内閣府「研究セキュリティの確保に関する取組のための手順書」が求める4つの手続に一気通貫で対応。共著者スクリーニング機能も新搭載(※2026年9月時点、当社調べ。根拠は本文注記)
輸出管理AIエージェント「TRAFEED(トラフィード)」を開発・提供する株式会社TIMEWELL(本社:神奈川県横浜市、代表取締役CEO:濱本 隆太、以下「当社」)は、大学・研究機関の研究セキュリティおよび研究インテグリティ確保業務に対応する新機能を、2026年9月より提供開始します。安全保障輸出管理(該非判定・みなし輸出管理)と、内閣府「研究セキュリティの確保に関する取組のための手順書」が定める4つの手続を一つのAIエージェントで扱う製品としては日本初※です。本機能は、国立大学法人岡山大学をはじめとする複数の大学から研究インテグリティ・研究セキュリティ対応に関するご要望を強くいただいたことを受け、検証期間を経て正式機能として実装したものです。
※「日本初」は、日本国内で大学・研究機関向けに提供され、安全保障輸出管理(該非判定・みなし輸出管理・取引先スクリーニング)と、内閣府「研究セキュリティの確保に関する取組のための手順書」(2025年12月策定)が定める4つの手続(リスクの洗い出し・評価・軽減措置・フォローアップ)の双方を単一のAIエージェントで扱う製品として。調査主体:当社調べ/調査年月:2026年9月/調査方法:Web調査(各社公式サイト・プレスリリース・報道等の公開情報の検索・比較)/比較対象と選定基準:日本国内で大学・研究機関向けに研究セキュリティまたは安全保障輸出管理への対応を公表しているソフトウェア・サービス

TRAFEED 研究セキュリティ・研究インテグリティ対応機能
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背景1:産学連携と大学発スタートアップが、かつてない規模で拡大している
大学と民間企業の距離は、この数年で急速に縮まりました。
文部科学省「大学等における産学連携等実施状況について」によれば、令和6年度の大学等における研究資金等受入額(共同研究・受託研究・治験等・知的財産)は約5,313億円で、前年度から約593億円、12.6%の増加となりました。民間企業からの受入額のうち約70.8%を共同研究が占めています。
大学発スタートアップの伸びはさらに急です。経済産業省が2026年6月に公表した「令和7年度大学発ベンチャー実態等調査」(速報)では、2025年10月時点の大学発ベンチャー数は6,220社。前年度の5,074社から1,146社増加し、企業数・増加数ともに過去最高を更新しました。
この拡大を制度面で支えているのが、科学技術振興機構(JST)の大学発新産業創出基金事業です。同事業では、研究成果と事業化の間を埋めるギャップファンドを軸に、スタートアップ・エコシステム共創プログラム、ディープテック・スタートアップ国際展開プログラム(D-Global)、早暁プログラムなどが展開されています。大学の研究室から会社が生まれ、その会社が海外市場を目指すという流れが、資金面から後押しされている状況です。
背景2:フィジカルAI・ディープテックへ、国の資源が集中している
技術領域の側でも大きな動きがあります。
経済産業省とNEDOは2026年6月30日、「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」の採択結果を発表し、研究開発が始動しました。現場データを守りながら将来も安心して活用できる国産のマルチモーダル基盤モデルの開発を目指す事業で、2026年度から2030年度にかけて実施されます。
NEDOのディープテック・スタートアップ支援基金(DTSU事業)も、カーボンニュートラル、資源循環、そして経済安全保障といった課題の解決に資する革新的技術を対象に、実用化研究開発から量産化実証までを段階的に支援しています。
文部科学省も2026年5月に「AI for Scienceの推進に向けた基本的な戦略方針」の推進状況を公表し、研究データの取扱いについて、輸出管理や我が国の安全保障の観点から公開・非公開を慎重に検討すべきデータがあることを明示しています。
