トレンドニュースサイト STRAIGHT PRESS【 ストレートプレス 】

cycaltrust株式会社

【特許権利化】特定重要物資「半導体」の模造品対策。模造品1個で起きるリコールを防ぐため、1個の半導体に「履歴書」を持たせ、製造から保守までの履歴を企業を跨いで接続し真贋を証明する日本初の特許(※1)

このエントリーをはてなブックマークに追加

「その半導体、本物ですか」。1個の半導体に「履歴書」を持たせ、既存のシステムを置き換えずに「企業の壁」を越えて真贋を証明する「システム特許」を権利化。模造品対策を、日本のものづくりの共通基盤にします。

 サイカルトラスト株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:須江剛、以下「サイカルトラスト」)は、日本国特許(特願2026-099333)について、2026年8月4日、特許庁より特許査定を受領し権利化が確定したことを発表します。特許番号は、付番後に別途公表します。

 工場に届いた半導体が本物かどうか、誰が、どうやって確かめているのでしょうか。半導体は、経済安全保障推進法で「特定重要物資」に指定された部品であり、クルマにも、医療機器にも、そして私たちのスマートフォンにも入っています。ところが、人には経歴を示す「履歴書」があるのに、半導体1個には「どこで作られ、どんな検査を受け、誰の手を経てここまで来たのか」を示す「履歴書」がありません。模造品は、この課題を解決するものです。

 本特許技術は、この課題を埋めるものです。要点は3つ ―― 第1に、半導体1個ごとに「履歴書」を持たせます。第2に、製造・検査・出荷・保守の記録を、別々の会社が別々のシステムで持っていても、それらを置き換えることなく、1本につなぎます。第3に、つじつまの合わない箇所を見つけ、原因の候補と「次に誰へ何を確かめるべきか」まで示して、出荷前に止めます。

 サイカルトラストは、2025年に大手半導体商社、伯東株式会社と「半導体」の模造品対策に係る「PoC(概念実証)」を完遂しています(※2)。本特許は、その実証で見えた「企業をまたぐたびに、データ連携が途切れてしまう(=「企業の壁」)」という最後の課題を解決するものです。模造品が1個混ざるだけでリコールに至る時代に、本特許技術を、日本のサプライチェーン全体で使える共通の基盤として提供して参ります。

第1章(背景) 「半導体の模造品」はどれだけ流れ、どれだけ損をさせるのか

第1節 世界で645兆円、半導体だけで年間約1.2兆円

 国際商業会議所(ICC)の委託により英国の調査会社Frontier Economicsがまとめた報告によれば、模造品や海賊版が世界にもたらす経済損失は645兆円(1ドル160円換算)に達します(※3)。これは日本の1年分の名目GDPに匹敵する規模です(※4)。その中でも、半導体の模倣品や使い回し品(以下「模造品」)による被害額だけで、年間約1.2兆円(1ドル160円換算)を超えるとされます(※5)。

第2節 「古い部品だけの話」ではない

 「模造品は手に入りにくい古い部品にだけ混ざる」という認識は、もはや過去のものです。米国の業界団体ERAIの2025年報告によれば、被害企業から報告された748件の疑わしい部品のうち、36%が生産終了品ではなく「現在普通に流通している現行品」でした(※6)。模造品製造業者は、正規ルートで流通する最新の部品を意図的に標的にし続けています。「最新部品だから安全」という思い込みは、すでに成り立ちません。

第3節 1個の模造品が、製品全体を止める

 日本国内 でも、電子情報技術産業協会(JEITA)の半導体部会が模造品への注意喚起を続けています(※7)。過去には、半導体の模造品内部に塩素化合物が混入していたことでチップが腐食し、市場で大規模な障害が起きた事例があります(※8)。1つの製品には無数の半導体が組み込まれますが、 たった1個の模造品が混入するだけで製品全体が機能停止に陥り、数百億円から数千億円規模に及ぶ巨額のリコール(回収・無償修理)へと発展します。 企業が被る損害は数百円の部品代ではなく、数百万の製品価格そのものと、積み上げたブランド信用の喪失に直結します。

第4節 いま、日本で起きていること

 2026年7月に発生した令和8年熊本地震(最大震度7)において、国内の主要な半導体工場が稼働を停止し、大手自動車メーカーも生産停止を余儀なくされました(※9)。 このように災害等で供給網がひっ迫すると、不足分を補う名目で使い回し品や模造品が市場に大量に流れ込みます。 これは2021年の世界的半導体不足の際にも顕著に見られた現象です (※8)。

