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震災から12年、被災→復興へ 震災関連倒産の発生、過去最少 136カ月ぶりに発生「ゼロ」記録 いまなお苦しむ企業の支援に課題

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全国企業倒産集計2023年2月報

帝国データバンクは、「東日本大震災関連倒産」の発生状況について調査・分析を行った。

<調査結果(要旨)>

「東日本大震災関連倒産」は累計2100件に上った
直近5年間の関連倒産のうち、津波による流出など「直接被災」が原因となった倒産は40.0%と、12年間累計(12.2%)に比べ大きな割合を占める

集計期間:2023年2月1日~2月28日
発表日:2023年3月8日
集計対象:負債1000万円以上法的整理による倒産
調査機関:帝国データバンク

東日本大震災の発生からまもなく12年を迎えるなか被災地企業の「復興」「収束」が進む。震災発生直後の2011年3月から23年2月の12年のうち、震災被害が倒産の直接または間接的な要因となった「東日本大震災関連倒産」は累計2100件に上った。負債総額は累計1兆7252億円に上った。このうち、12年目となる2022年3月~23年2月の倒産は15件と、発生以降で最少を更新した。同期間では、震災以降136カ月目にはじめて関連倒産がゼロを記録するなど、震災による影響はほぼ収束し、被災地企業を中心に復興へと進んでいる。

ただ、震災関連倒産のうち地震や津波の被害が直接的に経営にダメージを与えた倒産は時間が経過するほど割合が高まっている。直近5年間の関連倒産のうち、津波による流出など「直接被災」が原因となった倒産は40.0%と、12年間累計(12.2%)に比べ大きな割合を占める。震災を乗り越え、補助金等を活用して工場や事業所を再建したものの、地域経済の衰退や取引企業の消失などで当初想定通りに売り上げが回復しないなど、震災後長期間を経過してもなお経営の立て直しが容易でない側面が浮かび上がる。

政府は「第2期復興・創生期間」を2026年3月まで定め、復興支援の総仕上げにかかっている。震災によって被害・影響を受けた企業でも、今後は支援に頼らない本来の自主経営を求められる局面に突入している。一方で、コロナ禍や物価高など、震災直後には想定ができず、企業努力での挽回も難しい新たなマイナス要素も出現している。震災から今なお完全な立ち直りが難しい企業に対する支援の在り方が、今後も重要となってくる。

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