家庭の脱炭素化を目指す<UCHIKARAプロジェクト>を本格始動
東京都世田谷区が家庭のCO2排出量削減を目的に推進する取り組み<UCHIKARA(ウチカラ)プロジェクト、以下UCHIKARA>は、世田谷区民を対象に、環境にやさしい再生可能エネルギー(以下、再エネ)由来の電力プランへの切り替えを応援する「再エネでんき切り替えキャンペーン」の第2弾を12月1日(月)~2月28日(土)の期間実施しています。
本キャンペーンは、<UCHIKARA>のパートナー企業が提供する再エネ100%(実質再エネ100%含む。以下同じ)の電力プランへ切り替えることで、実質1万円分以上の還元を得ることができます。第1弾は電力使用の需要が高まる時期として、2025年7月~9月に実施し、約700世帯が切り替えにいたりました。第1弾が好評であったこと、また、冬場は暖房などによる電力使用量が増える季節であることから、第2弾の実施を通して世田谷区民の皆様へ環境に優しい電力の選択を呼びかけていきます。

実施背景
国連環境計画(UNEP)は、世界全体の温室効果ガス排出量は過去最多となる約577億トンに達し、今世紀中に気温は、産業革命前から最大2.8℃の上昇に達する可能性があると指摘※1しています。温室効果ガス排出量の削減には、再生可能エネルギーへの転換、省エネ化、廃棄物削減、森林や海洋の保全など、社会全体での包括的な取組みが必要で、特に、電力由来の排出削減は効果が大きいとされています。
また、電気使用は家庭のエネルギー起源CO2排出量の6割以上を占めている※2ことから、再生可能エネルギー100%の電力プランへ切り替えることは、家庭全体のCO2排出量の6割以上を削減できるポテンシャルを持つ、非常に効果の高い脱炭素アクションとなっています。
世田谷区は、区の温室効果ガス排出量の約5割を占める家庭部門※3の脱炭素化に向けて、区民・企業・地域が協働して家庭からの脱炭素行動を進める旗印として、令和7年2月より「UCHIKARAプロジェクト」を始動しています。本プロジェクトは、再エネの普及や省エネ支援事業などを通して、各家庭で実践できる環境行動を支援し、区内家庭部門に脱炭素行動を波及させることを目指しており、家庭への再エネ導入支援策の一つとして、「再エネでんき切り替えキャンペーン」を実施しています。
※1 UNEP「Emissions Gap Report 2025」 https://wedocs.unep.org/items/9f0bf855-2069-42a6-a856-4b389f740c5c
※2 環境省「令和5年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査」 https://www.env.go.jp/content/000323408.pdf
※3 世田谷区HP「脱炭素地域づくりとは (2)世田谷区における現状と課題」https://www.city.setagaya.lg.jp/02240/24236.html
第二弾「再エネでんき切り替えキャンペーン」概要
家庭の脱炭素化施策と “再エネ電力の普及”
再エネで発電された電力による環境に優しい電力プランへの切り替えキャンペーンです。
実施期間: 2025年12月1日(月)~2026年2月28日(土)
※予算状況によりキャンペーンを途中で終了する可能性があります。
対象:再エネ100%でない電力から再エネ100%の電力プランに切り替えた世田谷区民
※再エネ100%とは、再生可能エネルギー100%の電力、又は、実質再生可能エネルギー100%の電力を指します
該当エリア:世田谷区全域
還元額:10,000円分以上 ※還元額はパートナー企業のキャンペーンの内容により異なる。
条件:
□区民が区内の居宅において、再エネ電力ではないメニューから再エネ電力に切り替える契約であること
□過去に遡り、区が実施する再エネ電力の切り替えに係る補助金等 を受けたことがなく、かつ、補助事業に係る電気料金の割引又はポイントの還元等を受けたことがないこと
□契約者が補助事業に係る電気料金の割引又はポイントの還元等を不正に受領した場合、小売電気事業者等より返還請求を求めることについて了承すること
□ 実態調査のため、区からアンケート協力を求めることがあることについて、了承すること
□ 供給地点特定番号等を提供することの了承する
□ 1年以上継続して再エネ電力を使用する旨の意思があること
キャンペーンページ:https://uchikara-setagaya.com/renewable/
パートナー企業:TGオクトパスエナジー株式会社、株式会社生活クラブエナジー、株式会社UPDATER、株式会社ジェイコム東京
主催:東京都世田谷区 気候危機対策課
主幹企業:株式会社三茶ワークカンパニー
各社キャンペーン概要
TGオクトパスエナジー株式会社
キャンペーン名:UCHIKARA de オクトパス割
キャンペーン概要:再エネでんき契約後、電気料金が請求される3回目のご請求金額から15,000円(税込)を割引きします。
※3回目のご請求金額からの割引は1回目・2回目の支払いが完了していることが条件