 模造品が侵入する入り口は、常にこの「企業の壁」に生じます。製造元、商社、組み立て工場はそれぞれ高度な自社管理システムを構築していますが、企業をまたぐたびにデータ連携が途切れてしまう(データのサイロ化)ため、その情報の空白地帯に悪意のある模造品が紛れ込む余地が生まれるのです。

第2章(課題) 模造品を止められない「3つの課題」

 「企業の壁」によってデータ連携が途切れると、なぜ模造品の侵入を許してしまうのでしょうか。根本的な課題は以下の3点に集約されます。

第1節 「ロット」でしか追えない

 現在の半導体流通における管理は、まとめて製造・出荷される「ロット(箱)」単位が基本です。箱のラベルに記載された型番と数量が合致していれば、企業の受け入れ検査は通過してしまいます。しかし、箱の中の1個だけがすり替えられていた場合、ラベルからそれを検知することはできません。特に、使い回し品の表面を削り、新しい型番を印字し直した「リマーク品」は外見での判別が極めて困難です。「箱の表記は正しいが、中身が違う」という物理的な死角が、最初の侵入口となります。

第2節 履歴が会社ごとに分断されている

 製造元の試験データ、商社の出荷記録、組み立て工場の検査結果などは、各企業が独自のシステムで厳重に管理しています。しかし、これらは互いに連携していません。加えて、原価や取引条件を含むデータは、機密情報として取引先にも開示できないのがビジネスの実情です。この「情報を見せられないから、真贋を確かめられない」という「企業の壁」に阻まれ、製品が次の企業へ引き継がれるたびに、安全を証明する履歴は途切れてしまいます。

第3節 異常に気づいても「次の一手」が分からない

 万が一、受け入れ検査で「何かがおかしい」と気づいても、履歴が途切れているため追跡がそこで止まります。製造不良なのか、物流でのすり替えなのか、自社のエラーなのか。原因が特定できなければ、「誰に」「どの証拠を」求めて事実確認をすべきかという次の一手が打てません。結果として、確証がないまま「おそらく大丈夫だろう」と見切り発車で出荷され、最終製品に組み込まれた後に故障が発生し、初めて模造品の混入が発覚します。これが巨額のリコールを引き起こすメカニズムです。

 これら3つの課題に共通しているのは、「現場の検査精度」が足りないからではなく、「半導体1個ずつの履歴を『企業の壁』を越えて途切れずに追跡・共有する仕組み」がサプライチェーン上に存在しないという構造的な欠陥です。

第3章(解決策) 特許技術(「鑑定証明システム(R)」)による「3つの解決策」

 第2章で挙げた3つの構造的な課題は、サイカルトラストの本特許技術によって次のように解決されます。

第1節 「ロット」ではなく「1個ごとの『履歴書』」で追う

 半導体をロット単位ではなく、1個ごとに固有のIDを付与して管理します。このIDに、製造時の試験、出荷、受け入れ、保守といった一連の出来事を紐づけたデータが半導体の「履歴書」となります。もし箱の中身がすり替えられたり、外見を偽装したリマーク品が混ざったりしても、データ上の「履歴書」と「実際の読み取り記録や型番」の間で必ず矛盾が生じるため、目視に頼らず模造品を見破ることができます。

 2025年の伯東株式会社との実証実験(※2)ではパッケージ単位での追跡を成功させましたが、本特許はそれを究極の「1個単位」へと深化させるものです。

第2節 「企業の壁」を越えてつなぐ、見せずに確かめる

 本技術の最大の優位性は、各社が現在使っているシステムを一切置き換えない点にあります。「企業の壁」を越えるためにシステムを単一に統合するのではなく、企業ごとに「見せられるデータ」と「見せられないデータ」の開示ルールを設定し、「履歴書」に接続します。原価などの機密情報は中身を開示せず、「検証済みの結果」だけを共有する仕組みです。

 これにより、企業秘密を完全に保護したまま真贋の検証を継続できます。データの記録基盤も、ブロックチェーンや従来のデータベースなどから柔軟に選択可能です。

第3節 異常を「次の一手」に変える

 「履歴書」データに少しでも矛盾が生じると、システムが自動で「どこで起きた異常か」「原因の候補は何か」「追加で誰に何の確認が必要か」を組み立て、関係各所へ即座に照会します。正しい証拠データが揃うまでは出荷をシステム制御で止めるため、現場の「たぶん大丈夫」という見切り発車を根本から封じ込め、巨額のリコールを未然に防ぎます。

