年間1000羽がレストランへ
ジビエ専門市場のジビエマルシェ(https://gibier-marche.com/)では、全国処理施設50か所、レストラン1100店舗と契約し、鹿、猪、熊、鴨など多彩なジビエを提供しています。驚いたことに最近カラスの注文が急増しています。令和元年までは、1件もなかった注文が、グルメ番組で取材を受けてから火が付きました。しかし、「味は美味しいが、肉が固い!」というシェフの意見が多く、ブームには至っていませんでした。そこで、当社・処理施設・猟師でカラスを本格的に研究し、おいしい食材に生まれ変わらせることに成功!「珍しい」「美味しい」「やわらかい」の3拍子そろったジビエとして出荷を開始いたします。すでに、テスト調理で、ジビエ専門店やミシュラン店まで幅広くから高い評価を受けています。ジビエマルシェでは、今後も注文が増加することを見込んで、捕獲・止差し・解体などを全国の食肉処理施設にアドバイスしていく予定です。

カラスは、もともと某グルメ番組で「カラスの炊き込みご飯」が紹介されてから、火がつきました。それまでは「肉が黒い」「腐ったにおいがする」など、とても食肉には向かないと考えられていたカラスの肉が、実はとても美味であることが、すこしづつ広がっています。都会などでは、残飯を漁る嫌われ者。田舎では、畑を荒らす有害鳥獣と悪評高いカラスですが、食肉として扱われているのは、長野、岐阜、鹿児島県の里山で捕獲された個体が中心。都会のカラスより一回り小さくハトくらいのサイズです。品種は、ハシブトガラスとハシボソガラスの2種。捕獲方法は、檻罠(大人が入れるほどの大きな檻)に餌を入れ、天井からカラスが侵入すると、返しで出られなくなる仕掛け。カラスは餌があると仲間を集める習性があるため、まとめて捕獲できるのが特徴です。ある程度たまったら、大きなたも網でしゃくり、止差しをします。空気銃などでも駆除できますが、頭が大変いいため、車や人を覚えてしまいなかなか捕獲はできません。商材としては、羽付きの状態で出荷されますが、羽が剥けないシェフのために、@500円で羽剥きのサービスもご用意いたしました。調理法は、ロースト、空揚げ、煮込みですが、ローストが一番インパクトがあり、肉のパフォーマンスを感じることができます。食味は、胸肉は、鹿や牛に近くやや鉄分が多い感じで、ももはほぼ地鶏です。若干の固さはありますが、カラスと言われなければ、「美味しい肉」として普通に食べられます。
