
文部科学省認可の株式会社立大学として、デジタルコンテンツと企画・コミュニケーションを学ぶ4年制大学「デジタルコミュニケーション学部」と、理論と実務を架橋し新たなビジネスを創出する専門職大学院「デジタルコンテンツ研究科」を設置するデジタルハリウッド大学(DHU、所在地:東京都千代田区、学長:藤井直敬)は、2026年度より、新入生を対象とした必修科目「デジタルコミュニケーション基礎」を新たに開講しました。本学のある千代田区、御茶ノ水・神田・神保町・秋葉原エリアを「さんぽ」し、街を観察し、制作へとつなげる授業です。4月初頭から7月末まで全16回の授業を実施しました。
【本授業の大きな特徴】
大学周辺の街、千代田区を一人で歩く「さんぽ」です。
教室で知識を得るだけではなく、自分の足で街を歩き、観察し、考え、そこで得た発見を写真やデジタルコンテンツとして表現します。
御茶ノ水・神田・神保町・秋葉原など、本学が位置する千代田区の街そのものを学びのフィールドとして、学生一人ひとりが「消費する側」から「つくる側」へと意識を切り替えていくことを目指しました。
【本授業の流れ】
■友達をつくる前に、まず「ひとりで動く」
この授業は、新入生が大学での学びをスタートするための科目です。
到達目標として掲げたのは、「学部生としての基礎となる知識と姿勢の修得」と、「学生生活のスタイルを確立し、自ら更新していくこと」。
そのため、授業ではあえてグループワークを中心とせず、学生一人ひとりが単独で行動し、自分自身で考え、制作することを重視しました。
制作経験の有無や国内生・留学生といった背景によって学生を分けることもありません。
自分の興味に従って動き、自分の目で見て、自分なりの方法で表現する。
クリエイターとして必要となる「自分から動く姿勢」を、大学生活の最初の段階から身につけることを狙いとしています。
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=qE9uNbjg2HE ]
本動画の撮影・編集は、本学卒業生の尾山翔哉(おやま・しょうや)さんが担当しました。
■講義を聞いたら、街へ出る。「さんぽ」で知識を身体的な経験へ
授業前半では、メタ認知、暗黙知、エスノグラフィー、分人主義、ブリコラージュ、バックキャストなど、これから大学で学び、制作していく上でのヒントとなるさまざまな考え方を紹介しました。
講義後、学生たちは1時間以上、一人で大学周辺へ「さんぽ」に出かけます。
「さんぽ」は段階的に設計しました。
最初は目的地を決めずに歩く「無心のさんぽ」、
次に、街を観察する「エスノグラフィーのさんぽ」、
そして、制作のために調査・取材する「フィールドワークのさんぽ」、へと発展させていきました。
繰り返し街を歩くことで、普段なら通り過ぎてしまう建物、路地、看板、光景、人の営みなどに目を向け、自分自身の興味や感覚を発見していきます。
■「写真を撮る」から、「作品をつくる」へ
授業では、「さんぽ」で得た発見を段階的に作品へと発展させました。
初期課題では、街で気になったものを写真として記録。
中間課題では、「さんぽ」で撮影した写真10枚を使った写真アルバムを制作しました。
制作したアルバムの一部は匿名で授業内に紹介。他の学生の視点や表現に触れながら、互いに影響を受け、次の制作へとつなげていきました。
■後半では、「さんぽ」で集めた素材をもとに、一人ひとつのデジタル作品を制作
静止画、映像など、それぞれが自分に合った表現方法を選択し、「さんぽと○○」というタイトルのもと、自分自身を主人公とした作品へと仕上げました。
制作過程では5回にわたって全体へのフィードバックを行い、作品を更新。完成後には2週連続で学内展示を実施し、学生同士がお互いの作品を鑑賞しました。
多くの学生にとって、自分の作品を他者に見せること自体が初めての経験となりました。
■約300人が一堂に。神田明神ホールで迎えた最終回

授業最終回は、本学からほど近い神田明神ホールで開催しました。
約300名の学生が一つの空間に集まり、授業期間中の「さんぽ」を記録した映像『さんぽと2026』を上映したほか、授業を通して継続的に制作・改善を重ねた学生作品11点を紹介しました。
また、千代田区長にもご臨席いただき、ご挨拶をいただきました。
一人で街を歩くことから始まった授業の最後に、約300人が同じ場所に集まる。
「友達をつくる」ことを最初から目的にするのではなく、それぞれが一人で行動し、制作し、その作品を見せ合うことで、互いの感性を知っていく。
本授業が目指した新しいコミュニケーションのあり方を象徴する最終回となりました。
■街を「もうひとつの故郷」に
デジタルハリウッド大学の駿河台キャンパスが位置する御茶ノ水周辺には、神田、神保町、秋葉原など、それぞれ異なる文化を持った街が広がっています。
本授業では、学生が4年間を過ごすこの街に詳しくなり、大学周辺を「もうひとつの故郷」と感じられるようになることも、一つの目標として設定しました。
検索すれば多くの情報を得られる時代だからこそ、自分の足で歩き、自分の目で見て、自分だけの発見をする。そして、そこで感じたことを作品として誰かに伝える。
本学では今後も、デジタル技術の習得だけではなく、学生一人ひとりが自ら世界を観察し、考え、行動し、表現するための教育に取り組んでまいります。
【「デジタルコミュニケーション基礎」実施概要】
教員:木原民雄教授
https://www.dhw.ac.jp/faculty/teacher/kihara-tamio/
対象:1年生
履修者数:314名(国内生220名/留学生94名)
実施期間:2026年4月~7月
授業回数:全16回
主な授業内容:講義/大学周辺での「さんぽ」/写真撮影/写真アルバム制作/デジタルコンテンツ制作/作品展示/フィードバック
主なフィールド:御茶ノ水、神田、神保町、秋葉原など東京都千代田区内
最終回会場:神田明神ホール
【デジタルハリウッド大学[DHU]】
2005年4月、文部科学省認可の株式会社立の大学として東京・秋葉原に開学(現在の所在地は東京・御茶ノ水)。デジタルコミュニケーション学部(4年制大学)とデジタルコンテンツ研究科(専門職大学院)を設置している。
2026年4月、二代目学長に藤井直敬が就任。初代学長・杉山知之が示した「すべてをエンタテインメントにせよ」を拡張し、新たな教学ヴィジョンとして「世界を満たせ」を掲げる。
デジタルコミュニケーション学部では、不確実で予測不能な未来を自分らしく生き抜く力を身につける。 デジタルコンテンツ(3DCG/VFX、VR/AR、ゲーム、映像、グラフィック、Webデザイン、メディアアート、プログラミング等)と企画・コミュニケーション(ビジネスプラン、マーケティング、広報PR等)を産業界の第一線で活躍する教員から幅広く学べる一学部一学科制を採用。さらにグローバル人材を育成するために外国語の重点的な学習プログラムを備え、留学を推進している。世界49か国・地域出身の学生が在籍し、御茶ノ水駅前で多様性に富むキャンパスを運営している。
デジタルコンテンツ研究科では、超高度情報化社会においてデジタルコミュニケーションを駆使し、社会に変革を起こすリーダーを輩出すべく、創発的学究領域 [SEAD(Science/Engineering/Art/Design)]の4要素をバランス良く身につけ融合し、理論と実務を架橋する人材育成を行う。新規事業プランニングとプロトタイピングなど、院生のアイデアの実装およびスタートアップ支援により「令和7年度大学発ベンチャー調査」(経済産業省)では全国大学中17位、私立大学7位となっており、多数の起業家を輩出している。