~建築士が挑む「使われる文化財」への転換。人生の節目を刻む場所として活用し、地域の宝を次世代へつなぐ~
合同会社clef.建築設計事務所(香川県綾歌郡、代表:安部 加寿美)は、2026年6月11日より、国登録有形文化財「旧石川家住宅主屋」(香川県坂出市)において、一日一組限定の「石川邸 貸切フォトプラン」を開始いたします。
大正の光と空気に包まれた歴史的空間を、家族の節目写真の舞台として開放。その収益が文化財の保存に還元される「活用することで、守る」という仕組みは、この建物を後世につないでいきたいという代表・安部の想いから生まれました。

背景:この場所でしか生まれない写真と、文化財が抱える課題
「一生もの」の写真に、特別な舞台を
婚礼・成人式・家族記念日--人生の節目の撮影は「一生もの」だからこそ、どの家族も「ここでしか撮れない一枚」を求めています。SNSが生活に浸透した今、撮影場所そのものが記念写真の価値を左右する時代になりました。一方、地域の文化財は豊かな空間を持ちながら、活用の機会と維持管理の担い手を必要としています。香川県内でも、個性ある歴史的空間での撮影ニーズは高まっており、旧石川家住宅主屋はその両方に応える理想的な舞台です。
「ここでしか撮れない」が生み出す価値
SNS全盛の時代、写真は「残すもの」から「語るもの」へと変わりました。大正建築の白漆喰壁、縁側に差し込む光、古いガラス越しの庭--どの一枚も、量産されたセット背景では決して再現できない空気を持っています。「この場所で撮った」という文脈そのものが、写真の価値を長く高め続けます。
文化財側の課題:維持管理費の確保
国登録有形文化財の維持・保存には、継続的な資金が必要です。旧石川家住宅主屋も例外ではなく、建物を適切な状態で次世代に引き渡すためには、見学だけに頼らない安定的な活用収入が求められています。文化庁も近年、文化財の「稼ぐ力」を高めることで保存財源を生み出す活用促進を政策的に後押ししています。
これら三つの課題が重なる点に、本サービスの必然性があります。
大正建築で撮る、人生の晴れ舞台
本プランが対応するシーンは、フォトウェディング・成人式・家族写真など、人生の晴れ舞台全般にわたります。中でも、白無垢や色打掛をまとった和装での撮影は、白漆喰の壁・縁側の光・松竹梅の鬼瓦が織りなす大正建築との調和が際立ち、この場所ならではの一枚を生み出します。2026年2月に同会場で開催した「昔の花嫁体験」イベントでも白無垢・色打掛と大正建築の調和が大きな反響を呼び、「ここで前撮りをしたい」という声が本プラン誕生のきっかけになりました。
婚礼前撮りの検討は春~夏に、成人式の記念撮影は秋~年末にかけて動き出すご家庭が多く、6月のサービス開始はどちらの需要にも理想的なタイミングです。
体験型・ロケーションフォトへの関心が高まる中、「地元にある本物の歴史的建造物」の希少価値は年々増しています。

フォトウェディング(色打掛)
成人式

フォトウェディング(白無垢)
家族写真
建築設計事務所が運営するからこそ、生まれる体験
強み1. 空間を知り尽くした目で、光を活かす
大正建築特有の白漆喰壁、ゆがみのある古いガラス建具、縁側から差し込む光--これらは時間帯と季節によって表情を大きく変えます。建物の「骨格」を知り尽くしたclef.の建築士だからこそ、「今日の10時30分、この縁側の角度が最高」という具体的な提案ができます。
一般的なロケーション撮影との最大の差は、プロのカメラマンと建築士がプロデュースする光環境が被写体を最大限に生かします。

