株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下「FRONTEO」)と、難治性・希少疾患を対象とした細胞治療*1薬(再生医療等製品)の開発を行うバイオベンチャー企業であるセルアクシア株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:関 誠、以下「セルアクシア」)は、FRONTEOのAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory(以下「DDAIF」)」*2を活用し、セルアクシアが開発を進める細胞治療薬の製造効率および細胞機能向上を目的としたPoC(実証実験)契約を締結しました。

■両社の特徴と本PoCの概要
FRONTEOは、自社開発の特化型AI「KIBIT(キビット)」を活用し、既知の文献には記載されていない疾患と標的分子の“未知の関連性”を非連続的に発見する独自技術を有しています。これらを技術基盤とした「DDAIF」は、新規性の高い標的分子候補の抽出や疾患メカニズムの解析に強みを持ち、大手製薬企業を中心に導入が拡大しています。
セルアクシアは、ある細胞を別の細胞へ直接転換する独自の「ダイレクトコンバージョン(DC)*3技術」を活用して、難治性・希少疾患を対象とした細胞治療薬の開発を進めるバイオベンチャー企業です。5つの国公立大学等との共同研究実績に加え、国立研究開発法人 日本医療研究開発機構(AMED)の「再生医療産業化に向けた評価基盤技術開発事業」に採択されるなど、技術的評価も高く、複数の開発パイプラインを軸に画期的な細胞治療薬の実用化を目指して研究開発を進めています。
今回のPoCでは、FRONTEOの「DDAIF」を活用し、セルアクシアが保有する革新的なDC技術の改良を通じて、新規細胞治療薬の製造効率や品質特性の向上に寄与する知見の創出に取り組みます。
細胞治療薬は人工物の医薬品と異なり品質が不均質なため、一般的に製造工程の品質管理の難しさや製造ロット落ち等による製造コスト高が実用化の課題とされています。一方、セルアクシアのDC技術を活用した細胞治療薬は、シンプルな製造管理で効率的に目的細胞(骨芽細胞等)が得られるため、製造コストの最適化が可能です。この優れた細胞治療薬製造法であるDC技術に関する今回の協業は、DC技術の更なる進化、すなわちDC高効率化による採算性の更なる向上および目的細胞の性能向上に繋がることが期待されます。
両社の技術と知見を融合することで、細胞治療の発展およびアンメット・メディカル・ニーズ*4の解消に貢献することを目指します。
■セルアクシア 代表取締役社長 関 誠 氏のコメント
「DC法とは、細胞のゲノムの「遺伝子配列」は変えずにクロマチン構造を変化させる(エピゲノムの状態を変える)ことで、その細胞を別の細胞の表現形(フェノタイプ)に転換する技術です。この現象と概念は学術的に広く知られています。一方、DC技術の高効率化や細胞の高機能化に関する条件を見出すには、DCに寄与するエピゲノム因子を解析するための細胞基礎実験によるDCメカニズムの解明研究が欠かせませんが、これには膨大な時間と労力と有能な研究者が必要となります。FRONTEO社の持つAI支援創薬サービス『DDAIF』は独特のAIと解析技術で研究者が思いつかない発見を短期間でゼロから創出できる可能性があると期待しています。
今回の協業により、当社が保有するDC技術のアップデートにチャレンジいたします。」
■FRONTEO 取締役/CSO(Chief Science Officer) 豊柴 博義のコメント
「FRONTEOは、独自のAIと解析技術により、世界でまだ論文に報告されていない疾患と標的分子の関係性や疾患メカニズムを、文献情報から非連続的に見出すことを強みとしています。これらの技術を細胞治療薬の製造効率や細胞治療薬の機能向上に活用することは、DDAIFにとって新たな応用領域への挑戦であると同時に、多様なモダリティや疾患領域に対して適切な解析手法を確立するうえで重要なステップです。こうした取り組みは、医学の発展やアンメット・メディカル・ニーズの解消、さらには産業応用の観点からも大きな意義を持つと考えており、本PoCの成果に期待しています。」
FRONTEOとセルアクシアは、それぞれの技術と知見を活用することでシナジー効果を最大限に発揮し、革新的医薬品ならびに治療法の研究開発、医学・薬学研究の進展、医薬品産業の発展、医療の質ならびに患者のQOL向上に貢献します。
FRONTEOは「日本を再び創薬の地へ」の理念のもと、医薬品産業を自動車、半導体に次ぐ基幹産業へと成長させることに貢献し、薬を必要としているすべての人に適切に届けられるフェアな世界を目指します。
*1 細胞治療:患者自身もしくは他人の細胞を用いて疾患を治療する治療法