フィジカルAI、ロボティクス、半導体、量子。いま国の資源が集中している領域は、そのまま経済安全保障上の重要技術領域と重なります。産学連携が活発になるほど、そして扱う技術が先端になるほど、「誰と組むのか」を確認する必要性が高まる構造にあります。
背景3:制度は、すでに「提出物」として動き出している
こうした流れを受け、2025年12月、内閣府の「研究セキュリティと研究インテグリティの確保に関する有識者会議」が「研究セキュリティの確保に関する取組のための手順書」を取りまとめました。これは理念文書ではなく、研究機関が実際に踏むべき手続を定めたものです。
すでに具体的な運用が始まっています。防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」は、本手順書における対象プログラム(特定研究開発プログラム)に位置付けられました。令和8年度の公募では、面接審査の対象となった研究課題に対し、「研究セキュリティに関する質問票」および「研究セキュリティの確保に係る自己申告書」の提出が求められています。JSTもJST-TRUSTとして本手順書に沿った対応を開始し、研究セキュリティ質問票のひな形を公開しています。
つまり研究セキュリティ対応は、「いずれ求められるもの」から「応募書類として今期から出すもの」に変わりました。
【解説】内閣府「手順書」が求める4つの手続
手順書は、特定研究開発プログラムへの応募に関して、研究機関に次の一連の手続を求めています。実務としてどのような作業が発生するのかを整理します。
1. リスク確認:どのようなリスクが想定されるかを洗い出す
まず、研究者からの申告情報を集めます。競争的研究費については、現在の応募・受入状況、すべての所属機関・役職(兼業、外国の人材登用プログラムへの参加、雇用契約のない名誉教授等を含む)をe-Radに登録することが必須とされています。ここで集めた情報をもとに、共同研究相手、資金提供元、受入予定者などについて想定されるリスクを洗い出します。
2. リスク評価:影響の大きさと発生可能性を見極める
洗い出したリスクについて、それがどのような影響をもたらすのか、発生可能性はどの程度かを評価します。ここで最も手間がかかるのが、申告情報の客観的な裏取りです。文部科学省のフォローアップ調査でも、「別途入手可能な情報等との比較など、研究者・職員から報告された情報の事実関係を客観的に確認する」仕組みの整備が問われています。
具体的には、共同研究相手や所属機関が経済産業省の外国ユーザーリストや米国のEntity List等に掲載されていないか、掲載機関と資本関係・人的関係でつながっていないかを確認する作業です。これが極めて重い。相手先の名称は現地語で表記され、組織改編や名称変更を経ていることも多く、公式サイト・論文・特許・各国の規制リストを多言語で横断して辿る必要があります。系列組織や共同研究ネットワークをたどると、一次情報だけで数十件に及ぶことも珍しくありません。専任担当者を置けない機関では、この作業が特定の職員に集中しがちです。
3. リスク軽減措置:対応策を実施する
評価結果を踏まえ、想定されるリスクを軽減するための措置を検討・実施します。手順書やJST-TRUSTでは「スモールヤード・ハイフェンス」(守るべき範囲はできる限り小さく設定したうえでしっかり守り、それ以外はオープンとして扱う)の考え方が採られており、研究者の負担が過大にならないことに留意するとされています。研究を止めないための見極めが求められる工程です。
4. フォローアップ:事後的に確認・検証する
1.から3.の取組について、事後的な確認や検証を行います。研究者の申告情報は、定期的な更新や実質的な変化があった際の更新が必要とされており、一度評価して終わりではありません。規制リストの改定や相手先の状況変化も継続的に追う必要があります。
新機能の概要
TRAFEEDの新機能は、上記4つの手続それぞれを、根拠を残せる形で支援します。
1. リスク確認支援:申告情報の客観的な裏取り
研究者から申告された所属機関・兼業先・共同研究相手・資金提供元・受入予定者について、公開情報を横断的に調査します。多言語の論文・特許・機関ウェブサイト・各国の規制リストを参照し、申告内容と公開情報の突き合わせ結果を提示します。名称の表記ゆれや現地語表記、組織改編による名称変更にも対応します。

