中高生探究コンテスト2026の応募者からみる、探究学習の可能性と支援のヒント――応募者の80.6%が満足度6以上

株式会社CURIO SCHOOL(本社:東京都目黒区鷹番3-8-5 豊島ビル3F、代表取締役:西山恵太)は、当社主催「中高生探究コンテスト2026(最終審査会 2026年3月14日/日本科学未来館ホール)」において、応募した中学生・高校生の探究学習の実態を明らかにするため、探究学習に関するアンケート調査を実施しました。本リリースでは、生徒が探究学習に感じている意義や手応えを中心に、今後の支援に向けた課題もあわせた分析結果を報告します。これらの結果は、今後の中学校・高等学校における探究学習指導の深化に寄与するものと考えられます。
なお本調査は、東京学芸大学・登本洋子准教授との探究学習に関する共同研究(2024年開始)の一環として実施したものです。
調査の背景・目的
本調査は、中高生探究コンテスト2026の応募時アンケートをもとに、生徒の探究に対する価値認識、進路との関わり、学校・教員・外部人材からの支援状況、学習を阻む要因などを把握し、よりよい探究カリキュラムの設計と探究学習支援の要件を明らかにすることを目的としています。
調査概要
■ 調査期間:2025年11月1日~2026年1月20日(応募期間)
■ 調査対象:中高生探究コンテスト2026へエントリーした中学生・高校生
■ 調査方法:Googleフォームによるアンケート回答
■ サンプル数:6,122件(全応募作品) ※設問19「満足度・不満足度(10段階評価)」の有効回答については 5,914件
※本リリースおよび詳細記事で引用する生徒の自由記述は、応募時アンケートの冒頭で「回答内容は、中高生探究コンテストの広報・分析目的で事務局の判断により使用させていただきます」と明示したうえで収集したものです(個人が特定されない形で掲載)。
アンケート項目(全22項目)
・01. テーマ選択のきっかけ(複数回答可)
・02. 探究テーマの指定(授業での指定の有無)
・03. 探究テーマ選択の制約(先生から課されたルール)
・04. 探究テーマのジャンル(複数選択可)
・05. アウトプット(応募作品の形式)
・06. 探究期間
・07. 探究学習歴
・08. 探究方法の習得(誰に教わったか)
・09. 学校のバックアップ(探究を進めやすい環境か)
・10. 学校のバックアップの理由(自由記述)
・11. 先生の助言・影響(助言・指導の頻度)
・12. 先生の助言・影響の理由(自由記述)
・13. 探究学習を進める授業時間
・14. 授業以外の探究時間
・15. 進路選択との関係
・16. 進路選択との関係の理由(自由記述)
・17. 外部人材からのサポート(有無)
・18. 外部人材からのサポートの詳細(自由記述)
・19. 満足度・不満足度(10段階評価)
・20. 満足・不満足の理由(自由記述)
・21. 探究学習への要望(自由記述)
・22. 探究コンテストへの影響(その他の取り組み)
調査結果
多くの生徒が探究学習を「深い学びの機会」として肯定的に捉えている
探究学習への満足度を10段階で尋ねた設問(設問19)では、評価8~10の「満足層」が51.2%を占めました(有効回答5,914件)。6以上をつけた回答は80.6%(4,769件)で、もっとも多く選ばれた評価は最高値の10(20.7%)でした。自由記述では「高校入学時からやりたいなと思っていた探究テーマを探究することができ」「自分の好きなことを探究することができた」など、自分の興味を主体的に追いかけられたことを価値として挙げる声が多く見られました。学外のエキスパートや同世代の探究者とつながれたこと、的確なフィードバックを得られたことも、満足度を押し上げる要因として表れています。教科学習とは異なる自由度の高い学びが、生徒にとって特別な意味をもつことが示唆されました。また、「学校は探究学習を進めやすい環境か」という設問でも8以上の評価が64.8%を占めており、生徒が学校の支えに手応えを感じている様子がうかがえます。
見えてきた課題は、今後の支援のヒントに――時間・評価・「探究の意義」
他方、改善への要望を尋ねた自由記述では、「将来に役に立つ気がしない」「探究の評価基準があいまい」「学校の授業だけでは時間が足りない」といった声が寄せられました。探究の意義が生徒に十分届いていないこと、時間的・物理的なリソースの不足、評価基準の曖昧さが、主な論点として挙げられます。
教員の関わり方と、学校・社会の「支え」が探究の質を左右する
分析から見えてきたのは、教員の関わり方と校内の支えの仕組みが、生徒の満足度に関わっているという点です。探究のための場・確保された時間・担当教員の明示といった「支え」が、探究の手応えにつながっていました。生徒が求めているのは「自由放任」ではなく、自主性を尊重しつつ、必要なときに支えてくれる関わりです。「指導教員は生徒の自主性を尊重しつつ、必要なときに親身になってアドバイスしてくれました」といった声も寄せられています。学校内にとどまらず、地域・企業・専門家・大学など、社会全体で生徒の探究を支える体制づくりが、これからの探究学習支援に求められていると考えられます。
本アンケートの詳細な分析は、以下の記事にまとめています。
https://note.com/tankyu_kenkyukai/n/n025114374f6f?app_launch=false
調査結果の意義・インパクト
満足度や成果は、「校内の支えの仕組み」「教員と外部の協働」「時間設計の見直し」と関係していると考えられます。具体的な施策としては、探究時数の確保、教員のメンタリング研修、専門家とのマッチングや過去事例のデータベース化、発表機会の整備などが有効と考えられ、学習の質の向上と機会格差の縮小に寄与すると思われます。
中高生探究コンテストについて
「中高生探究コンテスト」は、全国の中学生・高校生を対象に、学校で取り組んだ探究活動の成果を発表し合う大会です。参加者は「好き部門」と「困りごと部門」のいずれかに応募でき、自分の好奇心や身近な困りごとから自由に探究した成果を応募できます。2026年大会には全国526校から6,122件の応募がありました。審査では「自分ごと化」「試行錯誤」「示唆・解決」「想い・社会的インパクト」などの観点を重視します。
コンテストWebページ
https://tankyucontest.jp/
会社概要
株式会社CURIO SCHOOL/所在地:東京都目黒区鷹番3-8-5 豊島ビル3F/代表者:西山恵太/設立:2015年4月/業種:教育・学習支援業/URL:https://curioschool.com/
本件に関するお問い合わせ先
株式会社CURIO SCHOOL 広報担当
E-mail:school@curioschool.com
TEL:03-6303-1390