15万米ドル相当のAIクレジットを提供。セキュリティ特化モデル「OrcaCyber Zero 1.0」が採用され、実在の脆弱性1,507件のうち1,478件(98.07%)を初回で再現
FlashLabs株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:細井洋一、以下「FlashLabs」)は、米国のAI研究機関Continuum AIが開発し、当社が日本市場向けに独占提供するAI推論ゲートウェイ「OrcaRouter」(AIモデルへのアクセスを1つにまとめる中継サービス)について、このたび、Linuxディストリビューション(OSの配布形態)「Omarchy」を支える非営利財団「Omacom Foundation」の上位協賛枠「Distinguished Corporate Patron(特別法人パトロン)」への参加を発表しました(2026年9月17日※1)。
参加にあたり、OrcaRouterは15万米ドル相当のAI利用クレジット(トークン)を財団に提供します※1※2。財団はこれを主にOrcaRouter上で同社のセキュリティ特化モデルを利用するために充当し、Omarchyのセキュリティチームとカーネルチームの業務に活用します。第一弾として、脆弱性の分析・再現・セキュリティ研究に向けて追加学習させたコーディングモデル「OrcaCyber Zero 1.0」が採用されました※1。
「OrcaCyber Zero 1.0」は、実在のソフトウェア脆弱性の再現を対象としたベンチマーク「CyberGym Level 1」(1,507件・188のオープンソースプロジェクトが対象)で、初回の試行で1,507件のうち1,478件(98.07%)を再現したとOrcaRouterは発表しています※3。同モデルは現在、信頼できるパートナー向けの限定提供(クローズドβ)として、審査を経たセキュリティ研究者、レッドチーム、許可されたセキュリティテストの用途に提供されています※4。

主なポイント
- 非営利財団「Omacom Foundation」の上位協賛枠「Distinguished Corporate Patron」に参加※1
- 15万米ドル相当のAI利用クレジットを財団に提供。財団では主にセキュリティ特化モデルの利用に充当※1※2
- 第一弾として、セキュリティ特化モデル「OrcaCyber Zero 1.0」を採用。Omarchyのセキュリティチームとカーネルチームが利用※1
- 「OrcaCyber Zero 1.0」は、実在の脆弱性1,507件のうち1,478件(98.07%)を初回の試行で再現※3
- 一度に最大100万トークン(AIモデルが処理できる情報量の単位)のコードを読み込める。外部ツールの利用・決まった形式での出力・推論の強さの設定に対応※4
- 現在は審査を経たセキュリティ研究者・レッドチーム・許可されたセキュリティテスト向けの限定提供(クローズドβ)※4
- OrcaRouterはオープンウェイトのセキュリティモデルの主要な公開元でもあり、Hugging Faceで直近30日間に約144万回ダウンロード※5
- 今後、より多くのオープンソースプロジェクトに「OrcaCyber」を開放し、コードの継続的なスキャン、脆弱性の発見・再現・修正を支援する予定(同日時点)※1
OmarchyとOmacom Foundationについて
「Omarchy」は、Webアプリケーションフレームワーク「Ruby on Rails」の開発者であり、ソフトウェア企業37signalsの共同創業者であるDavid Heinemeier Hansson(DHH)氏らが中心となって開発するLinuxディストリビューションです。Arch Linuxをベースに、タイル型ウィンドウマネージャ「Hyprland」とデスクトップ構築ツールキット「Quickshell」を組み合わせ、AIエージェントと併用することを想定した操作環境を掲げています※6。
2026年8月には、Omarchyの開発・保守・普及を長期的に支える非営利財団「Omacom Foundation」が設立されました。財団は個人・企業からの協賛で運営され、協賛の規模に応じて複数の枠が設けられています※2※7。
参加の内容
OrcaRouterが参加する「Distinguished Corporate Patron」は、財団が定める上位の法人向け協賛枠です。同枠は「年間10万米ドルを3年間、または15万米ドル相当のトークン(追加で補充するオプション付き)」と定められており、OrcaRouterはトークンの提供という形で参加します※2。
