地域外への認知拡大を目的に、ピーマンを切り口とした映像表現と町民参加型の仕組みを融合。起業人のクリエイティブ連携により制作されたCMが高く評価されました。

KKBふるさとCM・動画大賞で東串良町が町村会会長賞

起業人の外部の視点と技術で制作されたCMが評価
KKB鹿児島放送が主催する映像コンテスト
KKBふるさとCM・動画大賞（第23回）の授賞式特別番組が、
2025年12月27日に放送されました。

番組では、鹿児島県内の自治体が制作した「ふるさと自慢CM・動画」が紹介され、30秒CM部門27作品、動画部門9作品の中から各賞が発表。
その中で、東串良町のふるさとCMが「鹿児島県町村会会長賞」を受賞しました。

トロフィーと賞状とるぴのんくんのぬいぐるみ

地域外へのリーチを狙ったCM設計が高評価。

今回受賞した東串良町のCMは、「地域外の人にどう届くか」を主軸に設計された点が評価されました。

世界的にも認知度の高い食材であるピーマンに着目し、東串良町が国内有数のピーマン産地であることを切り口に、新しいピーマン料理を生み出す町、その料理が“食べられるのは東串良町だけ”というストーリーで構成。

冒頭にはAIアニメーションを用い、子どもにも直感的に伝わる演出を取り入れるなど、世代を問わず関心を引く工夫が施されました。
起業人によるクリエイティブ連携で制作を推進。
本CMの制作は、地域活性化起業人として東串良町に関わる民間企業2社が中心となり進められました。

起業人
佐藤フミシゲ（株式会社イーダ／クリエイティブディレクター）
→ 動画コンテ制作、企画立案、全体コンセプト設計、映像監修を担当

起業人
川本健太（クリップ株式会社／代表）
→ 映像スタッフの派遣、ロケ撮影、編集、最終アウトプットまでを一貫して担当

企画から制作、完成までを起業人主導で完結させた点は、地域と民間人材の協働モデルとしても注目されています。

起業人：総務省の「地域活性化起業人制度」に基づき、民間企業に所属したまま自治体に関わり、専門的な知見を活かして地域課題の解決に取り組む人材。

町民参加型の仕組みと「#続きは現地で」の継承

[動画: https://www.youtube.com/watch?v=s-qLwoQWMFk ]
受賞した実際のCM

CMに登場するピーマンキャラクターは、夏休みに町内の小学校で募集した応募作品をもとに、人気要素をデザイナーが再構築して制作されました。
町民が「自分たちのCM」として受け取れる仕組みと、地域外の人が「行ってみたい」と感じる設計の両立を目指しています。

また、昨年のCMテーマでもあった「#続きは現地で」を今回も採用。
単発の映像にとどまらず、“現地を訪れることで物語が完成する”という継続的なブランディングの考え方が踏襲されています。

CMを起点に、次の展開へ

KKBふるさとCM・動画大賞の放送を経て、東串良町ではCMをきっかけとした、新たな地域ブランディングの動きが始まろうとしています。

本CMのストーリー設計を担った佐藤フミシゲは、
「このCMをきっかけに、東串良町が“ピーマン料理発祥の町”として認知され、
将来的には『P-1グランプリ』のようなピーマン創作料理No.1決定戦が生まれたら面白い」
と、今後の展望を語っています。

東串良町としても、こうしたアイデアを単発の企画で終わらせるのではなく、町の食資源や人材を活かしたイベントや交流の場へと発展させる可能性を見据えています。

また、イベント企画・運営の実績を持つ川本健太（クリップ株式会社）は、町との意見交換を重ねながら、この構想の実現に向けた検討をすでに進めており、自治体と民間人材が連携して次の一手を模索する段階へと移りつつあります。

今後も映像・イベント・食を横断した取り組みについて、随時情報発信を行っていく予定です。

放送実績

番組名：KKBふるさとCM大賞 授賞式特別番組
放送日：2025年12月27日
放送局：KKB鹿児島放送

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