3度のアカデミー賞受賞を誇る大女優メリル・ストリープがロックミュージシャンを演じ、実の娘と親子役で共演していることも話題の映画『幸せをつかむ歌』(ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給)が、3月5日(土)からの首都圏での公開に続き、いよいよ3月19日(土)”ミュージックの日”より北海道、大阪、京都、兵庫、愛知、石川、静岡、岡山、熊本、鹿児島、沖縄での公開が始まる。
『羊たちの沈黙』のアカデミー賞監督であるジョナサン・デミは、『ストップ・メイキング・センス』、『ニール・ヤング/ハート・オブ・ゴールド ~孤独の旅路~』などの音楽ドキュメンタリーやニュー・オーダーらのPVを演出するなど、音楽分野でも精力的に活動している。そのため、メリル・ストリープが演じるリッキーが率いるバンド“ザ・フラッシュ”にも強いリアリティを求め、全て生演奏で撮影。メリルは、プロのミュージシャンになりきるために、ギターの猛特訓を受けた。サイモン&ガーファンクルなどのサポートを務めたギタリストのラリー・サルツマンのもとで数週間、さらにグラミー賞も獲得したセッション・プレイヤーのニール・シトロンとともに数ヶ月に渡って練習。また、デミ監督の人脈で、ロックの殿堂入りを果たしているニール・ヤングからも、直接ギターテクニックを伝授された。また、透き通った美しい声ではなく、何十年も本当にロックを歌い続けてきたリッキーとして歌うメリルのしゃがれた野太い歌声はまさにプロの貫録がある。
バンドのギタリストでリッキーの恋人であるグレッグを演じるのは、18年振りの長編映画出演となるグラミー賞ミュージシャンのリック・スプリングフィールド。1984年の『ハード・ツー・ホールド』以来、32年振りの日本での映画公開となる。ほかの3人のバンドメンバーも、伝説的なサイドマンたち。キーボードのビリー役はロックンロールの殿堂入りを果たした"鍵盤の魔術師"、バーニー・ウォレル。現在癌と闘っていると伝えられている彼だが、映画の中では笑顔で場を盛り上げるムードメーカーとなっている。また、口論になるリッキーとグレッグをいつもいさめるベーシストのバスター役は、ニール・ヤングら大物ミュージシャンのバックミュージシャンとして活躍したリック・ローサス。本作の撮影終了直後に死去し、エンドロールには彼への哀悼がささげられている。そしてもう一人ドラム担当のジョーを演じたのは、クロスビー、スティルズ&ナッシュのツアーメンバーだったジョー・ビテール。この豪華な顔ぶれは、そうとは知らずに映画を見に来た音楽ファンの観客たちを驚かせ、喜ばせている。
(左より)リック・スプリングフィールド、メリル・ストリープ、ジョー・ビテール、リック・ローサス、バーニー・ウォーレル)
“リッキー&ザ・フラッシュ”が映画の中で歌うのは、数々の往年のヒット曲からレディー・ガガといった今どきの楽曲まで多様で、文字通り音楽に溢れた人間ドラマに仕上がっている。
<曲目リスト> ( )内はオリジナルの歌手
アメリカン・ガール( トム・ペティ)
バッド・ロマンス(レディー・ガガ)
真夜中のロックンロール・パーティー (エドガー・ウィンター)
ゲット・ザ・パーティー・スターテッド(P!NK)
レッツ・ワーク・トゥギャザー(ウィルバート・ハリスン)
終りなき旅(U2)
ウーリー・ブーリー(サム・ザ・シャム&ザ・ファラオス)
ドリフト・アウェイ(ドビー・グレイ)
マイ・ラヴ・ウィル・ノット・レット・ユー・ダウン(ブルース・スプリングスティーン)
コールド・ワン(映画オリジナル)ほか
[動画: http://www.youtube.com/watch?v=ml4krcp9p20 ]
監督:ジョナサン・デミ/脚本・製作:ディアブロ・コディ
出演:メリル・ストリープ、ケビン・クライン、メイミー・ガマー、リック・スプリングフィールド、セバスチャン・スタン
[2015年/アメリカ/101分]
公式HP:http://www.shiawase-uta.jp
Bunkamuraル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開中
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント