その他、Super Gold賞を受賞した「チーズ工房乳ぃーずの物語。」の「雪子」をはじめ、日本の40工房48品のうち21品が受賞
NPO法人チーズプロフェッショナル協会(東京都千代田区/会長:坂上あき、以下C.P.A.)は、11 月 13 日(木)から11 月 15 日(土)の期間、スイス・ベルンで開催された、世21界で最も権威のあるコンテストの一つである「World Cheese Awards 2025」において、「養沢ヤギ牧場」が出品した「養沢ヤギチーズ」、「乳ぃーずの物語。」が出品した「雪子」がSuper Gold賞を受賞したことをお知らせいたします。また、「養沢ヤギチーズ」は最終審査でTOP14にも選出されています。
本大会は、世界各国から多種多様なチーズが集まる権威あるチーズ・コンペティションとして知られ、第37回目となる今年は46カ国から5,244品のチーズがエントリーし、過去最大規模での開催となりました。今年度の大会には、C.P.A.が事務局を務める国産チーズブランド化推進委員会から、国内17の都道府県から40 工房48品の国産ナチュラルチーズを出品いたしました。(その他、補助事業外が3品出品)
日本からエントリーしたチーズは、TOP14を含むSuper Gold賞2品、Gold賞1品、Silver賞12品、Bronze賞7品、計22品(補助事業外含む)が入賞し、日本の地域文化や風土に根差した国産ナチュラルチーズが世界水準であることを世界に向けてアピールしました。

TOP14に輝いた「養沢ヤギチーズ」
審査の様子
■TOP14・Super Gold受賞チーズ生産者コメント
商品名:養沢ヤギチーズ
工房名:養沢ヤギ牧場 チーズ工房
生産者:堀 周氏
コメント:「受賞は全くの予想外で、正直に言うとまだ実感が湧きません。今回TOP14入りを果たせた要因は、風味やテクスチャー、外皮、クリーミーさへのこだわり、特に乳質を高く評価いただけたことだと思います。これらはチーズ作りにおいて日頃から大切にしている部分ですので、自分のやり方は間違っていないとお墨付きをもらえたようで大変嬉しく思います。ヤギチーズは日本ではまだ馴染みが薄いですが、まだまだ大きな可能性があると思っています。今回の受賞をきっかけに、ヤギチーズを楽しむ人たちが増える機会になれば嬉しいです。」

■「養沢ヤギチーズ」をファイナル審査に推薦した
オランダ人審査員(Joost van Nijinatten)よりコメント
このチーズは別の審査員に勧められて初めて試しましたが、その時は日本のチーズとは知りませんでした。試してみると、テクスチャーや外皮の美しさ、シルキーでクリーミーな質感、酸味の絶妙なバランスにより、とても華やかな印象で、衝撃を受けました。日本のチーズはまだ広く知られていないかもしれませんが、この品質はもっと高く評価されるべきです。今回のグランプリには惜しくも届きませんでしたが、新鮮さが重要なチーズにとって、日本からの物理的距離は大きなハンデだったはずです。それでもこの出来は見事ですし、またぜひ食べたいので、ヨーロッパで販売してほしいですね。

■Super Gold賞を受賞したチーズ

<TOP14・Super Gold賞>養沢ヤギ牧場 チーズ工房(東京都)「養沢ヤギチーズ」
<Super Gold賞>チーズ工房乳ぃーずの物語。(広島県)「雪子」
■各国のチーズ専門家によるチャンピオンチーズを決める審査
一次審査は、世界各国のチーズ専門家からなる265名の審査員が2~3のチームを組み110あるテーブルにわかれスタートしました。外観、テクスチャー、食感、風味などを採点し、それぞれのテーブルからGold(金賞)、Silver(銀賞)、Bronze(銅賞)が選ばれ、Goldの中からそのテーブルの最高賞であるSuper Goldが選出されました。世界各国から集まったチーズ職人やバイヤー、シェフなどの専門家たちが、“チーズ”という共通言語のもとに国境を越えて意見を交わし、会場は熱気と活気に包まれていました。
日本のチーズは、Gold、Silver、Bronzeを合わせて48品中22品が受賞しました。海外の審査員からは、「ジャパンチーズはすでに世界水準に達している。これからは日本独自の個性を磨いていくフェーズである」と、高い評価を得ました。
なお、今年のチャンピオンチーズには、特別審査員の合計点で最高得点を出した、スイスの「Bergkaserei Vorderfultigen社」が出品した「Le Gruyere AOP」が選ばれました。
■C.P.A. からの出品チーズ一覧 ※入賞結果は速報値
[表: https://prtimes.jp/data/corp/95826/table/24_1_edc8bb9ca5c53e58dcffd39abe26ca99.jpg?v=202511191246 ]
※出品チーズは「WCA2025紹介ページ」(https://cheese-fun.jp/world/wca2025/)にてご参照いただけます
また、全国の国産ナチュラルチーズや生産者に関する情報を集約したリーフレットもご用意しております。「JAPANESE CHEESE MAKERS」(https://www.cheese-professional.com/article/news/detail.php?KIJI_ID=2358)にてご参照いただけます。

■国産チーズについてドイツ人審査員 (Paul Thomas)よりコメント
日本のチーズはすでに世界水準に達しており、海外の模倣から脱し、次の段階へ進んでいると感じます。
これから求められるのは、日本ならではの感性や文化を生かした独自性の追求です。
セオリーを踏まえながらも、日本らしさを織り交ぜたチーズづくりへと移行する第二フェーズに入っているのです。
今後ますます面白いチーズが生まれてくることを期待しています。

■「World Cheese Awards 2025」の様子

WCA審査会場
一次審査の様子

ファイナル審査の様子
ファイナル審査の様子

日本出展ブースの様子
会場ブース全体の様子
■「World Cheese Awards 2025」概要
毎年ヨーロッパで開催される国際的なチーズのコンテストです。第37回大会となる2025年は、46ヵ国から約5,244品が出品し、世界各国から265名の審査員が審査にあたる、権威ある世界最大級のチーズコンテストとなりました。
開催期間 :2025 年 11 月 13 日(木)~2025 年 11 月 15 日(日)
開催地・会場 :スイス、ベルン
出品数 :46ヵ国/約5,244品
日本からは40工房/48品が出品
WCA公式サイト:https://gff.co.uk/for-producers/world-cheese-awards/
出品チーズ詳細 :https://cheese-fun.jp/world/wca2025/
■出品チーズの選定基準
直近の国内チーズコンテスト2大会(Japan Cheese Awards、ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト)の上位入賞チーズの中から希望者を募り、大会規定ほか条件をクリアしたものを選定しております。
■チーズプロフェッショナル協会(C.P.A.)とは
日本の食卓や、様々な生活シーンにチーズを定着させるために、日々活動を行っている非営利団体です。チーズを愛し、その魅力を広めたいと思うすべての方々のためにある団体です。チーズプロフェショナル資格認定試験や一般の方でも受けられる「チーズ検定」の実施のほか、チーズに親しんでもらうための様々なイベントを開催しています。
URL: https://www.cheese-professional.com/
■国産チーズブランド化推進委員会とは
業界4団体(C.P.A.・チーズ普及協議会・一般社団法人日本チーズ協会・一般社団法人中央酪農会議)がメンバーとなり、出品基準などを決定する委員会です。「令和7年度国産チーズ競争力強化支援対策事業」を活用し、出品チーズの登録や輸送の手配、現地調査、大会前後のプロモーションなどを通じて国産ナチュラルチーズのブランド化を推進しています。