シニア世代の新築マンション購入理由調査
株式会社読売広告社(本社:東京都港区、代表取締役社長:中田安則)都市生活研究所では、 住生活分野における各種調査研究活動を継続的に行っております。
このたび「シニアの新築マンション購入理由調査」を実施しましたので、その結果の一部をご報告いたします。
50歳以上のシニア世代の新築分譲マンション購入理由を、10年前と比較したところ、「買い増し(自己
所有の不動産を売却しないで購入)」層が大幅増加、 「買い替え(自己所有の不動産を売却して購入)」層は横ばい、「新規購入(賃貸住宅から購入)」層は減少となりました。
また、「買い増し」層は「高利回り」 「高値売却期待」など、資産性を重視しています。
本調査結果はマンションのマーケティング・販売促進活動の基礎データとして活用します。
2013年以来、アベノミクス効果と東京オリンピック効果で、都心を中心に東京23区のマンション価格は
上昇を続けています。その中心となる担い手は、国内富裕層とインバウンド需要といわれています。
特に国内富裕層は、50歳以上のシニア世代に多く存在しています。 (※文末の参考資料をご参照ください)
そこで読売広告社・都市生活研究所ではシニア世代のマンション購入を研究し、自己の不動産を売却
しないで購入した、経済的余裕のある「買い増し層」に着目しました。
◎「買い増し」層が大幅に増加
2011年1月~2015年10月にマンションを購入した50歳以上のシニア世代は「新規購入」層が27.2%(2001~2005年は41.2%、以下同様)「(他の物件からの)買換え」層が42.1%(39.8%)、「(既に
不動産を所有している)買い増し」層が29.5%(17.6%)となった。
◎「買い増し」の際に重視した点は立地の利便性
「買い増し」層が購入の際に重視した点(MA)は、「駅から近いこと」が59.0% (2001~2005年 44.7% 、以下同様) と圧倒的に多く、「日常の買い物に便利なこと」 35.9% (23.7%)、「通勤・通学に便利なこと」28.2% (23.7%)と立地の利便性に関するものが上位を占め、2001~2005年と比べても増加傾向にあります。
◎「資産性についての重視点」は利回りと高値で売却できること
「買い増し」層の「資産性についての重視点」についての質問では、 「特に資産価値は気にしない」は19.7% (2001~2005年 28.9%、以下同様)となり、10年前に比べてマンションを購入する際に資産性を重視している人が増えていることがわかりました。重視項目としては、
・「賃貸に出しても高い利回りが期待できる」が44.4% (39.5%)、
・「周辺相場より高値で売却できること」が32.5% (34.2%)、
・「地域に将来性があること」 が25.6% (26.3%) 、
がトップ3となりました。
[表1: http://prtimes.jp/data/corp/6104/table/10_1.jpg ]