
「聖なる大地 ~被ばく牛と飼い主の15年~」
「CHAOS(カオス) ~無法地帯の強者と弱者~」
本日、 2026年日本民間放送連盟賞 テレビ教養部門において福島中央テレビ制作の「聖なる大地 ~被ばく牛と飼い主の15年~」が最優秀賞を、テレビ報道部門において「CHAOS(カオス) ~無法地帯の強者と弱者~」が優秀賞を受賞しました。
「聖なる大地 ~被ばく牛と飼い主の15年~」は、福島県大熊町で命と向き合い続ける農家と被ばく牛の15年を追いました。2011年の東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故で、避難を強いられた住民と共に暮らしていた家畜は、多くが置き去りにされ、そのまま死んでいきました。生き延びた家畜でさえも、国は殺処分を指示。「牛は何も悪いことをしていない。なんで殺されなきゃならないのか」殺処分を拒み、被ばくした牛と暮らす畜産農家の夫婦の15年から命の在り方を考えます。
「CHAOS ~無法地帯の強者と弱者~」は、福島中央テレビが原発の水素爆発映像を撮影した唯一の地方テレビ局として、福島で取材・報道を続けてきた膨大な取材映像と、当時の官邸幹部、東電関係者、避難の最前線にいた当事者たちの新証言を、分単位の時系列で徹底的に検証。当時者の証言から、危機管理の脆弱性と現代日本が抱える本質的な課題を再考しました。本番組は、6月に発表された「ギャラクシー賞」(放送批評懇談会)2025年度テレビ部門において選奨を受賞しています。
各部門の表彰は、11月10日に「第74回民間放送全国大会」の式典席上で行われます。
●授賞理由
・「聖なる大地 ~被ばく牛と飼い主の15年~」(テレビ教養部門・最優秀賞)
牛をとおして命という普遍的なテーマを浮かび上がらせている秀作。死骸の山など何度も目を背けたくなる場面もありのままを映した制作者の気概を感じる。人間が引き起こした事故の責任を誰がどこまで背負うのか。見る側に考え続けることを迫る。
・「CHAOS(カオス) ~無法地帯の強者と弱者~」(テレビ報道部門・優秀賞)
原発回帰が進む今、福島第一原発事故をあらためて検証した意義は大きい。被災者や関係者の証言を丁寧に掘り起こし、原発災害の教訓と社会の責任を問い続ける姿勢が強く伝わる意欲作である。
●作品概要
作品タイトル:「聖なる大地 ~被ばく牛と飼い主の15年~」
放送:2025年10月6日(月)24:59~25:59
制作:福島中央テレビ
語り 小野紗由利(福島中央テレビ 報道局 報道部 アナウンサー)
ディレクター 井上朔実(福島中央テレビ 報道部 福島報道部)
編集 會田知巨(福島クリエーティブ)
構成 岳野高弘(福島中央テレビ 報道局 報道部 部長)
震災後、国が求めた家畜の殺処分に反対し、被ばくした牛たちを生かし続ける畜産農家に密着。「被ばくの研究」、「土地の除草と保全」新しい役割を牛たちに与え、資金難、病気の蔓延などの試練を乗り越えながら牛たちを守ってきた。しかし、復興が進むにつれ、被ばく牛は徐々に行き場を失い、時の流れとともに数を減らしていく。被ばく牛と生きてきた農家の15年目の思いとは。
作品タイトル:「CHAOS(カオス)」~無法地帯の強者と弱者~
放送:2025年12月29日(月)24:59~25:59
制作:福島中央テレビ
語り:大橋聡子(福島中央テレビ 報道局 報道部 アナウンサー)
ディレクター:岳野高弘(福島中央テレビ 報道局 報道部 部長)
編集:添田正人(福島クリエーティブ)
演出・音効:齋藤 僚
2011 年3 月11 日、福島第一原発事故。あの日、現場で何が起き、誰が翻弄されたのか。本番組は、福島中央テレビが15 年間記録し続けた膨大な未公開映像と、当時の官邸幹部、東京電力関係者、そして避難の最前線にいた当事者たちの新証言を分単位の時系列で突き合わせ、国家の秩序が崩壊した「無法地帯」の真実を再構成する。
番組は、15 歳の誕生日を迎えるあの日生まれた少年を見つめながら、混沌という魔物を制御する術を持たぬ現代社会に対し、「再び原発が暴走した時、誰が命をかけて止めるのか」という未解決の問いを突きつける。