木工の“隠す美学”と金継ぎの“見せる美学”を重ね、日本の伝統工芸と技術に宿る精神性を、現代から世界へとつなぐ。両者の共創が、一本の欅に新たな伝統の輪郭を描き出す。

創業1917年(大正6年)、100年超の歴史を有する岡崎製材株式会社(本社:愛知県岡崎市/代表取締役:八田 欣也、以下「岡崎製材」)は、2026年3月3日(火)から6日(金)まで東京ビッグサイトで開催される第55回店舗総合見本市「JAPAN SHOP 2026」において、新作「LOG-ing(R) Kintsugi edition」を発表する。
同社の代表作「LOG-ing」。本作は、その素材に国産材・欅を用いて、日本の伝統工芸である金継ぎの技法を融合させた新たな試みである。木工に息づく“隠す美学”と、金継ぎが象徴する“見せる美学”という相反する価値を一本の欅に重ね、日本の伝統工芸・技術に宿る精神性を、現代、そして世界へとつなぐプロダクトとして提案する。
※LOG-ingは岡崎製材の登録商標
※LOG-ingは意匠登録出願中
新製品 :LOG-ing Kintsugi edition

木工の「隠す美」と金継ぎの「見せる美」を共存させた“継ぐ美学”の具現化

生命力溢れる欅の丸太から削り出すLOG-ing
鉄媒染仕上げにすることで落ち着いた深い色合いに
作品概要
[表: https://prtimes.jp/data/corp/96178/table/30_1_70765816f9810a9bf24e72aa47c90f0c.jpg?v=202602190145 ]
伝統を“継ぐ”という問いに向き合う挑戦
創業100年を超える材木屋・岡崎製材が本作で取り組んだのは、「継ぐ」という日本固有の価値観を、伝統工芸と木材加工・家具の融合を通じて再解釈する試みである。日本の木工文化は、素材の欠点や傷を目立たせることなく自然に馴染ませ、補修痕を隠す美意識を育んできた。一方、金継ぎは欠けや割れを隠さず、その傷を再生し、物語として際立たせる美学を持つ。
LOG-ing Kintsugi editionは、こうした相反する二つの美意識――“隠す”和と“見せる”和を一本の欅に重ね、日本の伝統工芸・技術が内包してきた両義性そのものを、現代のプロダクトとして表現した点に意義がある。

鉄焙染仕上げの天板の断面に金継ぎ加工の「銀」が映える
木部の大きな節も金継ぎ加工を施すことで「見せる美」として昇華される
“あり得ない”を形にする─木製家具と金継ぎの挑戦
これまで、海外のデザイナーやメーカーによって、石や大理石を用いた金継ぎデザインの家具は制作されてきた。一方で、木材を用いた家具に金継ぎを施した事例はほとんど存在しない。その背景には、「木材と漆の相性の悪さ」という技術的課題がある。
多孔質である木材は、温度や湿度といった外部環境の変化に応じて膨張・収縮を繰り返す“動く素材”であるのに対し、硬化後は動かない漆は性質が大きく異なる。そのため、両者を直接組み合わせると不具合が生じる可能性が高い。
本作では、岡崎製材が培ってきた高度な木材加工技術と、漆との親和性を考慮した素材選定・構造設計により、この課題を克服。実現困難とされてきた木製家具と金継ぎの融合を、一つの作品として昇華させた。

長年培った木材加工技術を駆使し、木部の大きい節に金継ぎ加工をするため試行錯誤をした
割れが広がらないよう、裏側から「チギリ加工」を施す
文化の尾張 × ものづくりの三河 ― “チーム愛知”としての共創
同じ愛知県にありながら、役割や気質の違いから、それぞれ独自の文化とものづくりを育んできた尾張と三河。本作は、そうした背景を持つ両者が初めて“チーム愛知”として共創した取り組みである。それぞれの専門性や強みを活かした分業でありながら、一つの作品として完成させる共創の姿勢は、現代のものづくりにおける新たな在り方を示している。
素材が刻んできた時間や履歴を価値へと転換する尾張と三河の美意識を重ね合わせ、対等な立場で技術と思想を持ち寄ることで、新たな価値創造を実現した。
また、伝統や技術は継承され続けなければ途絶えてしまう。職人の不足や減少といった課題に向き合いながら、既存の枠組みにとらわれない挑戦と共創を通じて、それぞれの伝統・歴史・技術、そして想いを次世代へとつないでいく。本作は、漆・金継ぎ・木工といった日本の文化を未来へ手渡すための、一つの実践でもある。