TRAFEEDの研究者DD画面:研究者の自己申告を公開情報の証跡と突き合わせ、手順書の13項目を高・中・低・レビュー要に分類して評価(画面はデモデータ)
2. 共著者スクリーニング機能【新搭載】
論文の共著者について、所属機関・過去の共著関係・所属機関の系統を一括で確認します。研究者本人の申告だけでは把握しきれない関係性、たとえば共著者を経由した機関とのつながりや、共著者の所属機関が懸念対象と資本関係・人的関係を持つケースを、公開されている論文データベースをもとに可視化します。
国際共著は研究の国際化を示す指標であると同時に、リスク確認の起点でもあります。本機能は、研究者名を入力するだけで、KAKEN・OpenAlex・CrossRef・researchmapなどの公開論文データベースを横断して共著者を自動的に洗い出し、確認が必要な相手を絞り込めるように設計しています。氏名の漢字・ローマ字・姓名順といった表記ゆれも自動で展開して照合します。

TRAFEEDの共著者スクリーニング画面:研究者名から複数の論文データベースを横断して共著者を発見し、リスク別に振り分け(画面はデモデータ)
3. リスク評価支援:関係チェーンの可視化と4段階スコアリング
TRAFEEDの関係チェーン分析機能により、対象の研究者・研究機関から最終的な資本関係・共同研究関係に至るネットワークをグラフ構造で可視化します。資本関係、共同研究の履歴、過去の懸念事案との接続性を提示し、懸念度をS/A/B/Cの4段階で表示します。外国ユーザーリストやEntity List等の掲載機関との間接的なつながりも、経路を示す形で提示します。

TRAFEEDの研究者ネットワーク画面:研究者を起点に所属機関・共同研究・所有支配・FOCIの関係を整理し、要注意ノードを提示(画面はデモデータ)
4. リスク軽減措置の検討支援
評価結果に応じて、想定される論点と確認すべき事項を整理して出力します。最終的な措置の決定は各機関の責任者が行う前提です。
5. フォローアップ:定期再評価と差分検知
一度評価した対象について、規制リストの改定や関係先の状況変化を継続的に追跡します。申告情報に実質的な変化があった場合や定期更新のタイミングで再評価を行い、前回評価との差分を提示します。

TRAFEEDのフォローアップ画面:規制リストの改定を検知して再照合を促し、前回確認との差分を提示(画面はデモデータ)
補足:外国人留学生・外国人研究者の受入時バックチェック
TRAFEEDは、外国人留学生および外国人研究者を受け入れる際のバックチェックにも対応しています。受入予定者の経歴・所属歴・関連機関を公開情報から確認し、みなし輸出管理(居住者への技術提供のうち、特定類型に該当する場合の管理)の検討材料を提示します。
大学における研究セキュリティ対応は、共同研究相手の審査だけでなく、人の受入れの場面でも発生します。TRAFEEDは、物・技術・人のいずれについても同一のプラットフォーム上で確認できる構成としています。

TRAFEEDの受入時バックチェック画面:受入予定者の経歴・所属機関を規制リストと学術DBで確認し、懸念度と確認事項を提示(画面はデモデータ)
特徴
根拠が残る
すべての判定に、参照した一次情報のURLを添えたレポートを自動生成します。「なぜその判定になったのか」を、後から第三者が検証できる形で記録します。監査や説明責任が求められる場面を想定した設計です。
ハルシネーションを抑える二層構造
法令に基づく判定部分は決定論的なルールエンジンで実装し、自然文の解釈など判断を要する部分には複数のLLM(Claude・GPT・Gemini)による相互検証を採用しています。このリスク(懸念度)判定の中核ロジックについては、国内特許を取得済みです(特許第7862062号)。
輸出管理業務と地続き
研究セキュリティ対応は、みなし輸出管理や安全保障貿易管理と実務上ほぼ地続きです。TRAFEEDは既に該非判定支援、取引先スクリーニング、みなし輸出管理に対応しており、今回の新機能はこれらと同一のプラットフォーム上で提供されます。輸出管理部門と研究推進部門が別々のツールを持つ必要がありません。
人が最終判断を持つ
AIが担うのは下調べ・整理・根拠の可視化までです。リスク評価と措置の最終判断は、各機関の責任者が行う前提を変えていません。
実績
