
滋賀県立琵琶湖博物館では、小型の両生類であるヤマトサンショウウオの繁殖を初めて試み、バックヤードでの産卵に成功。3⽉10⽇(⽕)から、水族トピック展⽰「びわ博生まれ ヤマトサンショウウオの幼体」を開催している。
ヤマトサンショウウオについて

ヤマトサンショウウオは、環境省のレッドリスト2020では絶滅危惧Ⅱ類に選定されている小型のサンショウウオ。近畿地方の山間部に生息し、日中は枯草の陰などで生活をしている。
野外で直接目にする機会が少ないが、2~3月になると休耕田など水の流れがほとんどない水中にやってきて産卵する。1対の卵塊(卵嚢・らんのう)として生み出された卵は、孵化後は水中でエラのある幼生期を過ごす。そして6月頃にエラが消失し、幼体となって上陸して、山間部に戻ることが知られている。
卵から幼体になるまでを展⽰
滋賀県立琵琶湖博物館では、2019年から保護増殖センターでヤマトサンショウウオの生息域外保全を開始した。また、野生個体群を守るための自然環境の保全(生息域内保全)について考えるきっかけとなることを期待し、2024年度からは成体の生体展示を開始。2025年春には、滋賀事業所内での生息域内保全を行っているダイフクと共催で幼生の期間限定展示を行い、多くの来館者が、成体とともに興味深く観察したという。

そして昨年の展示に後押しされ、今回琵琶湖博物館で初めて、両生類飼育を得意とする飼育担当者がヤマトサンショウウオの繁殖を試み、産卵を実現。自然の繁殖環境に近づけるため、屋外バックヤードに繁殖用水槽を作り、2月12日(木)に産卵を確認したという。
そこで今回、⽔族トピック展⽰にて、ヤマトサンショウウオの生態を知ってもらい、生息環境の保全についても考えてもらうきっかけとすべく、常設展示では見ることのできないヤマトサンショウウオの卵・幼生・幼体を展示する。
ヤマトサンショウウオの卵から展示を開始し、卵膜の中でサンショウウオ幼生の形に変化していく様子から、

孵化しウーパールーパーでおなじみのエラ(外鰓・がいさい)がある幼⽣期間を経て、幼体となって陸地に上がるサンショウウオならではの成長過程を生体で展示しながら紹介するとともに、サンショウウオの⽣活史をパネルでも紹介する。

希少種・ヤマトサンショウウオの、卵から幼⽣、幼体になるまでを見ることができる水族トピック「びわ博生まれ ヤマトサンショウウオの幼体」に注目してみては。
■びわ博生まれ ヤマトサンショウウオの幼体
会期:3月10日(火)~6月28日(日)
※休館日を除く
開催時間:9:30~17:00
※最終入館16:00
休館日:毎週月曜日
※休日の場合は開館、その他臨時休館あり
開催場所:滋賀県立琵琶湖博物館 水族展示室 保護増殖センター前
所在地:滋賀県草津市下物町1091
入場料:常設展示観覧料のみ必要
滋賀県立琵琶湖博物館 HP:https://www.biwahaku.jp
※展示個体の状態によって展示を休止・変更する場合がある。
(yukari)