財団による発表では、設立者のDavid Heinemeier Hansson氏が次のようにコメントしています(和訳)。
「OrcaRouterをOmacom FoundationにDistinguished Corporate Patronとしてお迎えできることを嬉しく思います。同社は当財団の戦略的トークン準備金に15万米ドル相当のトークンを寄付してくれました。これらのトークンは主にOrcaRouter上で同社のセキュリティ特化モデルの利用に充て、とくにセキュリティチームとカーネルチームの業務に役立てる予定です」※1
財団は、提供されたクレジットを用いて、Omarchyのセキュリティおよびカーネル関連の課題に「OrcaCyber Zero 1.0」を適用していくとしています※1。財団による発表は、Omarchyの公式サイトで確認できます。
OrcaCyber Zero 1.0について
「OrcaCyber Zero 1.0」は、サイバーセキュリティ業務に向けて追加学習(ポストトレーニング)を施したコーディングモデルです。脆弱性の分析、脆弱性の再現、レッドチーミング、許可されたオフェンシブセキュリティ研究を主な用途とし、OrcaRouterのセキュリティモデル群「OrcaCyber Harness」の最上位モデルとして位置づけられています※4。
主な仕様は次のとおりです※4。
- コンテキスト(一度に読み込める情報量):最大100万トークン/最大出力:12万8,000トークン
- 関数呼び出し(外部ツールの利用)・構造化出力(決まった形式での出力)・推論の強さの設定に対応
- OpenAI互換のAPIから利用可能
- 料金は入力100万トークンあたり3米ドル、出力100万トークンあたり5米ドル、キャッシュが効いた入力は100万トークンあたり0.3米ドル(プロバイダー定価のまま・手数料なし)※5
評価について。「CyberGym Level 1」は、米国カリフォルニア大学バークレー校の研究チームが公開する、実在の脆弱性の再現を対象としたベンチマークです。1,507件の課題は188の大規模オープンソースプロジェクトから集められ、AIエージェントは「脆弱性の説明文」と「修正前のコードベース」だけを渡され、その脆弱性を再現する検証コード(PoC)を作成できるかが問われます※3。
OrcaRouterの発表によると、「OrcaCyber Zero 1.0」はこのうち初回の試行で1,478件(98.07%)を再現しました※3。ベンチマークの公式リーダーボードでは、結果は各チームが自ら評価して提出する形式であること、実行ごとに数値が変動し得ること、上位ではスコアの小さな差が能力差を意味するとは限らないことが明記されています※3。
モデルの詳細は、OrcaRouterのモデルページで確認できます。
開発の背景
オープンソースソフトウェアは、いまや企業システムや社会インフラの中核を支えています。一方で、その脆弱性への対応は、限られた人数のメンテナに依存していることが多く、発見から修正までの時間をどこまで短くできるかが課題になっています。
OrcaRouterは、今回の参加の狙いについて「フロンティア級のサイバー能力を、防御側の手に届けること」と説明し、あわせて「より多くのオープンソースプロジェクトにOrcaCyberを開放し、コードベースの継続的なスキャン、脆弱性の発見と再現、そして修正を、攻撃者より先に進められるようにしたい」としています※1。
OrcaRouterは、AIエージェントのための「セキュリティを最優先にしたゲートウェイ兼実行基盤」として、用途に応じて最適なモデルを自動で選ぶアダプティブ・ルーティングに加え、ガードレール(利用ポリシーの強制)、ツールやMCP(外部ツール接続の共通規格)の呼び出しと外部通信を検査するエージェントファイアウォール、データの保持を最小化するプライバシー設定、実行記録の可視化を提供しています。Anthropic、OpenAI、Google Gemini、DeepSeek、Grok、Qwenなど200以上のAIモデルを、単一のOpenAI互換APIから利用できます※1。
またOrcaRouterは、オープンウェイト(重みが公開された)セキュリティモデルの主要な公開元でもあり、Hugging Faceで公開しているモデル群は直近30日間で約144万回ダウンロードされています※5。
今後の展望
OrcaRouterは、より多くのオープンソースプロジェクトに対して「OrcaCyber」の提供を広げていく予定です。あわせて、オープンウェイトのセキュリティモデルの公開を続け、防御側が選択できる手段を増やすことで、ソフトウェアの安全性の底上げに貢献してまいります。