TRAFEEDは2026年3月にベータ版を公開し、現在、大学・企業あわせて20組織以上で導入が決定しています。国立大学法人岡山大学との共同実証では、過去審査データ約3万件を用いてAI判定精度95%以上(当社調べ)を確認しました。
また、機微情報を取り扱うサービスとして、情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO/IEC 27001:2022」の認証を2026年7月24日付で取得しています(認証機関:SGSジャパン株式会社)。
提供開始日・価格
- 提供開始日:2026年9月(順次提供)
- 価格:導入規模・利用範囲に応じた個別見積
- お問い合わせ:下記フォームよりお問い合わせください。
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コメント
株式会社TIMEWELL 代表取締役CEO 濱本 隆太
「研究セキュリティの確保は、研究を止めるための仕組みではありません。国際共同研究を安心して前に進めるための土台です。
いま日本では、大学発ベンチャーが6,000社を超え、フィジカルAIやディープテックに国の資源が集中しています。産学連携が活発になること自体は、間違いなく良いことです。ただ、その活発さと同じ速度で、確認すべきことも増えていきます。防衛装備庁の公募で研究セキュリティの質問票が求められるようになったのは、その象徴だと受け止めています。
一方で現場は、少人数の担当者が申告情報の裏取りを抱え込んでいるのが実情です。外国ユーザーリストやEntity Listとの突き合わせを多言語で辿る作業は、経験がないと手が止まります。私たちは輸出管理の該非判定支援からこの領域に入りましたが、大学の皆様と話すなかで、モノの輸出と人・技術のリスク確認は同じ根から出ている業務だと確信しました。
今回の機能は、その下調べをAIエージェントに引き受けさせ、研究者と事務職員の時間を本来の研究支援に戻すためのものです。判断そのものは、これからも人が持ち続けるべきだと考えています。」
株式会社TIMEWELL 取締役CTO 内藤 一樹
「今回、技術的に最も難しかったのは共著者スクリーニングです。
論文の著者名は、同姓同名、表記ゆれ、現地語表記とローマ字表記の混在が当たり前にあります。所属機関も、略称・旧称・英語表記・現地語表記が入り混じる。ここを単純な文字列一致で処理すると、拾いすぎるか、取りこぼすかのどちらかになります。研究セキュリティの文脈では、どちらも許容できません。誤検知は研究者に不当な負担を強い、見落としは制度の意味を失わせます。
そこで、名寄せと関係抽出を関係チェーン分析の基盤の上に載せ、規制リストとの照合部分は決定論的なルールエンジンで、文脈判断が必要な部分は複数LLMの相互検証で処理する構成にしました。加えて、すべての判定について参照元の一次情報をレポートに残します。AIが出した結論を人が検証できることが、この領域では機能そのものより重要だと考えています。
岡山大学様をはじめとする大学の皆様に実データで検証していただき、そのフィードバックを反映して正式機能としました。引き続き現場の運用に耐える形に磨いていきます。」
輸出管理AIエージェント「TRAFEED」について
TRAFEEDは、安全保障輸出管理の実務を支援するAIエージェントです。貨物・技術の該非判定支援、取引先・研究機関のスクリーニング、みなし輸出管理に対応し、懸念度(S/A/B/C)を5秒で可視化、一連の調査も最短10分で完了します。すべての判定に参照した一次情報のURLを添え、最終判断は人が行う設計です。
製品ページ:https://timewell.jp/trafeed
株式会社TIMEWELL 会社概要
- 会社名:株式会社TIMEWELL
- 所在地:神奈川県横浜市西区みなとみらい
- 代表者:代表取締役CEO 濱本 隆太
- 設立:2022年11月1日
- 事業内容:自律型AIエージェント「ZEROCK」「TRAFEED」等の開発・提供
- コーポレートサイト:https://timewell.jp/
- PR TIMES 企業ページ:https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/119271
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