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公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団

名曲「羽衣」の背景秘話に迫る!普及公演「眠くならずに楽しめる能の名曲」

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能はよく「眠くなる」と言われがちですが、眠くならずに楽しめる曲もあります。昨年から横浜能楽堂でスタートしたシリーズ公演「眠くならずに楽しめる能の名曲」は、その名のとおり「眠くならない」曲を選定して上演する試み。今年は、能のなかでも最もポピュラーな曲のひとつ「羽衣」を取り上げます。天人の舞が華やかで美しく、ストーリーもわかりやすいとあって、教科書にも取り上げられるなど、名曲として広く親しまれています。

今回も、公演をより楽しむためのポイントを上演前に横浜能楽堂芸術監督が解説。能「羽衣」のみならず長唄や歌舞伎など他ジャンルにも影響を与えた「羽衣伝説」の背景なども交え、新たな視点から曲の魅力を紹介します。狂言は、美男で色好みであったとされる在原業平をパロディー風に描いた「業平餅」。登場人物が多く、にぎやかで楽しい一曲です。能・狂言を初めて観る人はもちろん、名曲「羽衣」についてもっと知りたい!という能楽ファンにもおすすめです。

演目紹介

○ 狂言「業平餅(なりひらもち)」
在原業平が、玉津島の明神へ従者をしたがえて参詣に赴く途中、餅屋に立ち寄ります。普段からお金など持ち歩かない高貴な身分の業平。餅を所望したところ、代金を要求されて困ってしまいます。この客が色好みで有名な業平であると知った餅屋の亭主は、餅を振舞う代わりに自分の娘を京へ宮仕えさせてくれないかと頼みますが……。
○ 能「羽衣(はごろも)」
三保の松原に住む白龍という漁師が釣りに出かけると、浜辺の松に美しい衣がかかっています。家宝にしようと白龍が持ち帰ろうとしたところ、美しい天人があらわれます。天人は、「それはたやすく人間には渡せない天人の羽衣。返してください」と頼みますが、白龍は聞き入れません。嘆き悲しむ天人を哀れに思った白龍は、天上の舞楽を見せてくれることを条件に衣を返すことにします。羽衣をまとった天人は、月の神秘や松原の美しい景色を愛でて舞を舞い、ついには富士のかなたへと空高く舞い上がり、霞にまぎれて消えていきます。
「羽衣伝説」に取材した芸術性の高い名曲とされ、上演回数も多い能の人気曲のひとつです。

出演者プロフィール
●和久荘太郎(わく そうたろう)…… シテ方宝生流。東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業。宝生英雄18世宗家および宝生英照19世宗家に師事。端正な芸で国内各地の舞台をつとめるほか、海外公演にも多数参加。同門会「涌宝会」および個人演能会「和久荘太郎 演能空間」主宰。
●井上松次郎(いのうえ まつじろう)…… 狂言方和泉流。尾張徳川藩に由来する狂言方和泉流山脇派井上菊次郎家の五代目。東京藝術大学音楽学部邦楽科卒業。「豊田市文化奨励賞」、「とよしん育英財団(豊田信用金庫)教育文化奨励賞」受賞。重要無形文化財総合認定保持者。

連携企画「芸術監督が案内する横浜能楽堂見学と能楽のイロハ」

今年も連携企画として、「芸術監督が案内する横浜能楽堂見学と能楽のイロハ」を開催します。能楽や能舞台の基本的な解説から、普段は入ることのできないバックステージツアーまで、横浜能楽堂芸術監督のナビゲーション付きで、築140年余の歴史ある横浜能楽堂本舞台をご案内します。

案内役プロフィール
中村雅之(なかむら まさゆき)…… 横浜能楽堂館長・横浜市芸術文化振興財団理事を経て、本年度より横浜能楽堂芸術監督。明治大学大学院兼任講師(文化マネジメント)。活動は、脚本・演出、邦楽作品の作詞、執筆・監修まで多岐にわたる。『これで眠くならない!能の名曲60選』(誠文堂新光社)ほか著書多数。

[表: https://prtimes.jp/data/corp/14302/table/532_1.jpg ]

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