
広島市現代美術館は、3月14日(土)~6月28日(日)の期間、「フィンランド スピリット サウナ ー建築、デザインからサウナハットまで」を開催する。
サウナの歴史や文化を多角的にひも解く

ヴィヒタによるウィスキング ©Katja Lösönen / Kalevala Women’s Association, Finland

森の中で携帯型のテント風サウナでくつろぐ人々、2011、 Photo: Alexander Lembke
2000年以上前のフィンランドで生まれたとされるサウナ。フィンランドではサウナに宿る精をもてなすとその家庭に繁栄がもたらされるという古くからの民話がいまも生き、家庭や公共施設にはサウナが備わっている。人びとはそこで心身をリラックスさせ、互いにコミュニケーションを取る。
「フィンランド スピリット サウナ ー建築、デザインからサウナハットまで」は、図面や実寸模型、サウナアイテムなど約200点を展示。フィンランドの暮らしにふかく根づいたサウナの歴史や文化を多角的にひも解き、ゆたかな暮らしのひみつを探る内容となっている。
アルヴァ・アアルトが設計したサウナ6作品を紹介

ムーラッツァロの実験住宅(コエタロ)でサウナを楽しむアルヴァ・アアルト、1960年代、Photo: Heikki Havas
「フィンランド スピリット サウナ」では、アルヴァ・アアルトが設計した「幻の文化サウナ」(ユヴァスキュラ、1925)[実現せず]、「働く人を癒やす、サナトリウムのサウナ」(バイミオ、1932)、「母屋と渡り廊下でつながる、マイレア邸のサウナ」(ノールマルック、1938)、「川の傍に建つ、ヨキサウナ」(カウットゥア、1944–46)、
「ムーラッツァロの実験住宅、コエタロのサウナ」(ユヴァスキュラ、1952–54)、「暖炉のある部屋のついた、コッコネン邸のサウナ」(ヤンヴェンパー、1967–69)を紹介。コエタロのサウナは実寸模型での再現とある。

古い版画挿絵、Finnish Heritage Agency蔵

グンヴァル・オリン=グランクヴィスト(デザイン)によるビアマグとピッチャー、1960-81
なお、展示構成は、「第1章 サウナの本質」「第2章 サウナの歴史」「第3章 サウナと美術」「第4章 サウナと建築」「第5章 サウナとデザイン」となっている。
フィンランドをもっとよく知るためのトーク
関連プログラムとして、「フィンランドをもっとよく知るためのトーク」も開催。
「その1:デザイン編」では、書籍『「北欧デザイン」の考え方』(誠文堂新光社)をつくった渡部千春氏と上條桂子氏が登壇。北欧デザインの成り立ちをめぐる話を披露する。開催日時は3月21日(土)で、定員は80名となっている。
「その2:ライフスタイル編」では、福岡の生活雑貨店の草分け的存在である石井風子氏と、書籍『偏愛サウナめぐり』(誠文堂新光社)著者でもある浜竹睦子氏が登壇。フィンランド四方山話を披露する。開催日時は4月25日(土)で、定員は80名となっている。
このほか、学芸員によるギャラリートークやアートナビ・ツアーも行われる。

展覧会カタログ「フィンランド スピリット サウナ」の販売もある。
フィンランドサウナのいまとむかしを体感
いつでも無料で見られるオープン・プログラムも同時開催する。
「フィンランド スピリット サウナ」展にあわせて開催するオープン・プログラム「フィンランドサウナのいまむかし」では、空間スケールを体感できる70年代のサウナと現代のサウナを部分再現。実際に入ることができる。
展示では、関連の映像資料上映に加え、江田島にあるフィンランド式サウナ「NOT BUSY」セレクトの関連書籍閲覧コーナー、県内のサウナ施設の紹介もある。
オリジナルのサウナハットや特別メニューも

ミュージアムショップ「339」では、同展オリジナルグッズとして、サウナハットやタオルなどを販売。

カフェ「KAZE」では、レギュラーメニューに加え、同展に関連した特別メニューも期間限定で提供する。
同時開催の展覧会
同時期には、特別展「エイドリアン・バーグ:無限の庭園」、


マルセル・デュシャン《フレッシュ・ウィドー》1920/1964
「コレクション展2025-Ⅲ ハイライト+リレーションズ[ゲストアーティスト:平野薫]」も開催している。

宇佐美圭司《きのこ雲の上で》1988

モナ・ハトゥム《言いたいことがたくさんある》1983 © Mona Hatoum. Courtesy the artist
どちらも開催中で、特別展は4月12日(日)まで、コレクション展は6月7日(日)までとなっている。

アルベルト・ジャコメッティ《男の胸像》1950

どこかで?ゲンビ 平野薫「傘」 展示風景、2022、Photo: Nozomi Tomoeda
各展示の詳細や関連プログラムの実施日時など、詳細はHPでチェックしよう。

どこかで?ゲンビ 平野薫「傘」 展示風景、2022、Photo: Nozomi Tomoeda
広島市現代美術館に足を運んでみては。
■フィンランド スピリット サウナ ー建築、デザインからサウナハットまで
会期:3月14日(土)~6月28日(日)
開館時間:10:00~17:00(入場は閉館の30 分前まで)
会場:広島県広島市南区比治山公園1-1 広島市現代美術館 展示室 B-2、B-3
休館日:月曜日、5月7日(木) ※ただし5月4日(月・祝)は開館
観覧料:一般1,100円 (850円)、大学生800円 (600円)、高校生・65歳以上550円 (400円)、中学生以下無料
※( )内は前売り及び30名以上の団体料金 ※前売券の販売は3月13日(金)まで
HP:https://www.hiroshima-moca.jp
(オガワユウコ)