木工職人が丁寧に仕上げるLOG-ing
漆・金継ぎの文化を、木工との共創により未来へ繋いでいく
日本発・世界に拓かれる、日本の精神・文化・技術
LOG-ing Kintsugi editionの背景には、日本の伝統工芸や技術を単に世界へ紹介するのではなく、日本固有の価値観や美意識を未来へと橋渡ししていくという考えがある。
欅に宿る重厚な存在感と、金継ぎが放つ静謐な光が交差することで、本作は単なるプロダクトの枠を超え、日本文化に内在する精神性の輪郭を映し出す存在となった。海外では金継ぎの美学を家具へと応用する事例も見られるが、日本の文化的背景や精神性とともに創造・発信されるケースは決して多くない。
サステナブルや精神性、個性といった価値が重視されるグローバル市場において、「継ぐ」という思想を核に据えた本作が日本から世界へと拓かれることで、和の工芸や精神性が改めて評価される文脈につながるものと考えている。

木工製品に「継ぐ」という新たな思想を取り込み、日本から世界へ発信する
漆工芸家・浅井 啓介(あさい けいすけ)氏

浅井 啓介 氏
<coment>
新たな挑戦には常に前向きに取り組んできました。木も自然素材であり、その割れもまた自然の出来事。その組み合わせとしての金継ぎに大きな可能性を感じ、今回の共創に挑戦することを決めました。
木目を隠すのではなく、素材そのものを生かす表現に挑むことも大きな魅力です。伝統を守りながらも“守破離”の精神で革新を重ね、新たな価値を生み出していきたいと考えています。
<profile>
1967年生まれ、愛知県小牧市出身の漆工芸家。尾張漆器の家系に生まれ、18歳で輪島にて蒔絵師・佐藤幸一氏に師事し漆芸の基礎を学ぶ。のちに父のもとで尾張漆塗りを修得。日展では特選2回を含む入選21回、日本現代工芸美術展では大賞ほか主要賞を受賞し、両展で審査員も務める。現在は漆工房あさいを拠点に、作品制作、金継ぎ修復、教室活動を通じて漆文化の継承と普及に取り組んでいる。
現代工芸美術家協会 評議員
日展 会員
日本美術家連盟 会員
<補足>
◆第55回店舗総合見本市|JAPAN SHOP 2026
展示期間:2025年3月3日[火]~ 6日[金]
会 場:東京ビッグサイト
詳しくはこちら
“LOG-ing(R)×伝統工芸”の新たな挑戦|国産材・欅と金継ぎを融合した新モデルをJAPAN SHOP 2026で発表【岡崎製材】
◆LOG-ingについて

〈LOG-ing〉発表時の展示風景 (2025年3月)
2025年3月に岡崎製材が開発・発表した新製品。丸太そのものの美しさを活かした革新的な木製テーブル・カウンターで、天板と脚部を継ぎ目なく一体で削り出し、無垢の魅力を最大限引き出した究極の一点物。
詳しくはこちら
【老舗材木屋が挑む“究極の一点物”】LOG-ingが京都にて全国初導入|世界に向けた発信拠点に
◆岡崎製材株式会社(代表取締役 八田欣也、愛知県岡崎市戸崎元町4番地1)
創業1917年(大正6年)、100年超の歴史を有する愛知県岡崎市の老舗材木屋、岡崎製材株式会社。一流の目利きが世界中から仕入れた多種多様な木材は国産・外国産合わせ120樹種・5万点を超え、日本一の保有量を誇ります。他社では取扱いのない稀少樹種や巨大サイズなど幅広いラインナップを取り揃え、お客様の理想を実現するため、木の世界を知り尽くした専門チームが、お客様のデザイン・空間づくりや用途に応じて最適な素材をご提供いたします。
会社ホームページ:https://www.okazaki-seizai.co.jp/
会社紹介:
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=lnLWuhfzHpE ]
本件に関するお問い合わせは岡崎製材株式会社の上田 萌子(うえだ もえこ)までお願いいたします。
TEL 0564-51-0861(事務所)
E-Mail: m.ueda@okazaki-seizai.co.jp
Instagram
https://www.instagram.com/okazaki_seizai.official/
【参考ストーリー】
“LOG-ing(R)×伝統工芸”の新たな挑戦|国産材・欅と金継ぎを融合した新モデルをJAPAN SHOP 2026で発表【岡崎製材】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000029.000096178.html
【老舗材木屋が挑む“究極の一点物”】LOG-ingが京都にて全国初導入|世界に向けた発信拠点に
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000096178.html
【過去のプレスリリース一覧】
https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/96178