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【建設業バックオフィスDX実態調査・第一弾】見積・契約・請求DX、企業規模で大きな差|36.0%が「取引先・現場ごとの運用」を障壁に

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「70%以上デジタル化」は小規模企業(1~49人)21.4%、大規模企業(300人以上)64.2%。建設業従事者300名を調査

現場TECHでは、建設業に従事し、見積・契約・請求業務を担当する300名を対象に、バックオフィス業務のデジタル化に関する実態調査を実施しました。
建設業では、業務におけるデジタルツールの活用が広がる中、見積・契約・請求などのバックオフィス業務では、Excelや紙、各種システムなど複数の手段が利用されています。また、取引先や現場ごとに異なるルール・運用への対応も必要となります。
本調査では、見積・契約・請求業務におけるデジタル化の進捗、現在利用されている業務手段、データ連携の状況、DX推進の障壁などを調査しました。さらに、企業規模による違いや今後のシステム導入・見直し意向について分析し、建設業バックオフィスDXの実態を整理しています。

サマリー
- 見積・契約・請求業務のデジタル化には企業規模による大きな差。「70%以上デジタル化」と回答した割合は、小規模企業(1~49人)では21.4%、大規模企業(300人以上)では64.2%
- DX推進の障壁では、「取引先の運用に合わせる必要」が19.3%、「現場・取引先ごとにルールや運用が異なる」が16.7%。「取引先・現場ごとの運用」に関する2項目で計36.0%
- 見積作成で最も利用されている手段は「Excel・スプレッドシート」の42.3%。積算・見積作成は、現在負担が大きい業務、今後DXを進めたい業務の双方で最多
- データが「ほぼ自動で連携」しているとの回答は13.0%。一方、手入力・再入力が残る、連動していない、紙・Excel中心などの回答は計61.0%
- 今後1~3年以内のシステム導入・見直しについて、導入中・具体的に比較検討中・関心ありを合わせると44.0%。デジタル化が進んでいる層ほど前向きな傾向

本調査の位置づけ
現場TECHでは、建設業におけるDXの実態を明らかにするため、建設業従事者を対象とした調査を継続的に実施しています。
今回は、「建設業バックオフィスDX実態調査」の第一弾として、見積・契約・請求業務の領域におけるDXの実態を調査しました。
見積・契約・請求は、社内だけでなく、発注者や元請、協力会社などとのやり取りを伴う業務です。本調査では、単純なシステム導入の有無だけではなく、業務全体のデジタル化の進捗や利用手段、データ連携、DXを進めるうえでの障壁まで調査することで、バックオフィスDXの実態を多面的に整理しています。
見積・契約・請求業務のデジタル化状況
見積・契約・請求業務全体について、現在どの程度デジタル化が進んでいると感じるかを尋ねました。
全体では、「ほぼすべてデジタル化(90%以上)」が13.3%、「おおむねデジタル化(70~80%程度)」が20.3%となり、70%以上デジタル化していると回答した割合は合計33.7%でした。
一方、「半分程度(50%程度)」は20.3%、「一部のみデジタル化(20~40%程度)」は19.7%、「ほとんど未デジタル(10%未満)」は26.3%となっています。

企業規模別に見るデジタル化の状況
デジタル化の状況を従業員規模別に見ると、企業規模によって回答に大きな違いが見られました。
「70%以上デジタル化」と回答した割合は、小規模企業(1~49人)では21.4%だったのに対し、大規模企業(300人以上)では64.2%でした。
また、「ほとんど未デジタル(10%未満)」と回答した割合は、小規模企業では36.3%、大規模企業では4.5%となっています。
今回の調査では、従業員規模が大きい企業ほど、見積・契約・請求業務のデジタル化が進んでいる傾向が見られました。

