる。

さらに、国指定無形文化財の天岩戸神楽も披露される。
誰でも参加可能な「岩戸投げ大会」

「天岩戸注連縄張神事」では、かつて天岩戸神社で行われていた畳を投げる「岩戸投げ大会」を今年も開催。誰でも参加可能だ。
「岩戸投げ大会」は、天岩戸伝説の中で、天照大御神(あまてらすおおみのかみ)がお隠れになられたという天岩戸をこじ開けた、力の神様・手力男命(たぢからをのみこと)に由来するもの。
手力男命が投げ飛ばした岩戸は、長野県の戸隠に飛ばされ戸隠山になったと伝えられており、この岩戸を模した重さ約20Kgの畳を投げ、その距離を競う。
当日の流れ
「天岩戸注連縄張神事」当日は、6:40からの奉納行事(献香献茶式/神鶏 長鳴きの儀/奉納演武)にはじまり、9:00からは注連縄張神事(宮司祝詞奏上、鏑矢奉献の儀、御神体注連縄張神事)。
10:00からは奉納行事(献饌奉納/巫女舞奉納/奉納演舞/奉納揮毫)、12:30からは天岩戸神楽奉納、13:00~16:00に「岩戸投げ大会(畳投げ大会)」の流れで進む。


毎年冬至の恒例行事「天岩戸注連縄張神事」に、足を運んでみては。
■天岩戸注連縄張神事
日時:12月22日(月)6:40~16:00
会場:天岩戸神社 西本宮
住所:宮崎県西臼杵郡高千穂町岩戸1073-1
天岩戸神社:https://amanoiwato-jinja.jp
(Higuchi)