*2 DDAIF:AIと創薬に精通したFRONTEOの創薬エキスパートが、KIBITの自然言語処理技術と独自の解析手法を駆使し、標的分子・適応症探索やその裏付けとなる仮説を提供するAI創薬支援サービス
*3 ダイレクトコンバージョン:セルアクシアが開発を進める新技術ダイレクトコンバージョン法は、患者から非侵襲的かつ容易に採取できる線維芽細胞を原料として、目的とする体細胞(骨芽細胞など)に直接転換させる画期的な医療技術です。この技術の特徴は、分化能を有する多能性細胞を介することなく短期間の簡易な製造工程で体細胞から別の体細胞(骨芽細胞など)を直接製造できるため、将来の革新的な医療技術として実用化が期待されます。
*4 アンメット・メディカル・ニーズ:有効な治療方法が見つかっていない疾患における、新しい治療薬や治療法などへのニーズ
■セルアクシア株式会社について
URL:https://www.cellaxia.co.jp/
セルアクシアは、細胞治療薬の特性を活かして従前の医薬品では治せない疾患を画期的に改善する次世代型の細胞治療薬の実用化を通して、優れた先端技術イノベーションにより世界の医療への貢献を目指しています。難病や治療法のない疾患を対象に複数の臨床開発パイプライン(E-MNC/CA-702や3D-DCob等)を有し、製造コストを最適化したオーダーメード型個別化医療の早期実用化を目指しています。
なお、今回の協業対象のDC技術に関する特許権(独占的実施権含む)は日欧米中韓などで合計34個成立済みです。
■FRONTEO Drug Discovery AI Factory(DDAIF)について
URL:https://lifescience.fronteo.com/products/drug-discovery-ai-factory/

「FRONTEO Drug Discovery AI Factory(DDAIF)」は、自然言語処理に特化したAI「KIBIT(キビット)」(日本・欧州・米国・韓国特許取得済)と、FRONTEOの創薬研究者およびAIエンジニアの知見を融合したAI創薬支援サービスです。疾患関連遺伝子ネットワークの解析や、標的分子候補に関する仮説の構築を通じ、医薬品開発における研究者の意思決定を強力にサポートします。本サービスはすでに複数の大手製薬企業で導入され実績を積み重ねています。
※Drug Discovery AI Factoryに使われている技術は、FRONTEOが日本および韓国、米国、欧州で計21件の特許権を取得しています。
【参考:製薬企業との取り組み】
・FRONTEOと日本新薬、Drug Discovery AI Factoryを活用した標的探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/news/pr/20251223
・FRONTEOと参天製薬、眼科領域における新規標的分子探索、およびドラッグリポジショニングに関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/news/pr/20251218
・FRONTEOとS-Quatre、Drug Discovery AI Factoryを活用し、次世代型ヒト乳歯歯髄幹細胞(SHED)の新規適応症探索に向けた共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/news/pr/20251118
・FRONTEOとUBE、Drug Discovery AI Factoryを活用し、創薬シーズのライセンスアウトを目的とした共同研究の基本合意を締結, https://www.fronteo.com/news/pr/20251113
・Meiji Seika ファルマとFRONTEO、Drug Discovery AI Factoryを活用したドラッグリポジショニングに関するプロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/news/pr/20251023
・FRONTEOと北海道大学発認定スタートアップ エヌビィー健康研究所、PoC(実証実験)契約を締結, https://www.fronteo.com/news/251001
・FRONTEOと第一三共、Drug Discovery AI Factoryを活用した毒性情報解析に関する第2フェーズ契約を締結, https://www.fronteo.com/news/pr/20250818
・FRONTEOと日華化学、Drug Discovery AI Factoryを活用した化粧品領域における新規標的探索を目的とする共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/news/pr/20250805
