国際機関日本アセアンセンター(東京都港区新橋6-17-19 新御成門ビル1階 事務総長:藤田正孝)は、2018年11月にASEAN[1]加盟国の国立公園・自然遺産地区の管理者と政府観光機関関係者を東京・静岡に招聘して行ったインタープリテーション研修のフォローアップ事業を、ルアンパバーン県観光局並びにドイツ国際協力公社(GIZ)ハンドル・ウィズ・ケア・プログラムとともに、ラオス・ルアンパバーンにて、2019年2月27日~3月1日に実施しました。
インタープリテーションとは、対象地域の観光資源の価値を理解してもらい、来訪者の観光資源に対する保護意識向上と持続可能な観光開発の啓発に役立つコミュニケーション手法です。日本アセアンセンターでは、ASEAN地域における持続可能な観光の実現を目指し、インタープリテーションの活用を普及させるための事業を2017年度より実施しています。
昨年11月に日本での研修を終えたASEAN諸国からの参加者10名は、各国の遺産地区の管理・サービスの向上にインタープリテーションを活用するための知識を更に深めるため、ユネスコ世界遺産に登録されているルアンパバーンの市内視察、日本人専門家によるセミナー/ワークショップ研修及び講義で構成された研修に参加しました。
セミナー/ワークショップには、ルアンパバーン県観光局担当者、ツアーガイド、旅行業者、観光協会、大学・専門学校の指導者など約50名の地元観光従事者も参加しました。参加者の大多数にとってインタープリテーションについて初めて学ぶ機会となり、プログラム後には90%以上がインタープリテーションについての知識を得るとともに理解を深めたと報告をしています。参加した多くのツアーオペレーターからは同技法を活用して観光商品を改良していきたいという意見が寄せられ、その他には「専門家のアドバイスを取り入れたトレーニングを行い、ガイドを行う自信をつけるとともにビジターの満足度の高い体験を提供したい」というコメントもありました。
本研修にはルアンパバーンの代表的観光地である世界遺産の街並みやクワンシー滝と自然公園への視察も含まれ、参加者はインタープリテーションを用いたガイド手法の改良や、地域住民とともにレスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)を促進していく方法について議論しました。また、ワークショップではグループに分かれて地元ルアンパバーンの実例を用いたエコツアーを考案し、専門家からの実践的な意見指導を受けながら、ツアーの設計方法について学びました。
[1] ASEAN (東南アジア諸国連合)は、1967年に結成された地域協力機構。 加盟10カ国(ブルネイ・ダルサラーム、カンボジア、 インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)の総人口は6億5千万人を超える。
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正式名称:東南アジア諸国連合貿易投資観光促進センター
ASEAN10カ国政府と日本政府により1981年に設立。
貿易・投資・観光・人物交流の4分野を中心に、ASEAN商品の輸出促進、日系企業の進出支援、人材育成、日ASEAN間の観光促進等を通して、日本とASEAN諸国との関係促進に貢献する国際機関です。
URL:https://www.asean.or.jp/ja/
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