BIM・CAD・PLATEAU・点群データから自動でオブジェクト属性を判定し、動作や機能を自動付与する情報処理技術

クラスター株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役CEO:加藤直人、以下「クラスター」)は、現実空間を3D空間に自動変換する情報処理技術に関する特許(特許第7827282号)を2026年3月2日に取得しました。
特許技術の概要
本特許は、BIM・CAD・PLATEAU 3D都市モデル・LiDAR点群・3D Gaussian Splatting等のデータを入力すると、AIがオブジェクトの種類を判定し、それぞれに応じた動作・質感・衝突判定を付与した3D空間データを生成する技術です。生成された3D空間は、スマートフォン・タブレット・PC(ブラウザ)に加え、Meta Quest等のVRヘッドセットからもアクセスできます。
従来技術との違い:「見るだけの3D」から「入って動かせる3D」へ
BIMやPLATEAUのデータから3D空間を表示する技術はすでに存在しますが、動きや質感をつけるには人の手で一つひとつ設定する必要があり、ビル一棟規模で数週間から数ヶ月相当のコストがかかっていました。本技術ではこの作業を自動化し、同規模の3D空間を数十分程度で生成できることを社内検証で確認しています(※)。
※ 入力データの規模や構造によって処理時間は変動します。
データを投入するだけでオブジェクトの種類を判定し、それぞれに必要な動作・物理特性・見た目の質感を付与します。
<動作の一例>
・扉:取っ手を掴むと開閉する
・壁・床・障害物:ぶつかると止まる・跳ね返る(コライダー/物理的な衝突判定機能)
・板材・金属・ガラスなどの素材:木目・光沢・透明感といった質感が表示される(マテリアル情報/表面のテクスチャ・色・光沢などの視覚特性)
・街並み(PLATEAU等の3D都市モデル):ビル・道路・街路樹にそれぞれ適した質感と衝突判定が付与され、人が街中を歩き回れる
これにより、建物一棟から街全体まで、「人が入って、触って、動かせる」3D空間を、手作業による動作設定なしに生成できます。

3D空間内にアバターを介して人が立ち入り、実際に扉を開けるなどの動作を行うことが可能に
技術の中核:AIが「モノを見て、使い方を考え、動きを設計する」
本技術は、役割の異なる3つのAIを含めた独自機能が連携し、順次自動で処理を実行する仕組みを特徴とします。
・属性判定機能:オブジェクトの形状や識別情報(名称・ID等)をもとに、その種類(扉・車両・壁など)を判定します。
・動作推論機能:判定された属性から、そのオブジェクトに必要な動作(開閉・操作・衝突判定など)を推論します。
・スクリプト生成機能:推論された動作を、3D空間内で再現するためのプログラム(スクリプト)を自動生成します。
これにより、オブジェクトごとに動作を個別設定する必要がなくなり、入力データから動作・質感・物理特性を備えた3D空間を一気通貫で生成できます。たとえば、「この扉は押すと開く」「この車には乗れる」といった指示を一つずつ与えなくても、3D空間が自律的に構築されます。
活用シーン例
・建設会社の施主説明:設計段階のBIMデータから完成後の建物を即時3D化します。施主が建物内を歩き、扉を開け、階段を昇りながら完成イメージを確認できます。
・工場・倉庫の安全教育:既存施設を3D化し、作業動線を体験できます。危険箇所をあらかじめ把握することも可能です。他の機材のCADデータと統合し、簡易な配置設計も行えます。 避難訓練:実在の建物・施設を3D空間で再現し、複数の参加者が同時に避難行動をシミュレーションできます。 都市計画の住民合意形成:再開発予定エリアの3D空間に住民が入り、完成後の街並みを体験しながら意見を出し合えます。
・教育・実習:農場・医療施設・工場などを簡易に3D化し、複数の生徒が設備を実際に操作しながら学習できます。 不動産の内覧:住宅モデルルームや賃貸物件を3D化することで、遠隔地からでも設計図1枚で『中を歩ける内覧』が可能になります。
・小売・店舗設計:出店予定の店舗を3D化し、棚配置・顧客動線を事前に検証することができます。
今後の展開
本技術を既存の3D空間生成サービスに組み込み、月額制で提供することも予定しております。建設・防災・教育・不動産など、より幅広い領域への応用を検討しています。
今後もクラスターは、「人が介在するデジタルツイン」の社会実装を加速してまいります。
特許情報
特許番号:特許第7827282号
発明の名称:情報処理方法、情報処理装置、情報処理プログラム、及び情報処理システム
登録日:2026年3月2日
発明者:クラスター株式会社

■クラスター株式会社について
クラスター株式会社は、「あらゆるヒト、モノ、技術をつなげる共創空間のOSをつくる」をビジョンに掲げ、日本最大級のメタバースプラットフォームを開発・運営するテクノロジーカンパニーです。独自開発した大規模同時接続基盤を核に、リアルとバーチャルを融合する共創空間インフラを提供しています。製造・建設・教育・国際会議・エンターテインメントなど多様な業界で採用され、スマートフォン/PC/VRなどマルチデバイスに対応。最大10万人が同時接続できるリアルタイム空間を構築し、多数のIPコンテンツや大型イベントで実績を重ねています。高い信頼性と拡張性を兼ね備え、商業利用とスケールの両立を実現するBtoB型プラットフォームとして成長を続けています。
また、研究所を社内に設置し、ユーザー行動解析、バーチャルAIエージェント、AIによる3D制作自動化などのR&Dを推進。外部研究機関・大学との共同研究や実証実験も積極的に展開し、メタバース技術の進化を加速させています。
テクノロジーと創造力を融合し、バーチャル体験の未来を切り拓く―クラスターは次世代の社会インフラをつくり続けます。
https://corp.cluster.mu/
▼クラスター株式会社の法人向けビジネスの最前線を知ることができるオウンドメディア
https://metaversebiznews.cluster.mu/

■クラスターメタバース研究所について
クラスターメタバース研究所は、「人類の創造力を加速する」というクラスター全体の目標を先導します。科学的な知見やプラットフォームに蓄積されるデータをもとに、CV/CG/HCI/VR/BMIおよび、全体をまたぐML領域の研究に取り組み、プラットフォームであるクラスターに短期的・長期的を問わず還元していく成果と、人類全体を前に進めるアカデミックな成果も生み出し、融合していくことを目指しています。
https://lab.cluster.mu/ja/