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認定特定非営利活動法人SET

震災から15年、300名を迎え続ける修学旅行民泊が気仙3市町へ広域化

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全国の中高生が学ぶ「防災学習×関係性」モデルを、陸前高田から大船渡・住田へ展開

夜の食卓を囲んだあと、受入家庭の一人が語りはじめました。「被災した人はみんな家族の安否確認に急いだ。でもね、まずは自分の命を守ること。家族の命も信じて逃げることなんだ。」目の前にいるのは、震災を経験していない中学3年生。うなずきながら、その言葉を受け取ります。
認定NPO法人SET(岩手県陸前高田市/理事長 三井俊介)が行ってきた修学旅行民泊は、単なる田舎暮らし体験ではありません。震災の記憶を、誰かの声と食卓の空気とともに受け取る「関係性の中の防災教育」です。
2016年から陸前高田市で開始したこの民泊の受入体制を、2026年度より大船渡市・住田町へ拡張し、「気仙3市町」による広域連携モデルへ進化させます。これは規模拡大ではありません。「続けるため」の進化です。

■ 背景「なぜ今、広域化なのか」
震災から15年。コロナ禍を経て、かつて約300世帯あった受入家庭は約100世帯に縮小しました。語り手の平均年齢は年々上がっています。一方で、全国の中学校・高校からの問い合わせは増え続けています。現在民泊に参加する中学3年生は、震災前後に生まれた世代。東日本大震災を直接知らない世代が中心になりました。日本各地で大型地震の危険性が叫ばれる今、震災の記憶をどう継承するかは、社会全体の課題です。

しかし、地域の負担を鑑み、受け入れを断らざるを得ないケースも生まれていました。
「必要とされているのに、続けられないかもしれない。」
この危機感が、広域連携という選択につながりました。

■ 取り組みの内容
1. 気仙3市町による広域受入体制の構築
陸前高田市:認定NPO法人SET(全体調整・既存基盤の活用)
大船渡市:株式会社ガルフ(受入家庭の新規開拓)
住田町:住田民泊協会(既存団体との再連携)
各地域の受入家庭を横断的に組織化し、学校規模や日程に応じて柔軟に分担できる体制を整えます。現在約100家庭の登録を、気仙地域全体で約150家庭規模へ拡充を目指します。これは数の拡大ではなく、「続けられる民泊」への転換です。

2. 防災教育は、知識ではなく関係性である
SETが大切にしてきたのは、防災を「知識」で終わらせないことです。昨年、三陸沖で地震が起きた後、かつて民泊に参加した高校生から「だいじょうぶですか?」と連絡が受入家庭に届きました。大船渡で林野火災が発生した際、「自分にできることはありますか?」と問い合わせがありました。それは、単に防災知識を学んだからではありません。顔の浮かぶ誰かが、この地域にいるからです。
防災教育は、知識を増やすことだけではなく、誰かの顔が思い浮かぶ関係をつくることだと考えています。

3. 300名規模の意味
三陸沿岸には大規模宿泊施設が限られています。300名規模を受け入れられる民泊体制は、全国的にも稀有な存在です。2025年度は延べ2,910名を受け入れ、満足度は10点中9点台を維持。これまでの体験指導料支払いは累計1億円超にのぼります。
何より別れの朝、「また来ます」と涙を流す生徒がいること。緊張した面持ちだった中高生が、笑顔で帰っていく姿があること。1泊2日の滞在が、「自分のままで受け入れられた経験」になること。それが、若者の生き方に静かに影響を与えていくことが大切だと思っています。

■ 理事長コメント
「震災から15年。私たちはこの地域で、若者と地域が育ち合う場をつくってきました。300名規模の修学旅行を受け入れられるのは、家庭や地域団体の皆さん、行政の方々との積み重ねがあってこそです。
今回の広域展開は、規模を大きくするためではなく、続けていくための挑戦です。気仙3市町が連携することで、三陸沿岸における防災学習民泊の基盤をより安定させていきたいと考えています。」

■ 今後の展望
・2026年度春より広域受入開始
・受入家庭150世帯規模へ拡充
・年間3,000~4,000名規模の安定運営体制の構築
SETは今後も、「若者の挑戦機会」と「地域の担い手づくり」を同時に生み出す循環モデルを、気仙地域全体で実装していきます。
防災教育を、記憶の継承で終わらせないために。
人と地域の関係が続いていく社会をつくるために。

■ 認定NPO法人SETについて
SETは「一人ひとりの“やりたい”を“できた”に変え、日本の未来にGoodなChangeを起こす」をミッションに掲げ、2011年の東日本大震災以降、岩手県を中心とした地域で若者と住民がともに学び合う仕組みをつくってきました。修学旅行民泊や大学生・社会人向けプログラム、地域コミュニティづくりなどを通じて、若者が地域の日常に関わり、住民とともに学び合う“続く関係”を育んでいます。2024年度は年間5,000人以上が参加。現在では岩手県のみならず複数地域で活動を展開。若者の成長と地域の活力を同時に生み出しながら、人と地域の関係性そのものを基盤とした、持続可能な地域づくりに取り組んでいます。
【団体概要】
認定特定非営利活動法人SET
所在地:岩手県陸前高田市広田町字山田52-6 
理事長:三井俊介
設立:2011年3月12日(法人化:2013年6月18日、認定取得:2025年10月16日)
公式サイト:https://www.nposet.org
公式インスタグラム:https://www.instagram.com/_nposet/?hl=ja
公式Podcast:Spotyfiy: https://x.gd/wCm6h
Amazon Music: https://x.gd/TjRP0
【取材に関するお問い合わせ】
広報担当:set.forjapan@nposet.com
電話:0192-47-5747

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