―OCRやBPOでは実現が難しかった企業ごとの摘要や仕訳を含む起票作業の自動化実現へ―
経理シンギュラリティを実現するファーストアカウンティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森 啓太郎、以下、ファーストアカウンティング)は、自社の研究部門「FA Research」が研究を進める経理・税務・会計特化型AI「Deep Dean」が、日本商工会議所及び各地商工会議所主催 簿記検定試験(1級)の試験問題において99.8%の正答率、また同検定2級と3級では100%の正答率を達成し、いずれも高い水準で合格ラインを超えたことを発表します。
Deep Deanはこれまでに、USCPA(米国公認会計士)の過去問題でも全6科目中、必須3科目(FAR、AUD、REG)を含む5科目で正答率90%以上、また日本の公認会計士試験短答式4科目でも満点を記録し、どちらも合格ラインをはるかに上回る水準であることが実証されてきました。また、日本CFO協会が実施するFASS検定(経理・財務スキル検定)では、最高ランクのレベルAを取得しました。
今回の結果により、独自開発の生成AIがUSCPA、会計士試験、FASS検定、日商簿記1級のいずれにおいても合格レベルの知識を有していることが明らかになりました。
また、この簿記に関する基礎研究を活かすことで、従来型のOCRやBPOでは実現が難しかった企業ごとの摘要や仕訳を含む起票作業の自動化に役立てていく方針です。
■背景
デロイト トーマツ グループの2025年度版「経理・財務・税務部門の課題調査」(*1)によると、上場・非上場や事業規模を問わず、経理・財務・税務部門の35.7%が「人材育成・人材確保」に課題感を持っており、その理由としては、「スキル人材の採用ができない」という回答が45.5%で1位となり、最も大きな要因と捉えられていることがわかります。また、その解決策として人材育成や採用の強化には取り組んでいるものの、現状では外部委託や外部連携には積極的に取り組めていないことも浮き彫りになりました。
ファーストアカウンティングはこうした構造的課題に向き合い、創業以来、経理業務に特化したAIの研究・開発を続けてきました。当社が目指すのは、単なる業務補助にとどまらず、上場企業の経理現場において実践的に「戦力」となり得る知識水準を備えたAIの実現であり、その取り組みの一環として、当社の大規模言語モデル(LLM)を日商簿記1級合格相当の水準に到達させることを目標に学習・検証を進めてきました。
*1) 経理・財務・税務部門の35.7%が「人材育成・人材確保」に課題感
■日本商工会議所及び各地商工会議所主催 簿記検定試験(1級)試験について
日本商工会議所及び各地商工会議所主催 簿記検定試験(以下、日商簿記)の1級は、日本商工会議所が主催する簿記検定の最上位資格であり、回によって変動はあるものの、合格率は概ね10~15%前後で推移する難関試験として知られています。
試験では、「商業簿記」「会計学」「工業簿記」「原価計算」の4科目が課され、2級と比較して出題範囲は格段に広く、かつ高度な理解が求められます。全科目において40%以上、かつ総合得点で70%以上という厳格な合格基準が設けられており、独学の場合、一般的に500~1,000時間以上の学習が必要とされます。
連結会計、原価計算、財務諸表規則など、上場企業の実務を想定した内容が多いことからも、日商簿記1級の取得は、「会計のプロフェッショナル」として高度な経営管理・分析が可能であることを示す資格といえます。
■検証内容について
本検証では、日商簿記1級試験の過去問題および予備校などで公開されている模範解答などをもとに評価を行いました。
数値計算問題および選択式問題を対象とし、用語選択や勘定科目に関する設問については本検証に含めています。一方で、自由記述問題については、採点基準の非公開性や主観的要素を含む点を考慮し、検証対象から除外しています。
なお、試験の正式な配点が公表されていないため、本検証では得点換算ではなく、解答対象枠に対する正答率を指標としました。また、大規模言語モデル(LLM)は推論結果に確率的な揺らぎが生じる特性を持つことから、同一試験に対して5回の推論を実施し、その平均値を算出しています。
■「Deep Dean」の特長と今後の展望
AIの性能を左右する要素の一つに、学習時に調整される「パラメータ」があります。一般的に、この数が多いほど複雑な判断が可能になるとされ、近年の大規模言語モデル(LLM)では数百億から数兆規模のものも存在します。
こうした中、今回用いた「Deep Dean」は、約40億パラメータという比較的コンパクトな構成でありながら、本検証において高い水準の結果を示しました。これは、汎用的なAIではなく、経理・会計分野に特化して設計・学習されていることによる成果です。
経理分野に限定して深い知識を持つからこそ、専門家並みの知識を無駄なく、間違いも少なく、サーバーへの負荷も軽く導き出せるということが「Deep Dean」の強みです。
ファーストアカウンティングは今後も、実務に即した学習を重ね、経理業務を支える「経理シンギュラリティ」を追求してまいります。
■ファーストアカウンティング 代表取締役社長 森啓太郎コメント
日商簿記1級は、上場企業の会計実務を前提とした難関試験です。当社の経理特化型AI「Deep Dean」が高い水準でその合格基準をクリアしたことは、慢性的な人手不足に直面するプロフェッショナルな経理実務を支える上で、大きな意義を持ちます。会計・経理という高度な専門領域において、AIが複雑な会計ルールや計算構造を正確に理解し、安定した推論を行えることが確認できたことは、実務レベルの理解と判断力を備えつつあることを示す結果であり、私たちの目指す経理シンギュラリティがまた一歩大きく進んだことを証明するものと捉えています。
ファーストアカウンティングは今後も、会計・経理に特化したAIの進化を通じて、グローバルスタンダードでの企業価値の向上と日本企業の国際競争力強化に貢献してまいります。
■ファーストアカウンティングについて
【経理シンギュラリティで、制約を取り払い、自信と勇気を与える】
ファーストアカウンティングは、経理シンギュラリティを実現することで、経理業務の自動化・効率化を推進する企業です。生成AIやコンピュータービジョンを駆使した自社開発サービスを、多くの大企業の経理部門や会計ベンダーに向けて展開。「経理のシンギュラリティ」を実現し、経理部の人手不足の解消と、経理パーソンによる企業価値の向上の戦略経理に注力できる環境を創出します。
社名 :ファーストアカウンティング株式会社(東証グロース:5588)
所在地:東京都港区芝公園2-4-1 芝パークビルA館 3階
設立 :2016年6月
代表 :代表取締役社長 森 啓太郎
URL :https://www.fastaccounting.jp/
事業内容:経理AI事業(会計分野に特化したAIソリューション)
・経理業務のAIモジュール『Robotaシリーズ』
・請求書処理のプラットフォーム『Remota』
・デジタルインボイス送受信サービス『Peppolアクセスポイント』
■本件に関するお問い合わせ
ファーストアカウンティング株式会社
担当:広報担当
E-mail: press@fastaccounting.co.jp
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