見積・契約・請求業務で利用されている手段
見積作成や工事請負契約・受発注、請求書発行などの各業務について、現在主に利用している手段を尋ねました。
見積作成では、「Excel・スプレッドシート」が42.3%で最も多く、次いで「建設業向けシステム」が18.7%となりました。
工事請負契約・受発注では「Excel・スプレッドシート」が29.7%、請求書発行では34.0%となっており、これらの業務でもExcel・スプレッドシートが一定の割合を占めています。
一方、紙・手書きの割合は、見積作成では7.7%、工事請負契約・受発注では11.3%、請求書発行では14.3%でした。
業務によって割合に違いはあるものの、建設業向けシステムや汎用クラウド、Excel・スプレッドシート、紙・手書きなど、複数の手段が使われていることがわかりました。

負担が大きい業務と、今後DXを進めたい業務
見積・契約・請求に関連する業務のうち、現在、特に手間や時間がかかっている業務を最大3つまで尋ねました。
最も多かったのは、「積算・見積作成」の55.3%で、「実行予算の作成・展開」が27.3%、「社内承認・決裁」が16.3%と続きました。また、「特に手間や時間はかかっていない」は17.3%でした。

続いて、今後最もデジタル化・効率化を進めたい業務を1つ尋ねたところ、「積算・見積作成」が37.3%で最も多く、具体的な業務では、次いで「実行予算の作成・展開」が7.3%となりました。一方、「特にデジタル化・効率化を進めたい業務はない」は22.3%でした。
現在負担が大きい業務、今後デジタル化・効率化を進めたい業務の双方で「積算・見積作成」が最多となり、同業務に負担感と効率化ニーズが集まっていることがうかがえます。
見積・契約・請求業務におけるデータ連携の状況
見積・契約・請求業務で利用するシステムやデータが、どの程度連携しているかを尋ねました。
「必要なデータはほぼ自動で連携している」と回答した割合は13.0%でした。
一方、手入力・再入力が一部残る層が25.0%、システム同士が連動していない層が15.7%、紙・Excel中心で「連携以前の状態」とする層が20.3%で、3つを合わせると61.0%となりました。
「分からない」は26.0%でした。

データ連携が十分でない場合に感じる負担
前の設問で、手入力・再入力が残っている、システム同士が連動していない、紙・Excel中心で連携以前の状態と回答した183名に、データが連携されていないことで最も負担になっていることを尋ねました。
最も多かったのは「特に大きな負担は感じていない」の24.0%でした。一方、具体的な負担としては、「複数システムやExcelへの重複入力・転記」が16.4%で最も多く、「元請・発注者指定システムや指定様式への入力・書き換え」が14.2%、「手入力・転記による入力ミスや確認・修正」が13.7%と続きました。
そのほか、「必要なデータ・最新データを探す・確認する」が9.8%、「CSVの加工・取込・編集」が8.2%でした。負担は、重複入力や指定様式への対応、確認・修正など複数の作業に分散しています。
見積・契約・請求業務のDXを進めるうえでの障壁
見積・契約・請求業務のデジタル化を進めるうえで、最も大きな障壁となっているものを尋ねました。
具体的な障壁では、「取引先の運用に合わせる必要がある(紙・郵送・指定様式・指定システムへの対応など)」が19.3%で最も多く、「現場・取引先ごとにルールや運用が異なり、標準化できない」が16.7%と続きました。この2項目を合わせると、36.0%が「取引先・現場ごとの運用」に関する項目を挙げています。
また、「建設業特有の業務・商慣習に対応できるシステムが少ない」は10.7%、「既存システムとの連携やデータ移行が難しい」は9.0%でした。
見積・契約・請求業務のDXでは、自社内のシステム導入だけでなく、取引先や現場ごとに異なる運用への対応も課題となっていることがわかります。

今後のシステム導入・見直し意向
見積・契約・請求業務について、今後1~3年以内のシステム導入や見直しの意向を尋ねました。
「すでに具体的な導入・リプレイスを進めている」は11.3%、「具体的に比較・検討している」は12.0%、「関心はあるが時期は未定」は20.7%となり、これらを合わせると44.0%でした。
一方、「当面、導入・見直しの予定はない」は38.3%、「分からない」は17.7%となっています。

