DKクライオプロセスの技術検証事例
株式会社ディクシム・エムピー(本社:福島県郡山市、代表取締役:藤田 大)は、金属材料に低温処理を施す「DKクライオプロセス」において、鋳物加工条件下で切削工具の寿命が2倍以上に延長する事例を確認しました。
工具価格高騰への対応が求められる中、工具や部品の長寿命化によるコスト削減対策として、製造現場での活用可能性が期待されています。
株式会社ディクシム・エムピーは金型部品および金型周辺部品を扱う専門商社です。
「DKクライオプロセス」は、金属材料へ低温処理を施し、金型部品の寿命延長や加工安定性向上を図る技術です。
「DKクライオプロセス」をお客様にご紹介する中で、「工具にも試してみたい」というご要望をいただいたことが今回の検証のきっかけです。
特定の条件を狙って設定したものではなく、お客様の量産現場をそのままお借りして実施しました。同社ではこれまでに金型部品で約20事例、切削工具で約10事例の実証検証を、お客様のご協力のもと重ねてきました。条件や材料によって効果に差はあるものの一定の成果が確認されており、今回はその中から、鋳物加工における工具の実証実験事例をご紹介します。
超硬工具の主要材料であるタングステンは、中国の輸出管理強化などを背景に価格上昇が続いています。さらに2026年4~5月にかけて、主要工具メーカー各社に価格改定の動きが見られ、一部製品群では20%以上の値上げも予定されています。製造現場では工具コスト対策への関心が高まっており、こうした状況を背景に同社では工具への適用事例が対策の選択肢の一つになり得ると考え、今回の報告に至りました。
【検証条件】
お客様のご協力のもと、実際の量産加工環境下で検証を行いました。加工ワークはお客様の現場で使用されている鋳物材FC250。鋳物材は硬さや組織のばらつきが大きく、切削工具にとって決して容易ではない加工対象であり、その結果、工具に厳しい条件での検証となりました。加工条件・使用方法は一切変更せず、処理済み工具への変更のみで比較しています。

検証に使用したドリル(特殊仕様ではなく、カタログ品を使用)上:ハイス鋼/下:超硬

▲ 鋳物加工(FC250)における処理前後の比較
【検証結果】
■ ハイス鋼ドリル(FC250 t=6加工)
無処理では約500個であった加工数が、処理後の工具では約1,040個(208%)へ増加しました。注目すべき点は、使用終了の原因が摩耗や欠けではなく「加工曲がり」であったことです。刃先損耗そのものは抑制されており、工具寿命を決める要因が変化した可能性が示唆されます。
■ 超硬ドリル(FC250 t=8加工)
無処理では約4,000個でチッピングが発生し廃棄となっていましたが、処理後の工具では約8,200個以上を加工した現在もチッピングの発生なく継続使用中です(205%以上)。鋳物加工特有の不安定な負荷によるチッピングが抑制され、加工安定性の向上が確認されました。
両事例とも、鋳物材という工具にとって厳しい条件下での結果です。効果は材料や加工条件によって異なりますが、現在までの検証では一定の成果が確認されています。あくまで対策の選択肢の一つとして、まずはお気軽にご相談・お問い合わせください。

▲ ハイス鋼ドリル・超硬ドリルにおける処理前後の加工数比較(鋳物材FC250)
技術的特徴
今回の検証では、単なる寿命延長だけでなく、以下の変化も確認されました。
・チッピングの抑制
・加工安定性の向上
・工具寿命を決める要因そのものの変化の可能性
これにより、「一定寿命での定期交換」という従来の運用だけでなく、工具の使い方・管理方法を根本から見直す余地が生まれる可能性があります。
【今後の展開】
現在も複数条件で検証を継続しており、今回の結果は特定加工条件下における事例の一つと位置付けています。再現性確認とデータ蓄積を進めながら、製造現場における工具コスト最適化の選択肢の一つとして、安定加工への貢献を目指します。
なお「DKクライオプロセス」は郡山商工会議所会報への掲載実績があり、本プレスリリースは郡山商工会議所およびよろず支援拠点との相談・助言のもと作成しています。
【会社概要】
株式会社ディクシム・エムピーは、福島県郡山市を拠点に、専門商社として特殊部品加工や表面処理、熱処理など幅広い技術サービスを提供しています。2019年の創業以来、「よりベターな解決策をお客様と共に」を理念に掲げ、製造現場の課題解決と生産性向上に貢献しています。
『DKクライオプロセス』は、金型・工具の寿命を延ばすことで、コスト削減と品質向上の両立を可能にし、製造現場の競争力を強化します。
東北から全国へ、ものづくり現場の課題解決を支える技術 として広げてまいります。
社名:株式会社ディクシム・エムピー(DKSM・MP)
所在地:福島県郡山市
代表取締役:藤田 大
事業内容:・金型部品ならびに金型関連部品の製造および販売
・治工具の製造および販売
・DKクライオプロセス提案・販売
・加工改善に関する技術提案
・上記に付帯する一切の業務
【お問い合わせ先】
株式会社ディクシム・エムピー
担当:藤田
TEL:080-6000-5221/MAIL:dfujita@dksmmp.com /HP:https://dksmmp.com
なお、事例集(金型部品編・工具編)のご請求はホームページ内お問い合わせフォームまたはメールにてお気軽にどうぞ。郵送にてお届けします。