・FRONTEOとマルホ、Drug Discovery AI Factoryを活用した皮膚科領域における創薬標的探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/news/pr/20250710
・富士製薬工業とFRONTEO、女性医療領域における創薬シーズ評価に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/news/pr/20250709
・メタジェンセラピューティクスとFRONTEO、世界的に注目されるマイクロバイオーム創薬の共同研究を開始, https://www.fronteo.com/pr/20250630
・FRONTEOと中外製薬、Drug Discovery AI Factoryを活用した標的探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20250515
・EAファーマとFRONTEO、AIを活用した創薬の標的探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20250512
・FRONTEOとエーザイ、Drug Discovery AI Factoryを活用した標的探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20250128
・FRONTEOと丸石製薬、Drug Discovery AI Factoryを活用したバイオマーカー探索に関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20250109
・FRONTEOとUBE、Drug Discovery AI Factoryを活用したドラッグリポジショニングに関する共創プロジェクトを開始, https://www.fronteo.com/pr/20241114
・第一三共とDrug Discovery AI Factoryを活用した毒性情報の最適化および解析業務に関する契約を締結, https://www.fronteo.com/news/pr/20241112
【参考:アカデミアとの取り組み】
・FRONTEOの医学論文探索AIシステム「KIBIT Amanogawa」、慶應義塾大学薬学部 病態生理学講座の難治がん研究に採用, https://www.fronteo.com/news/pr/20251106
・FRONTEOと米国オクラホマ大学、がん領域における創薬研究について共同研究を開始, https://www.fronteo.com/news/pr/20250723_02
・FRONTEOと東京科学大学、「Drug Discovery AI Factory」を活用した新たな創薬標的の探索に関する共同研究を開始, https://www.fronteo.com/pr/20250513
・FRONTEOと熊本大学、Drug Discovery AI Factoryを活用した新たながん治療法探索に関する共同研究を開始, https://www.fronteo.com/pr/20250508
■株式会社FRONTEOについて URL:https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自社開発の特化型AI「KIBIT(キビット)」の提供を通じて、日夜、社会課題と向き合う各分野の専門家の判断を支援し、イノベーションの起点を創造しています。当社独自の自然言語処理技術(日本・欧州・米国・韓国特許取得済)は、汎用型AIとは異なり、教師データの量およびコンピューティングパワーに依存することなく、高速かつ高精度での解析を可能にします。加えて、解析した情報をマップ化(構造を可視化)する特許技術を活用することで、「KIBIT」が専門家のインサイトにダイレクトに働きかけることができ、近年、KIBITの技術が創薬の仮説生成や標的探索にも生かされています。

KIBITの独自技術およびアプローチを通じて、「記録に埋もれたリスクとチャンスを見逃さないソリューションを提供し、情報社会のフェアネスを実現する」理念の実現に向けて、ライフサイエンスAI、リスクマネジメント(ビジネスインテリジェンス・コンプライアンス支援分野、経済安全保障分野、リーガルテックAI分野)、DX(ビジネスインテリジェンス・プロフェッショナル支援分野)の各事業で社会実装を推進しています。
2003年8月創業、2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。日本、米国、韓国で事業を展開。資本金901,372千円(2025年9月30日時点)。
※FRONTEO、KIBIT、Drug Discovery AI FactoryはFRONTEOの日本および韓国、米国、欧州における商標または登録商標です。