イワナには稀に斑紋が流れたようになるナガレモンイワナが生じますが,滋賀県北東部にはナガレモンイワナが集団として維持されているきわめて珍しい場所があります。そのナガレモンイワナ(イワナ特殊斑紋集団)の常設展示を日本で初めて開始します。その名前の通り、体側の“流れ紋”が特徴です。滋賀県のナガレモンイワナの生息地はその希少性から2013年より禁漁区となり、厳重に保護されています。貴重なイワナをご覧に是非ご来館ください。
ナガレモンイワナ(イワナ特殊斑紋集団)について

ナガレモンイワナはイワナSlvelinus leucomaenisの特殊斑紋個体のことを指す名称です。通常イワナは体側にパーマークと呼ばれる斑紋がありますが、ナガレモンイワナではその名の通り斑紋が流れたような縞模様を呈します。
他地域でも、ごく稀に流れ紋の個体が生じることがありますが、独立した集団として流れ紋が維持されているのは滋賀県北東部の一部の河川のみです。なぜこのような集団が生まれたのか詳しいことはまだわかっていません。
滋賀県北東部のナガレモンイワナは、生息地がきわめて限られ、生息数も減少していたことから、2013年より生息地が禁漁区となり、厳重に保護されています。今回展示する個体は、滋賀県水産試験場(醒井養鱒場)で研究用に飼育されている個体を分譲してもらったものです。
よみがえってほしい、守りたい淡水魚の一つです。
ナガレモンイワナ展示について

以下の要領で、ナガレモンイワナの生体展示を行います。
・ 展示場所:水族展示室「よみがえれ!!日本の淡水魚」コーナー
・ 常設展示開始日:2022年9月27日(火)~
※ 魚の状態により、一時的にバックヤードに移したり、展示を取りやめたりする可能性があります。
滋賀県立琵琶湖博物館について

開館時間:9:30 - 17:00(最終入館 16:00)
※事前予約制
休 館 日:毎週月曜日(休日の場合は開館)、
その他臨時休館あり。
観 覧 料:一般800円、高校生・大学生450円、
小学生・中学生無料(常設展示)
(企画展は別料金)
琵琶湖博物館は、湖をテーマにした博物館としては日本最大規模の琵琶湖畔に建つ博物館です。「湖と人間」をテーマに、琵琶湖の生い立ちや人と自然との関わりについて家族で楽しみ体感しながら学べる展示が特徴です。