【入場無料・一般公開】金氏徹平が学生・アーティスト・建築家などと協働し、展覧会ができあがるまでの「プロセス」も作品化。表現者と教員という二つの立場で「展覧会」を演出する、教育機関ならではの新たな試み!
京都市立芸術大学(京都市下京区)は、2025年12月13日(土)より京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAにて、特別展「金氏徹平とthe constructions『tower (UNIVERSITY)』」を開催いたします。本企画では、金氏徹平の代表的シリーズ「tower」が、2023年に移転したばかりの新キャンパスという環境に合わせて再構築されます。学生や多彩なコラボレーターとの関わりのなかで変化し続けるパフォーマティブな「展覧会」を通して、教育の現場に新たな景色を創出します。

金氏徹平が本学内で制作した、未完成の新作彫刻をギャラリーへと運搬する「パフォーマンス」の様子(2025年11月20日)撮影:吉本和樹
「tower」とは?
大小さまざまな孔の空いた抽象的な建築物と、そこに出入りするいろいろなものたちの活動を同時並行的に描き出す、金氏徹平が20年以上にわたって取り組んできた重要な作品シリーズのひとつです。本学在学中に制作したドローイングに始まり、コラージュ、映像作品、舞台作品と領域横断的に展開されています。
本展の見どころ
1. 20年以上続く代表的シリーズ「tower」の最新形
さまざまに変容しながら進化し続ける「tower」が、今回は「教育」や「学び」の場である大学と融合。開放的な京都市立芸術大学の新キャンパスを舞台に、会期中も変容し続ける展示空間での「実験」が繰り広げられます。京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAの展示室は、完成された作品を鑑賞するだけでなく、創造活動、教育、そして展覧会という場そのものについて思考する空間となります。
2. 煌びやかな衣装をまとったスタッフによる、搬入「パフォーマンス」!?
作業着ではなく舞台衣装を身につつんだスタッフが「tower」を解体・運搬し、組み立てる「パフォーマンス」によって、展覧会ができあがるまでの「時間」や「行為」そのものを作品化。展示室のなかに現れた大きな「tower」を背景として、臨場感たっぷりに楽しめます。
3. 多彩なコラボレーター「the constructions」
荒木優光、小松千倫、contact Gonzo、dot architectsといった気鋭のアーティストや建築家、そして本学の学生や、本学主催のプロジェクト「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」で創造と「場」の演出について考えてきたプログラム参加者たちが協働し、複雑で多層的な「展覧会」を作り上げます。

dot architectsの設計による「tower」を京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAの中で組み立てる「パフォーマンス」の様子(2025年11月20日)撮影:吉本和樹
開催概要
展覧会名: 金氏徹平とthe constructions「tower (UNIVERSITY)」
会期: 2025年12月13日(土)- 2026年2月15日(日)
会場: 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(京都市下京区下之町57-1 京都市立芸術大学 C棟1F)
開館時間: 10:00-18:00
入場料: 無料
休館日: 12/15、12/22、12/27-1/5、1/13、1/19、1/23-26、2/2
主催: 京都市立芸術大学
助成:令和7年度 大学における芸術家等育成事業
協力:「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」プログラムC「創造と場の「演出」」参加者
dot architects
アートフロントギャラリー
Yumiko Chiba Associates

撮影:吉本和樹
金氏徹平(かねうじ・てっぺい)1978年生まれ。美術家・彫刻家。京都市立芸術大学美術学部彫刻科准教授。身のまわりの事物を素材に、部分を切り抜き、繋ぎ合わせることで既存の文脈を読み替える、コラージュ的手法による作品を制作している。横浜美術館(2009年)、ユーレンス現代美術センター(北京、2013年)、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2016年)などで個展を開催。また、国内外の企画展・国際展でも作品を発表している。2011年以降は舞台美術も多数手がけ、近年は舞台作品の制作にも取り組んでいる。平成24年度京都市芸術新人賞、平成27年度京都府文化賞奨励賞、平成30年第29回タカシマヤ文化基金受賞。
https://teppeikaneuji.site/
パフォーマンス
金氏徹平とthe constructions「tower (UNIVERSITY)」の会場内にて、以下の通りパフォーマンスを行います。このほかにも、会期中に会場内でさまざまな活動が行われます。

『tower (THEATER)』(ロームシアター京都、2017)撮影:西光祐輔
1.日時:2026年1月11日(日)13:00-17:00
出演:荒木優光、黒川岳、小松千倫、contact Gonzo、佐々木大空
「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」プログラムC「創造と場の「演出」」参加者
2.日時:2026年1月12日(月・祝)15:00-17:00
出演:荒木優光、黒川岳、小松千倫、contact Gonzo、佐々木大空
「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」プログラムC「創造と場の「演出」」参加者
3.日時:2026年2月8日(日)18:00-20:00(事前申込優先・定員あり)
出演:青柳いづみ、荒木優光、黒川岳、小松千倫、contact Gonzo、佐々木大空、原田拓哉
「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」プログラムC「創造と場の「演出」」参加者
4.日時:2026年2月15日(日)13:00-18:00
出演:荒木優光、小松千倫、contact Gonzo、dot architects(土井亘、倉橋風人、勝部涼亮)
「TOPOS:まなびあう庭としての芸術大学」プログラムC「創造と場の「演出」」参加者
※上記全てにおいて、会場は京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAとなります。(参加無料)
※詳細は京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAウェブサイトで順次公開します。

パフォーマンスをつくるワークショップの様子(2025年8月10日)撮影:吉本和樹
「tower」を解体する「パフォーマンス」の様子(2025年11月17日)撮影:吉本和樹
パフォーマンスをつくるワークショップの様子(2025年8月10日)撮影:吉本和樹
「tower」を解体する「パフォーマンス」の様子(2025年11月17日)撮影:吉本和樹
展覧会の詳細ページを見る
会場・お問い合わせ:
京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
〒600-8601
京都府京都市下京区下之町57-1
京都市立芸術大学 C棟1階(Google Maps)
JR/近鉄/地下鉄京都駅から徒歩6分
京阪七条駅から徒歩10分
バス:「塩小路高倉・京都市立芸術大学前」バス停下車すぐ
http://gallery.kcua.ac.jp

京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA 外観 撮影:吉本和樹