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権力者にとって歴史は「政治の道具」そのものだ。前ロシア大使が「内なる思考」を明らかにする『プーチンの歴史認識:隠された意図を読み解く』刊行決定!

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「ロシアは謎の中の謎に包まれた謎である」(ウィンストン・チャーチル)――その中でも最大の謎、プーチンの頭の中に迫る。

決して頭の中を覗かせない男の本音は、彼が発表してきた論文やスピーチの中にある。ロシアの成り立ち、正教の役割、統治の基本概念――難解とされる論文の数々に、何が省かれ、歪曲されているのか。プーチンの「洗礼の十字架」とは何か。なぜ「大動乱の時代」を嫌悪するのか。前ロシア大使が権力者の「内なる思考」を浮き彫りにする『プーチンの歴史認識:隠された意図を読み解く』を2月18日、新潮社より刊行します。

【目次】
はじめに ロシアは「孤立と衰退」に向かうのか
第1章  ロシアの成り立ち プーチン大統領にとって歴史の意味は何か
第2章  正教の受け入れと歴史上の役割 プーチンの「洗礼の十字架」とは何か
第3章  ロシア「領土拡大」の法則 戦略か、機会主義か
第4章  動乱の歴史から導かれた統治の基本理念 なぜ「動乱の時代」を強く嫌悪するのか
おわりに 三つの「負け戦」とウクライナ戦争

(本文より)
 はじめにプーチンを理解することの難しさを示す二つのエピソードを紹介したい。
第一のエピソードは、私自身がプーチンと初めて会った時のことである。
それは、1998年5月であった。当時プーチンは大統領府の第一副長官で、私は在ロシア日本大使館の政務担当参事官であった。都甲岳洋駐ロシア大使がプーチンを表敬訪問するというので、私はメモ取りとして同行した。都甲大使は既に鬼籍に入られたが、ロシア語を流暢に話す尊敬すべき大使であった。大使は45分の会談時間の30分を使って北方領土に関する日本の立場を説明した。大使の説明は、既知のことでメモをとる必要がなかったので、私はプーチンの表情を観察することに専念した。大使の説明に賛成なのか、反対なのか。関心があるのか、ないのか。会談中、プーチンは表情も姿勢も全く変えることがなかった。私はそこから何も読み取ることができなかった。
第二のエピソードは、かつてプーチンの側近の一人で、彼の執務室に出入りする立場にあった人が私に語ってくれた話である。
「プーチンとアポを取って、あるいはプーチンに呼び出されて、執務室に入るのを待っている人は、多かれ少なかれ神経質になっている。そして、用事を終えて執務室から出てくると、彼らは一様にホッとした表情をしていて、自分の言ったことをプーチンがわかってくれたと思い込んでいる。しかし多くの場合、それは正しくない。実際にプーチンがわかってくれて、さらに納得しているのは相手が言ったことの半分以下である」
そんなプーチンを理解するという困難な課題を前にして、「歴史家の機能は、現在を理解する鍵として過去を征服し、理解することにある」という言葉を想起したい。これは、英国の外交官であり歴史家であったE・H・カーが、その著書『歴史とは何か』の中で指摘している言葉である。

■書籍内容紹介

「大国」であり続けることへの執念は、どこから来るのか?
決して頭の中を覗かせない男の本音は、彼が発表してきた論文やスピーチの中にある。ロシアの成り立ち、正教の役割、統治の基本概念――難解とされる論文の数々に、何が省かれ、歪曲されているのか。プーチンの「洗礼の十字架」とは何か。なぜ「大動乱の時代」を嫌悪するのか。前ロシア大使が権力者の「内なる思考」を浮き彫りにする。    

■著者紹介:上月豊久(こうづき・とよひさ)

1956年生まれ。東京都出身。1981年、東京大学教養学部教養学科卒業、外務省入省。北米局日米安全保障条約課長、外務大臣秘書官、欧州局ロシア課長、欧州局長、大臣官房長などを経て、2023年まで8年にわたり駐ロシア特命全権大使を務める。現在、千葉工業大学特別教授、東海大学国際学部教授兼平和戦略国際研究所所長として国際政治・ロシア史研究に従事している。本作が初の著作となる。

■書籍データ

【タイトル】プーチンの歴史認識:隠された意図を読み解く
【著者名】上月豊久
【発売日】2026年2月18日
【造本】ソフトカバー(新潮選書)
【定価】1,815円(税込)
【ISBN】978-4-10-603941-6
【URL】https://www.shinchosha.co.jp/book/603941/

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