デジタル化が進んでいる層ほど、導入・見直しにも前向き
デジタル化の進捗別に見ると、「すでに具体的な導入・リプレイスを進めている」「具体的に比較・検討している」「関心はあるが時期は未定」の合計は、「90%以上デジタル化」と回答した層で80.0%となりました。
一方、「70~80%程度」では62.3%、「50%程度」では42.6%、「20~40%程度」では39.0%、「10%未満」では16.5%でした。
デジタル化が進んでいると回答した層ほど、さらなるシステム導入・見直しにも前向きな傾向が見られます。
法改正・制度対応による業務負担
インボイス制度や電子帳簿保存法、建設業法などの制度対応によって、見積・契約・請求業務の負担がどのように変化したかを尋ねました。
「かなり負担が増えた」10.3%、「やや負担が増えた」22.3%で、計32.7%が負担増を感じていました。
一方、「あまり変わらない」は38.7%でした。
さらに、負担が増えたと回答した98名に、特にどのような制度対応が負担になっているかを複数回答で尋ねました。
最も多かったのは、「建設業法への対応(契約書面の作成、電子契約・電子書面化、見積・契約ルールなど)」の57.1%でした。次いで、「インボイス制度への対応」が54.1%、「電子帳簿保存法への対応」が29.6%、「取適法(設計・図面作成、資材製造・運送などの委託取引への対応)」が13.3%となっています。
[表: https://prtimes.jp/data/corp/129043/table/15_1_56a05b23ecbc57bbee3b140b059e6f56.jpg?v=202609251545 ]
※n=98/複数回答。法改正・制度対応により業務負担が増えたと回答した人を対象。

まとめ
今回の調査では、見積・契約・請求業務のデジタル化状況には企業規模による違いがあり、従業員規模が大きい企業ほどデジタル化が進んでいる傾向が見られました。また、Excel・スプレッドシートや紙、建設業向けシステムなど、複数の手段が業務ごとに利用されています。
DXを進めるうえでは、システムそのものだけでなく、取引先の運用に合わせる必要や、現場・取引先ごとに異なるルールへの対応も課題となっています。見積・契約・請求は社内だけで完結する業務ではなく、取引先や現場を含めた運用全体がデジタル化に影響していることがうかがえます。
今後1~3年以内のシステム導入・見直しについては、導入中・比較検討中・関心ありを合わせて44.0%でした。現場TECHでは、今後も建設業のバックオフィス業務を継続的に調査し、DXの進捗や課題の変化を追っていきます。
調査概要
調査名称: 建設業の見積・契約・請求業務におけるDX実態調査
調査内容: 建設業の見積・契約・請求業務を担当する従事者を対象に、デジタル化の進捗、業務手段、データ連携、DX推進の障壁、今後のシステム導入・見直し意向等を調査
調査方法: インターネット調査
調査主体: 現場TECH(合同会社ソウルグッド)
調査時期: 2026年8月3日~8月4日
調査対象: 建設業に従事し、見積・契約・請求業務を担当する方
有効回答数: 300件

※本調査データを引用する際は、引用元の明記をお願いいたします。
例:
建設業バックオフィスDX実態調査・第一弾 見積・契約・請求DX:https://kensetsu.gemba-tech.jp/research/survey-backofficedx-01/
現場TECH:https://kensetsu.gemba-tech.jp/
現場TECHについて
現場TECHは、建設業向けのDXツールや施工管理アプリ、業務効率化サービスなどを比較・解説する情報メディアです。
施工管理、工程管理、工事写真管理、図面管理など、建設現場の業務に関するデジタルツールの情報発信や比較記事、調査レポートなどを通じて、建設業のDX推進や業務効率化に役立つ情報を提供しています。
本件に関するお問い合わせ
E-mail:info@saulgood.jp

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