 なお、本特許には、AIが原因究明をサポートしてその理由を人間が読める形で提示する仕組みや、将来の量子コンピュータ(PQC、QKD)の脅威にも耐えうる暗号方式の選択機能も権利範囲に含まれており、長期的な優位性を担保しています。

第4章(結論) サイカルトラスト 代表取締役 須江 剛 コメント

 私は、半導体の模造品対策は「検査の精度」の問題ではなく、「履歴が途切れる構造」の問題だと考えています。いくら検査を厳格にしても、「企業の壁」で履歴が途切れる限り、模造品はその隙間から入り込みます。2025年の伯東株式会社との実証実験で、私たちはこの事実を現場で確認しました。

 だからこそ、ここで明言します 。本特許技術によって、日本のサプライチェーンに「『履歴書』のない半導体は流通できない」という新常識 をつくります。たった1個の模造品が巨額のリコールを招く時代において、出荷前にそれを見つけ出す仕組みこそが、日本のモノづくりの信用を守る最大の防御策です。

 半導体は国の「特定重要物資」です。しかし、経済安全保障は「製造する力」だけでは完結しません。製造された半導体が本物のまま、正しい経路で最終製品に届いたことを 「証明する力」が国内になければ、供給網には致命的な空白が残ります。本特許技術は、その空白を埋める日本発のインフラ技術です。

 このインフラは、サイカルトラスト一社で構築する設計ではありません。各社は既存システムをそのまま利活用し、本特許技術「鑑定証明システム(R)」を ”疎結合(API/コネクタ連携)” で連結させることが可能となっています。

 サイカルトラストはこれまで「トラスト(真正性)」を追求し、特許群を日米欧台にまたがるグローバルな資産へと拡大させてきました。さらに、「国際標準規格(ISO 26345)」のルール作りも主導しています。標準を世界に開きつつ、コア技術は特許で強固に守る。この「オープン・クローズ戦略」により、誰もが安心して繋がれる基盤を目指します。

 ここに改めて明言します。サイカルトラストは本件を含む特許群に関して、今後も「分割出願」などを半永久的に継続します。審査係属中の出願を戦略的に維持し、技術進化や新たな脅威に即応して特許請求の範囲を機動的に拡張し続けることで、権利の固定化を防ぎ、追随者による技術模倣を徹底的に封じ込めます。サイカルトラストは日本発の「ルールメイカー」として、半導体の模造品対策を、日本から世界へ実装していく所存です。

第5章 サイカルトラストに関しまして

(1)会社概要

 サイカルトラストは、「AIオーケストレーション」×「ブロックチェーン」を用いて、あらゆる資産の「真正性(トラスト)」、「本人証明」、「商品の所有者証明」、「サプライチェーン・トレーサビリティ証明」、「環境デューデリジェンス証明」、その他「人権デューデリジェンス証明」などを担保する「鑑定証明システム(R)」を開発する企業です。

 中核となる特許群は、その基本特許としての功績が認められ、2025年に「発明大賞(発明功労賞)」を受賞しています。

【公式Webサイト】
https://cycaltrust.co.jp/

【公式YouTube】
https://www.youtube.com/@cycaltrust_official

(2)ヴィジョン:「ウソ・偽りのないトラストな世界を」

 かつてインターネット黎明期、偽サイトや盗聴からWebの世界を救ったのは、「http」から「https」への格上げとそれを支えた「セキュリティ認証局」の誕生でした。通信相手がトラスト(本物)であることを第三者が証明する仕組みが整ったことで、世界中で安全なEコマースや金融決済が可能になりました。

 そして今、AIエージェントが自律的に社会を動かす時代を迎え、私たちは当時とは比較にならない規模の脅威、すなわち「フロンティアAI」の制御不能化や「ディープフェイク」による偽装に直面しています。次の時代、世界中のすべてのAIに必須となるのは、そのAIが「トラスト(本物)か」「安全か」を第三者としてリアルタイムに鑑定証明する「AI認証局」であると、私たちは考えています。サイカルトラストは、この未来のAI社会における「『関所となるシステム』=『鑑定証明システム(R)』」について、特許群の出願・権利化を引き続き体系的に進めて参ります。

