ダカール/ローマ発-国連WFPは、エボラ熱感染拡大の防止に向け、イタリアからリベリアに向け輸送機で支援物資を空輸するなど最大限の輸送活動を行っています。また、エボラ出血熱の発生国であるギニア、リベリア、シエラレオネにおいては、これまで53万人以上に食糧支援を行いました。
今回の輸送機には、58トンの支援物資(給水タンク、手洗い装置、発電機など)が積まれています。支援物資は、国連WFPが運営している国連人道支援物資備蓄庫から現地へと発送されました。同備蓄庫には、さまざまな支援機関が医療用品等の緊急支援物資を備蓄しています。備蓄庫は、今回のイタリアをはじめ、アラブ首長国連邦、ガーナ、スペインなどにあり、ここからエボラ熱発生国へ医療用品等の物資を送っています。
また、国連WFPが率いている国連機関やNGOの物資輸送合同チームは、リベリアの首都・モンロビアに3,000平方メートルの備蓄庫を備えた支援物資の物流拠点を設置しました。加えて、ギニアのコナクリ国際空港にも新たな物流拠点を構築しました。今後、エボラ熱発生国の3カ国の地方において、12箇所の物流拠点を追加で設ける予定です。
国連WFPが運行している国連人道支援航空サービスもフル稼働しており、これまでに人道支援関係者など乗客800人と34組織の支援物資10トンを運びました。
また、国連WFPは、エボラ熱の感染拡大に立ち向かうべく、物資輸送専門スタッフ、エンジニア、オペレーション・サポート・スタッフ、情報通信技術者など100人を新たに現地へと派遣しました。これまですでに360人以上の国連WFPスタッフがエボラ熱対策に従事しています。
エボラ出血熱の発生以来、人々の食糧事情にも影響がでています。国連WFPが携帯電話を使って行った各家庭の食糧事情調査では、シエラレオネのカイラフンやケネマで暮らしている家族の食糧状況が悪化していることがわかりました。同地区は、エボラ出血熱流行の中心地です。
写真 Copyright: WFP/Martin Penner