スパイスの香りや刺激がクセになる本格的なインドカレーは、暑い季節に食べたくなる人気のメニュー。そんな本格味のインド料理はいま、家庭でも簡単に作れるようになった。スパイス自体がスーパーや通販などで手軽に手に入るようになり、ここ3年くらいの間に書店やインターネットなどでスパイス料理が注目され、レシピも増加している。
そんなインド料理を手作りしてみたいというあなたにおすすめのレシピ本を紹介。世界文化社から『「ナイルレストラン」ナイル善己の やさしいインド料理』(1728円)が刊行された。
本書は、有名歌舞伎役者たちも通う銀座の人気店であり、日本最古のインド料理店「ナイルレストラン」の三代目シェフが教えるいちばん親切なインド料理書の決定版!バターチキンカレーやキーマカレー、タンドーリチキン、ナンなどみんなが作りたい人気メニュー67品を習うことができる。
この本の特徴は、レシピを「北インド」と「南インド」に分類して紹介しているところ。広いインドでは北と南で気候が大きく異なり、北インドは寒く、南インドは暖かい気候。気候の違いが味わいの違いとなり、北は肉や乳製品を使ったコク深い味、南は魚介や野菜中心のさらっとした味となっている。北と南で個性の異なるインド料理は、その日の気分で選んでみて。
親切といってもインド料理は種類が多く、味わいも様々で「作るのが難しいのでは?」と思う人もご安心を。基本の作り方はどれもほぼ同じで、例えば味のベースになる“万能マサラ”さえ作れば、本格カレーがたったの10分!で作れる。“万能マサラ”は香味野菜を炒め、パウダースパイスと塩を加えて焦げないように炒めたもの。もちろん複雑なスパイス使いは必要ない。南インドバージョンの「万能マサラ」なら、用意するスパイスは3つでOK!カレーだけでなく、おかずにも使えてアレンジは自由自在だ。
インド人のDNAを持ちながら日本で生まれ育った三代目シェフのナイル善己さんならではの、日本をベースにした視点の「インド料理」の考え方から生み出される独自のレシピが満載の本書。ナイル善己さんのレシピは作って食べるだけでなく、インドの文化や気候、宗教などの背景までを知ることができ、よりインドを身近に感じられること間違いなし。
作り方のプロセス写真を多用し、ポイントがひと目で分かるマーキングとシェフ直伝のアドバイスつきなので、初心者でもすぐに作れ、作り慣れた人も納得できる一冊。ぜひ本書を使って本格的なインド料理作りにチャレンジしてみてはいかが?