トレンドニュースサイト STRAIGHT PRESS【 ストレートプレス 】

株式会社ティムス

脳梗塞の予防法について脳神経内科の須田先生が解説!

このエントリーをはてなブックマークに追加

~誰にでも起こりうる脳梗塞のタイムリミットの課題を解決へ~

株式会社ティムスは10月29日(水)の世界脳卒中デーに合わせ、プレス発表会を開催しました。
当日は日本医科大学大学院医学系研究科の須田智教授をお招きし、脳梗塞の予防法や最新の治療法について詳しくお話を伺いました。当社の取締役会長 蓮見惠司とのトークセッションから、その一部をご紹介します。

■意外と知られていない、脳梗塞の後遺症
──事前に行っていた「脳梗塞に関する意識調査」では「脳梗塞の後遺症を正しく理解していない」人が25.6%という結果でしたが、後遺症に関して、現状を教えてください。

須田:治療が発達したことで、約30年前と比較すると亡くなる可能性は低くなりましたが、実際には脳梗塞が起きた患者さんの多くが、大なり小なり後遺症を残しています。働けなくなる、介助が必要になるなど、生活への影響は今も大きいのが現状です。

──最近は幅広い年代の方の発症も耳にしますが、背景に何があるのでしょうか。

須田:脳梗塞は血管の病気であり、その最も大きなファクターは血管が老いることです。年齢が若くとも、高血圧、糖尿病、高コレステロール、喫煙、大量飲酒、メタボなどの要因が重なると、血管が老いた状態になり、発症につながります。

蓮見:若い方が脳梗塞になると、ご本人だけでなく周囲へのご負担も大きくなってしまいます。我々が開発中の新薬「TMS-007」が今後どのように役に立てるかわかりませんが、治療の選択肢が広がる可能性がある点は、社会的にも意義があると感じています。
■日常生活でできる予防策。異変に気づく合言葉は「BE FAST」
──日常生活で意識したい予防策を教えてください。

須田:最も確実なのは検診です。血圧、心電図、採血など基本的な検査を受け、生活習慣を見直す行動までつなげてください。具体的には、喫煙は控え、飲酒は適量に、ストレスは溜め込まないで生活することなど。睡眠の質も重要で、睡眠時無呼吸があると夜間の血圧が下がらず、脳卒中や心房細動(脈の乱れ)のリスクが高まります。

運動の継続が難しいという声をよく聞きますが、できるだけ階段を使う、よく歩くなど、普段の生活の中でできることを取り入れてください。

──脳梗塞に早く気づくためのポイントはありますか。

須田:「BE FAST」という合言葉があります。Balance(ふらつき)、Eye(目の症状)、Face(顔のゆがみ)、Arm(腕の麻痺)、Speech(言葉が出にくい・発話の障害)、Time(急いで受診)の頭文字をとったもので、ご自身やご家族の異変に早く気づくための有用な指標です。
■脳梗塞のタイムリミットを4.5時間から24時間へ
──TMS-007の特徴を教えてください。

蓮見:須田先生が「Time(急いで受診)」とお話ししていたように、急性期脳梗塞は時間との勝負です。現在の標準治療であるtPA(アルテプラーゼ:血栓を溶かす作用を助ける薬剤)は、原則として発症から4.5時間の範囲で使用されています。
しかしTMS-007は、その治療に用いられる時間がより長くなる可能性があり、メカニズム面からもその特徴が示唆されています。もしも4.5時間が24時間へと延びるならば、治療のあり方に新たな可能性が生まれると考えられます。

──開発にあたって特に苦労した点は。

蓮見:苦労は多岐にわたりました。TMS-007を発見したのは2000年ですが、人での臨床試験に進む前の研究段階では、新しい作用ゆえに製薬企業から理解を得られず、開発開始まで十数年を要しました。研究資金も潤沢ではない中で、試行錯誤を繰り返してきました。
転機になったのは、バイオジェンの臨床部門トップであるアルフレッド・サントロク氏との出会いです。TMS-007の価値を深く理解してもらえたことで、開発が大きく前進しました。

──今後の展望について教えてください。

蓮見:TMS-007は従来とは異なる作用メカニズムを持っています。脳梗塞治療の研究に新しいアプローチを提供できる可能性を信じて、引き続き開発を進めていきます。
■医療現場の負担を軽減するTMS-007
──24時間に猶予時間が延びることで、医療現場にはどのようなメリットがあるのでしょうか?