生活クラブエナジー株式会社
キャンペーン名:再エネ電力切替キャンペーン
キャンペーン概要:12月~2月加入者に対して生活クラブ東京から5月に1万円分を共同購入代金差引きで入金します。

株式会社UPDATER
キャンペーン名:1年間(12ヶ月)の電気代を合計15,000円割引!
キャンペーン概要:令和7年12月1日~令和8年2月28日の期間内にみんな電力へ申し込み、かつ、電気の供給が開始されたお客さまに対し、1,250円(税込)割引を12ヵ月間適用します。

株式会社ジェイコム東京
キャンペーン名:再エネキャッシュバックキャンペーン第二弾
キャンペーン概要:対象のJ:COM NETサービスご加入中のお客様が新規でグリーンメニューに加入いただいた場合は10か月後に15,000円のキャッシュバックを行います。

第一弾「再エネ切り替えキャンペーン」実施報告
第一弾「再エネ切り替えキャンペーン」では、区内の約700世帯が再エネ100%の電力プランへの切り替えを行いました。本取り組みには、電力会社7社がパートナー企業として参画し、区民が自分に合った再エネプランを選択しやすい体制を整えました。
キャンペーン期間中は、区内で開催された各種イベントにブース出展し、再エネ・省エネの仕組みやメリットについて分かりやすく紹介。これまで再エネや省エネの具体的な内容を知らなかった区民も多く、直接対話を通じて理解促進を図ることができました。その結果、約700世帯が実際に切り替えへ踏み切ったことは、家庭部門の脱炭素化を一歩大きく前進させるポジティブな成果であり、引き続き区民・企業・地域が協働して脱炭素行動を広げていく基盤となりました。
また、街頭アンケートでは、多くの方が「電力会社の切り替えは面倒」と感じているものの、「再エネに興味あり」の方がほとんどという結果となり、「実際は思っていたよりも簡単に変更できることを知るきっかけになった」、「再エネでも料金が安くなるケースがあることを知った」、「CO2削減効果が明確にわかった」といったご意見も多数いただくことができました。
UCHIKARAプロジェクト
持続可能な未来につなげていくために
世田谷区が掲げる2050年までに二酸化炭素排出量を実質ゼロにする目標に向けて、区民・事業者・区の連携・協働により、家庭部門におけるエネルギーの効率的な利用や再生可能エネルギーの利用拡大などの取組みを推進するプロジェクトです。
特設サイトでは、区・民間企業等の脱炭素化に資する取組みの紹介や、「再エネ電力」「太陽光・蓄電池」「リフォーム(断熱等)」等に関する補助金などを掲載しています。
UCHIKARAプロジェクト特設サイト https://uchikara-setagaya.com/
UCHIKARAの活動
UCHIKARAでは、区民の皆さまの身近な存在として、家庭内の脱炭素化に向けた取り組みを継続的に行っています。
その一環として、区内で開催されている各種イベントにブース出展し、脱炭素に関する正しい知識や、再エネ100%の電力への切り替え方法のご案内を行ってきました。
イベントでは、多くの区民の方々から「具体的な方法が分かった」「再エネの仕組みを知る良い機会になった」などの声をいただきました。


三茶ワークカンパニー株式会社
「自分たちのまちから妄想を形に」をコンセプトに、職住近接型コワーキングスペース「三茶WORK」を軸に、三軒茶屋・世田谷に暮らし活動する人たちとチームを組みながら、世田谷区内事業者の新たな挑戦を後押しする地域連携型ハンズオン支援事業「SETA COLOR」やインキュベーションプログラム「ネイバースクール」まちの暮らしの良い日常を育むファーマーズマーケット「SANCHA HAVE A GOOOD MARKET!!!」やアイスクリームショップ「MAISON FARMER」webメディア「三軒茶屋経済新聞」などの企画・運営を行っています。
ウェブサイト:https://3chawork.tokyo/