縁側から庭への景色
貴重なガラス建具
強み2. 完全貸切が生む「没入感」
一日一組限定の完全貸切制を採用しています。他の撮影グループと時間を分け合うことなく、家族だけで大正の空間に浸れる静謐な体験は、スタジオでも一般のロケ地でも再現できません。「令和の喧騒を忘れる90分」は、撮影サービスというより、体験型コンテンツとして捉えることができます。
強み3.「使われる文化財」として、次世代へつなぐ
代表・安部には、この建物に対して長年抱き続けてきた想いがあります。「後世へつないでいきたい。でも、ただ存在しているだけではなく、活用してほしい」という願いです。文化財は、とかく「保護される対象」として語られます。しかし、人の気配が消えた建物は、たとえ形を保っていても、少しずつ死んでいく――。そう感じてきた建築士だからこその視点です。婚礼の前撮りでは若い二人が白漆喰の壁を背に並び、成人式では凛とした振袖や袴姿の若者が歴史ある空間に映える。さらに、そうした「使われる記憶」こそが、建物に命を吹き込み、地域の人々が自分ごととして建物の未来を考えるきっかけになると、安部は信じています。
利用料の一部は、旧石川家住宅主屋の維持管理に直接充てられます。「なぜこの場所を選んだか」という問いに、「良い写真が撮れたから」以上の答えを持てる体験――それが、このサービスのもう一つの価値です。
会場:大正前期の国登録有形文化財である旧石川家住宅主屋について

旧石川家住宅主屋(外観)
旧石川家住宅主屋(縁側)
旧石川家住宅主屋は、大正前期に建てられた国登録有形文化財(香川県坂出市)です。かつて塩田越しに瀬戸内海を望んだ立地に佇み、白漆喰壁、大きなガラス建具、松竹梅の意匠を施した鬼瓦など、当時の先進性と伝統美が調和した建築として知られています。
内部には続き座敷・茶室・縁側が連なり、四季折々に異なる光の入り方を見せます。近代和風建築の完成度の高さから、文化財建造物として高く評価されており、2026年2月には当事務所が同建物にて婚礼文化体験イベントを開催し、大変ご好評を頂きました。
今回の貸切フォトプランは、「見学する場所」から「人生の節目を過ごす場所」への転換を目指す取り組みです。存在するだけでなく、活用される-そのことが建物に生気を与え、保存への関心を次世代へ引き継いでいく。安部代表が思い描く文化財の未来像が、ここから始まります。
サービス概要
【サービス名】 旧石川家住宅主屋・貸切フォトプラン
【予約開始】 2026年6月11日(木) ~
【会場】 旧石川家住宅主屋(国登録有形文化財)
〒762-0045 香川県坂出市元町3丁目1-7
【内容】 建物一棟貸切(1日)によるヘアメイク・着付け・撮影
【対象シーン】 フォトウェディング・成人式・家族写真 など
【定員】一日一組限定(完全貸切制)
【申込方法】・専用お申込みフォーム:https://forms.gle/7hvG67eDBTvv4T786
・お電話:090-3186-2675(担当:安部、受付時間:10:00~17:00)
【主催】 合同会社 clef. 建築設計事務所
【旧石川家Instagram】https://www.instagram.com/ishikawatei.sakaide?igsh=YnBxdmZldDR6cmFu
合同会社 clef. 建築設計事務所代表 安部加寿美 コメント
「この建物を後世へつないでいきたい。そして、ただ存在するだけでなく、実際に使われる場所にしたい--それがこのサービスを始めた理由です。 新たな人生の一歩を踏み出し、婚礼の二人が白漆喰の壁を背に並び、成人式では凛とした振袖や袴姿の若者たちが歴史ある空間に立つ一枚。そうした記憶が積み重なるほどに、建物は地域の中で生き続けます。 撮影に来てくださる方々が、この場所の守り人になってくださいます。坂出にこんな場所があったんだ、そう感じていただければ、この上ない喜びです。」
【会社概要】
・会社名:合同会社 clef. 建築設計事務所
・所在地:〒761-2103 香川県綾歌郡綾川町陶4666-7
・代表者:安部 加寿美
・事業内容:住宅設計・リノベーション、建築申請確認代行/耐震診断・補強工事、
古民家の管理・利活用/文化財登録
・Instagram:https://www.instagram.com/clef.17