一般財団法人 日本品質保証機構は、中部試験センター師勝試験所で分銅の校正に使用していた手動天びん(守谷製 ひょう量20kg 感量40mg)を東洋計量史資料館(長野県松本市)へ寄贈いたしました。

一般財団法人 日本品質保証機構(本部:東京都千代田区、理事長:小林 憲明)は、中部試験センター師勝試験所で分銅の校正に使用していた手動天びん(守谷製 ひょう量20kg 感量40mg)を東洋計量史資料館(長野県松本市)へ寄贈いたしました。
今回寄贈した手動天びんは、日本の国家計量機関である通商産業省工業技術院計量研究所(2001年4月に産業技術総合研究所に統合)にて上位の基準分銅の校正に使用していたものを譲り受け、計測器の校正(※)を行っている当機構が10年ほど前まで実際に分銅の校正に使用していたものです。

歴史的な価値のある天びんであることから、東洋計量史資料館に展示していただくこととなりました。多くの方にご来館いただき、ご覧いただければ幸いです。
※計測器の校正とは
モノづくりやサービス提供のあらゆる場面で利用されている計測器。
校正とは、「計測器の示す値」と「標準」との関係を導き出す作業のこと。周期を定めて定期的に校正を行うことで、計測器のズレの補正や、あらかじめ定めた合否判定基準に照らして、その計測器の使用可否を判断することが可能。また、過去にその計測器を用いて測定した結果に問題がなかったかどうかを判断することもできる。
【館長土田様のコメント】
東洋計量史資料館は多くの方々のご好意により、約1万3千点の古い度量衡を展示しております。「衡」に関しては、秦の始皇帝時代分銅の世界で唯一の完全複製品、両替天びん、100貫目が計量可能な江戸時代の棒ばかりなど多くの秤・分銅等を展示しております。このたび一般財団法人日本品質保証機構様のご理解により、貴重な大型手動精密天びんを寄贈頂き感謝申し上げます。 20kgで40mgという高精度を有する本天びんは、基準分銅を検査する重要な役割を担ってきました。より精度の高い秤が登場し、古い秤は役目を終えますが、天びんを使ってきた方々や、正しい基準分銅により恩恵を受けた事業者、天びんを作られた技術者の思いを大切にし、当館で長く保管し展示してまいります。
【当機構担当者コメント】
この手動天びんは、大きさ、性能とも大変希少であり、歴史的な価値が高いものです。測定に時間がかかるため、近年は業務で使用しておりませんでしたので、このたび長野県松本市にある東洋計量史資料館に寄贈し展示していただくこととなりました。先人の知恵や技術の詰まった計測器が数多く並び、現代につながる技術が学べる当資料館に展示されることで多くの方に計量の歴史ならびに校正業務への理解が深まることを期待しております。
【東洋計量史資料館】
「東洋計量史資料館」は、計量の知恵や、はかりが担ってきた社会的役割を未来に伝えるべく、水道・ガスメーターの開発・製造・販売を行う計量器メーカーである東洋計器株式会社が運営している資料館で、国内外の貴重な天びん、江戸時代の枡などが展示されている。
https://www.toyo-keiki.co.jp/toyokeiryoushi/index.html

[表: https://prtimes.jp/data/corp/3627/table/183_1.jpg ]
【一般財団法人 日本品質保証機構(JQA)】
1957年設立。公正な第三者機関として、マネジメントシステム・製品・環境等に関する認証・試験・検査等を通して日本のものづくりやサービス産業の発展を支える日本を代表する認証機関。1963年より計測器の校正サービスを開始し、国家計量標準の産業界への供給機関として国内最大級の校正品目・認定範囲を誇る。
https://www.jqa.jp/