FlashLabsは、OrcaRouterを日本市場向けに独占提供する立場から、国内の開発者やセキュリティ研究者がこうした取り組みを活用できるよう、情報提供と支援を続けてまいります。
OrcaRouterについて
OrcaRouterは、米国のAI研究機関Continuum AIが開発し、FlashLabs株式会社が日本市場向けに独占提供するAI推論ゲートウェイ(AIモデルへのアクセスを1つにまとめる中継サービス)です。OpenAI互換のAPIを備え、Anthropic、OpenAI、Google Gemini、DeepSeek、Grok、Qwenなど200以上のLLM・生成AIモデルを単一のゲートウェイから利用できます。直近では、OrcaCyber Zero 1.0、DeepSeek-V4.1-Flash、GPT-6 Astra、Claude Opus 5、Gemini 3.8 Flash、Grok 4.6など、各社の最新モデルが公開後まもなくカタログに追加されています。OrcaRouterのAIモデル一覧からすべてのモデルを確認できます。
会社概要
FlashLabs株式会社
- 本社所在地:東京都千代田区一番町10番8号
- 代表取締役:細井洋一
- 設立:2023年7月
- 事業内容:AI応用研究所(Human-AI Hybridで営業・CXの自動化・自律化。OSS音声モデルChromaの開発元)
- URL:https://www.flashlabs.ai/
Continuum AI
- 「次の10年の知能システムを支える基盤インフラを開発する研究機関(米国)」
- OrcaRouterの開発・提供
- URL:https://www.continuum01.ai/
本件に関するお問い合わせ
FlashLabs株式会社 マーケティング部 小林光喜
E-mail:koki.kobayashi@myflashcloud.com
※1 本件の発表内容は、Omacom Foundationによる公式発表「OrcaRouter joins as a Distinguished Corporate Patron」(2026年9月17日)およびOrcaRouter公式Xアカウント(@OrcaRouter)の投稿(2026年9月18日)に基づきます。提供内容・今後の予定は発表時点のものであり、変更される可能性があります。
※2 協賛枠の区分と条件は、Omacom Foundationのパトロン一覧ページ(2026年9月19日時点・当社確認)に基づきます。「Distinguished Corporate Patron」は「年間10万米ドルを3年間、または15万米ドル相当のトークン(追加で補充するオプション付き)」と定められています。
※3 「CyberGym Level 1」のスコア(初回の試行で1,507件中1,478件・98.07%)は、OrcaRouterによる評価・発表に基づくものであり、当社または第三者機関による独自検証ではありません。CyberGymは、カリフォルニア大学バークレー校の研究チームが公開するベンチマークで、1,507件の課題は188の大規模オープンソースプロジェクトに由来します。同ベンチマークの公式リーダーボードでは、結果は各チームが自ら評価して提出する形式であり、実行ごとに数値が変動し得ること、および上位ではスコアの小さな差が能力差を意味するとは限らないことが明記されています(2026年9月19日時点・当社確認)。
※4 モデルの用途・仕様・提供条件は、OrcaRouterのモデルページ(2026年9月19日時点・当社確認)に基づきます。「OrcaCyber Zero 1.0」は限定パートナー向けのクローズドβとして提供されており、利用には審査が必要です。本モデルは、許可されたセキュリティテスト・脆弱性の分析および再現・セキュリティ研究を目的とするものであり、当社は利用者が適用法令および利用条件を遵守することを前提としています。
※5 「手数料なし」は、OrcaRouter側で価格に上乗せ(マークアップ)を行わないことを指します。ダウンロード数は、Hugging Face上で公開されているOrcaRouterのモデル群のうち、2026年9月19日時点で取得できる直近30日間の合計値です(当社調べ)。
※6 Omarchyは、Arch LinuxをベースにしたLinuxディストリビューションです。詳細はOmarchyの公式サイト(https://omarchy.org/)に基づきます。
※7 「Omacom Foundation」は2026年8月に設立された米国の非営利財団で、Omarchyの開発・保守・普及を資金面で支える組織です(Omacom Foundation公式サイト情報)。