 私たちは、この「AI認証局」という次世代インフラの確立を、充電・通信端子を世界共通にした「USB タイプC」の歴史になぞらえています。かつて特定メーカーの「独自端子」は、巨大なエコシステムを背景に「業界標準(デファクトスタンダード)」の地位を築いていましたが、「国際標準規格(デジュールスタンダード)」ではありませんでした。一方、「USB タイプC」は「IEC規格(IEC 62680-1-3)」として「国際標準規格」と認定されEUの共通充電器指令に採用された結果、世界を席巻していた「独自端子」をも置き換え、世界共通のインターフェースとなりました。最終的に市場を制したのは、「国際標準規格」を押さえた側でした。。

 サイカルトラストも、40件超の国内外特許・出願からなる特許網(知財の盾)に加え、世界中のサプライチェーンや企業が安心して繋がり合うための国際標準規格「ISO 26345」(ISO/TC 307にて策定中)について、提案・原案作成を主導しています。私たちが目指すのは、乱立する独自技術を一つの共通ルールに収れんさせ、あらゆるビジネスが世界中でその恩恵を等しく享受できる、トラスト領域における「USB タイプC」のポジションです。

 かつて安全なインターネットが世界にイノベーションをもたらしたように、サイカルトラストは「国際標準規格」により「ウソ・偽りのないトラストな世界を」実現して参ります。

(3)加盟団体

・「国際標準規格(ISO/TC307)WG8」:国内委員
・JIPDEC主催「ブロックチェーン国際標準活動活性化研究会」:会員
・国際半導体製造装置材料協会(SEMI):関連会員(ブロックチェーンワーキンググループ参画)
・一般社団法人データ社会推進協議会(DSA):賛助会員

(4)本件に関する報道関係者お問い合わせ先

【公式お問い合わせフォーム】
https://cycaltrust.co.jp/jp/#contact

第6章 本リリースの出典

(※1)2026年9月4日時点のWeb調査、サイカルトラスト調べ(J-PlatPat検索)。「日本初」とは、半導体を個体単位で識別し、異なる企業(管理領域)が保有する読取記録と試験・ライフサイクルの記録を接続した履歴に基づいて複数の整合性を判定し、異常時に上流・下流の関係先へ追加データの取得要求を生成する一連の仕組みを特許請求の範囲に明記した権利化済み特許(特許査定受領済みを含む)が、サイカルトラストの特許群のみであることを指します。比較対象および選定基準は、J-PlatPatで検索可能な公開特許公報および特許公報の全件を母集団とし、「半導体デバイスの個体識別」「複数主体を跨ぐ履歴接続」「異常時の追加データ取得要求」の3要素を含む検索式で抽出された1,087件の特許請求の範囲を精査したものです(未公開出願を除く)。
(※2)『“Web3 × AIエージェント”「鑑定証明システム」発明企業サイカルトラスト株式会社と大手半導体商社 伯東株式会社が共創し、「半導体」模造品対策に係る「PoC」を成功裏に完遂』(2025年4月14日配信)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000127.000044818.html
(※3)Frontier Economics「The Economic Impacts of Counterfeiting and Piracy」(国際商業会議所(ICC)BASCAPおよび国際商標協会(INTA)の委託、2017年2月公表)。円換算は1ドル=160円。
https://www.inta.org/wp-content/uploads/public-files/perspectives/industry-research/2017_Frontier_Report.pdf
https://iccwbo.org/news-publications/policies-reports/economic-impacts-counterfeiting-piracy-report-prepared-bascap-inta/
(※4)内閣府「国民経済計算(GDP統計)」
https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/menu.html
(※5)日刊工業新聞「半導体の模倣品を排除せよ!SEMIがブロックチェーンで供給網を管理へ」(2021年6月23日)。円換算は1ドル=160円。
(※6)ERAI「2025 Annual Report」(2026年公表)
https://www.erai.com/
(※7)一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)半導体部会「半導体模倣品に対する注意のお願い」
https://semicon.jeita.or.jp/alert_on_semiconductor_counterfeits_j.html
(※8)EE Times Japan「偽造半導体とは ―― 偽物を購入しないために知っておきたいこと」(2022年1月31日)
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2201/31/news029.html
(※9)日本経済新聞「熊本地震で供給網に痛手 港湾に被害、半導体やトヨタの生産停止続く」(2026年7月29日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC293G30Z20C26A7000000/

企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

最新情報をXで受け取ろう!
前の記事
一覧へ戻る
次の記事