前例が判断を代替したとき、学習は仕事から静かに消える(Organizational Andragogy(R))
組織行動科学(R)を提供するリクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑智康)が運営する人的資本開発プランニング(R)センターは、国内33.8万人・980社に及ぶ行動データ分析をもとに、「なぜ組織では学習が起動しなくなるのか」そして「学びが再び仕事の中で機能し始める設計とは何か」を構造的に解き明かしたレポート『なぜ組織では「学べない大人」が生まれるのか? そして、学びが再び機能し始める仕事の設計とは?』を公開しました。
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■ 問題は「人」ではなく「仕事の設計」にある
多くの企業で研修は増え、学習コンテンツも高度化しています。それにもかかわらず、
- 現場の判断基準が更新されない
- 任せられる人材が増えない
- 環境変化に直面すると判断が上位に集中する
といった現象が、業種や規模を問わず繰り返し観測されています。
本レポートは、この原因を個人の意欲や姿勢、研修内容の巧拙には求めません。
原因は、学ばなくても仕事が成立してしまう前提が、合理的な経営判断の積み重ねによって「仕事の設計」として組み込まれてきたことにあると結論づけています。
■ 鍵となるのは「前例」の位置づけ
前例は本来、判断を助ける参照点でした。
しかし、安定運営が最適化される過程で、「前例どおりに進めること」が最も安全で評価されやすい選択となったとき、前例は参照点ではなく判断そのものを代替する存在へと変質します。
その結果、
- なぜその選択をしたのか
- なぜその結果になったのか
といった判断理由や前提が成果物として残らなくなり、「判断 → 結果 → 振り返り → 次の判断」という学習の循環が、仕事の中から静かに失われていきます。
■ 本レポートが提示するのは「施策」ではなく「実装仕様」
本レポートの目的は、原因を理解して終わることではありません。判断と学習が循環する状態を、実装可能な仕事の仕様として定義することです。
具体的には、
- 判断が行われたと判定できる最小条件
- 振り返りが成立したと判断できる成果物
- 判断基準が更新・再利用されているかの判定方法
を明示し、研修回数や参加率ではなく、「仕事の運用として循環が回っているかどうか」を判定できる設計を提示しています。
■ 特別な育成施策を増やさなくても、人は仕事を通じて学び続ける
本レポートが示す結論は明確です。学習を起動させるのは、研修コンテンツの高度化ではありません。判断がどこで生まれ、結果がどう返り、振り返りが次の判断基準として残るかという仕事の設計です。
この循環が仕事の運用として回り始めたとき、特別な育成施策を追加しなくても、人は仕事を通じて学び続ける状態に移行します。
■ レポート概要
タイトル:
なぜ組織では「学べない大人」が生まれるのか?
そして、学びが再び機能し始める仕事の設計とは?
発行:人的資本開発プランニング(R)センター
内容:
- 33.8万人・980社の行動データ分析
- 前例が判断を代替する構造の解明
- 成人学習理論・経験学習理論との整合
- 判断と学習が循環する仕事の実装仕様
公開日:2026年1月
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■ 人的資本開発プランニング(R)センターについて
人的資本開発プランニング(R)センターは、33.8万人に及ぶ行動データ分析を基盤に「人の成長」や「育成」を個人の問題に還元せず、仕事・役割・判断構造の設計から捉え直す研究と実践を行っています。
E-mail:request@requestgroup.jp

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リクエスト株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:甲畑智康)は「より善くを目的に」を掲げ、33.8万人の働く人のデータに基づいた 組織行動科学(R) を基盤に、7つの研究機関が980社を支援している企業です。
組織行動科学(R)は組織で働く私達の思考と行動が「なぜ起こり」「なぜ続くのか」を事業環境と経験から解明し、より善く再現する手段です。