マイクロ波化学株式会社(以下、当社)は、独自のマイクロ波を制御するノウハウを応用し、これまで活用が困難とされていた開放空間で利用できるマイクロ波技術(以下、本技術)、および本技術を用いた装置を開発し、特許を出願いたしました。
本技術により、電子レンジのような閉鎖空間(キャビティ)に限らず、多様な環境下でマイクロ波を適用することが可能になります。当社は今後、本技術を用いた共同開発パートナー企業との協業を推進し、幅広い産業のプロセス革新に貢献してまいります。

図1.開放空間でのマイクロ波活用イメージ
【背景】
これまで、マイクロ波の利用は電磁波の漏洩を防ぐため、閉鎖空間に限定されるという認識が一般的でした。実際には開放空間における活用手法も存在するものの、その手段が広く認知されていないことや、技術・装置における操作性に課題が残されていました。
そこで当社は、開放空間で利用できる技術・装置の利便性を追求し、この度、独自の制御技術を確立して関連する特許を出願するに至りました。
【開発内容】
本技術は、マイクロ波を特殊な線路構造から発振し、線路の周辺にのみ強い電界を形成するものです。これにより高いエネルギー空間を対象周辺に留め、開放空間であっても無秩序なマイクロ波の漏洩を制御することが可能になりました。現在、本技術を用いたハンディサイズのマイクロ波照射装置を製作し、実証試験で活用しています。

図2.線路構造近傍への電界の形成イメージ
■本技術の特徴
- 照射範囲を所定の範囲に留めることが可能
- 対象物までの距離や照射範囲の柔軟なコントロールが可能
- 既存の製造ラインや装置へ後付けが可能
- 小さくて軽量なものから、巨大インフラに対応する大型装置まで幅広く対応
【想定される利用シーン】
- 複雑な構造物の搬送プロセスでの効率的な加熱
- 大型建造物の加工・処理
- 特定箇所の非破壊検査やセンシング
- ロボットアーム、ドローン、3Dプリンターと組み合わせた新たな製造・補修技術
【対象となる主な分野】
- エレクトロニクス・半導体分野
- モビリティ・自動車分野
- 社会インフラ分野
【今後の展望】
当社は、本技術の実用化と用途拡大に向けて、パートナー企業との共同開発を積極的に推進してまいります。今後も独自のマイクロ波制御技術を深化させ、様々な領域におけるプロセス革新と社会課題の解決に貢献してまいります。