須田:病院では神経学的な診察や画像検査、血液検査を行うため、おおよそ1時間ほどはかかります。そう考えると、発症から4.5時間以内の投与が原則必要となる現在の標準治療「tPA」を使用するには、実質的には発症後3.5時間ほどで医療機関に到着していることが前提になります。これは「気づいたらすぐに救急車を呼ぶ必要がある」くらいのスピード感です。

救急車の到着が遅れると4.5時間を過ぎてしまうこともあるため、発症から治療までの猶予時間が24時間に延びることは、現場にとっても大きなメリットです。

TMS-007により、猶予時間を延ばすことができれば、治療の幅が広がり、これまで助けられなかった患者さんにも対応できる可能性があります。
■ティムスが開発中の新薬TMS-007
現在、ティムスが開発しているTMS-007は、血栓を溶かす効果に加え、脳の炎症を抑える作用も持っています。これにより、脳梗塞の治療において血栓を溶かしつつ、脳出血のリスクを抑えることが期待されています。2018年に当社が国内で実施した臨床試験(前期第2相臨床試験)ではTMS-007が脳梗塞の後に起こる脳出血を抑えることが示唆されており、既存薬よりも安全に治療が行える可能性があります。

mRSスコア(modified Rankin Scale)は、脳卒中やその他の神経疾患における後遺症の程度や、どこまで日常生活を自立して営めるかを客観的に評価する国際的な指標です。スコアは0~6で構成され、0は「後遺症なし」、1は「軽度の症状はあるが日常生活は自立」、2は「身の回りのことは介助なしに行える」と評価され、機能回復の度合いが明確に分類されます。医療現場では、急性期治療の効果検証や治療薬の有効性を評価するうえで最も重要な指標の一つとされています。

国内で90人の患者を対象としたTMS-007の臨床試験では、投与から90日後に「ほぼ完全に回復した」と判断されるmRSスコア0~1の患者割合が、偽薬(プラセボ)と比較して統計的に有意に増加しました。現在、20ヶ国に及ぶ大規模な国際臨床試験(ORION試験)において、この結果を検証中です。

1.Niizumaet al. Anti-Inflammatory “Thrombolytic JX10 (TMS-007) in Late Presentation of Acute Ischemic Stroke” Stroke. 2024

■ プロフィール

須田 智先生日本医科大学 大学院医学研究科 神経内科学分野 大学院教授
日本医科大学付属病院 脳神経内科 部長/脳卒中集中治療科 部長
東京都循環器病対策推進協議会 医療連携推進部会 委員
東京 脳卒中・心臓病等総合支援センター センター長

蓮見 惠司株式会社ティムス 取締役会長 農学博士
共同創業者
2003年東京農工大学教授(2023年定年退職)
2005年6月株式会社ティムス取締役(研究成果実用化のための兼業)
2011年株式会社ティムス代表取締役社長(同)
2021年5月より現職(同)
2023年4月より東京農工大学特任教授を兼務
埼玉大学卒、東京農工大学博士課程中退

■ ティムスとは

当社は、2005年に、東京農工大学発酵学研究室教授(2023年定年退職、現特任教授)の蓮見惠司(当社設立以来、研究成果実用化のため、取締役、代表取締役社長等を兼務)らが発見した医薬シーズを実用化することを目的に設立されました。
同研究室は、故遠藤章博士(コレステロール低下薬スタチンの発見者、2008年ラスカー臨床医学研究賞、2017年ガードナー国際賞)の研究の流れを汲むもので、微生物由来の生理活性物質の探索研究行い、それらの作用機序および薬効を明らかにして来ました。その過程で、TMS-007を含む多数の新規化合物が見出されました。
2018年6月には、リード化合物であるTMS-007をバイオジェン(米国)に総額3億5,700万ドルで導出する、日本のバイオベンチャーによるディールとして大規模なオプション契約を締結しました。

■会社概要

会社名 :株式会社ティムス
代表者 :若林拓朗
所在地 :東京都府中市府中町1丁目9番地 
     京王府中1丁目ビル 11 階
設立  :2005年2月17日
事業内容:医薬品、医薬部外品、医薬品原材料、医療用機器及び医療用消耗品の研究および開発
URL  :https://www.tms-japan.co.jp/ja/index.html

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

最新情報をTwitterで受け取ろう!
最新情報をFacebookで受け取ろう!
前の記事
一覧へ戻る
次の記事