インプレスグループで山岳・自然分野のメディア事業を手がける株式会社山と溪谷社(所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:関本彰大)は、11月18日にヤマケイ新書『大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち』を刊行します。
◎「まえがき」より
“生き物たちの不思議な行動は、元を辿れば土に原因がある。
(中略)いったい、どのようにして、生き物たちは土との付き合い方を身につけたのだろうか?ヒトはなぜ土を耕し、さまざまな農業を発達させたのか?
ひとつの手掛かりは、生き物はみな元をたどれば栄養分を「土」から獲得している、という原則である。土に栄養分と居場所を求めて、植物も動物も独自の生き方を発達させてきた。”
◎「土」が生き物を変えてきた?
土は生き物にどんな影響を与え、そして受けてきたのか?
生命の進化・絶滅から、地球規模の気候変動、生き物たちの共生関係、そして農業という人の営みや戦争の原因まで、土から説明してみれば納得できることがたくさんあります。
5億年前、岩石砂漠だった大地に生まれた土。
本書では、土壌学者である著者が世界中を飛び回って見て来た土を訪ねながら、その歩みを追います。
◎目次
プロローグ 足元に広がる世界
地球は茶色かった?
旅をはじめる前に
第1章 土の来た道:逆境を乗り越えた植物たち
土壌が存在しなかった地球
大陸移動とシダの森
樹木とキノコの物質循環
ジュラシック・ソイル
砂上の熱帯雨林
氷の世界の森と土
奇跡の島国・日本
第2章 土が育む動物たち:微生物から恐竜まで
栄養分をかき集める生き物たち
腸内細菌の活躍
土と生き物をつなぐ森のエキス・溶存有機物
緊縮財政の養分循環
第3章 人と土の一万年
ヒトの酸性土壌への適応
水と栄養分のトレードオフ
古代文明の栄枯盛衰:灌漑農業
熱帯林に適応したヒト:焼畑農業
田んぼを始めたアジアの人々:酸性土壌の克服
稲作と水田漁撈:消えたドジョウと食文化の変容
肥料の来た道:あなたのオシッコはいくら?
人口増加と土壌酸性化を加速させたハーバー・ボッシュ法
第4章 土の今とこれから:マーケットに揺れる土
エネルギーが届くまで
スギ林に囲まれた不思議な景色
ポテトチップスの代償
マーケットに揺れる土
納豆ごはんと水田土壌
土が照らす未来:適応と破滅の境界線
◎書籍情報
ヤマケイ新書『大地の五億年 せめぎあう土と生き物たち』
藤井 一至著 /232頁/定価:本体900円+税
11月18日刊行
◎著者プロフィール
藤井一至(ふじい・かずみち)
1981年富山県生まれ。京都大学農学研究科博士課程修了。京都大学博士研究員、日本学術振興会特別研究員を経て、現在は森林総合研究所研究員。専門は土壌学・生態学。国内各地、インドネシア・タイの熱帯林からカナダ永久凍土まで、おもしろい土と生き物を求めて、スコップ片手に飛び回っている。第一回日本生態学会奨励賞(鈴木賞)受賞。第三十三回日本土壌肥料学会奨励賞受賞。
【山と溪谷社】 http://www.yamakei.co.jp/
1930年創業。月刊誌『山と溪谷』を中心に、国内外で山岳・自然科学・アウトドア等の分野で出版活動を展開。さらに、自然、環境、エコロジー、ライフスタイルの分野で多くの出版物を展開しています。
【インプレスグループ】 http://www.impressholdings.com/
株式会社インプレスホールディングス(本社:東京都千代田区、代表取締役:関本彰大、証券コード:東証1部9479)を持株会社とするメディアグループ。「IT」「音楽」「デザイン」「山岳・自然」「モバイルサービス」を主要テーマに専門性の高いコンテンツ+サービスを提供するメディア事業を展開しています。
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