8月は全国的に多くの祭りが開催される。その中でも東北の代表的な祭りとしてはずせないのが、「青森ねぶた祭」。
木と針金で組み立てた巨大な立体灯篭のねぶたを台車に載せ、跳人(ハネト)と呼ばれる浴衣姿の踊り手が「ラッセラー」と威勢のよい掛け声をあげながら練り歩く、日本屈指のお祭りだ。今年は、8月2日(水)~7日(月)に開催される。
毎年、国内はもとより世界各国からの人々で賑わい、日本の代表的な伝統文化として国の重要無形民俗文化財の指定を受けている。
会期中、大小合わせて35台のねぶたが街を彩る。圧巻なのは、大型ねぶたの存在感。最大、幅9m・奥行き7m・高さ5mで、重さ(台車含)4トンの山車が街を練り歩く様は迫力満点だ!
今年は若手・ベテランの制作者が手がけた多種多様な22台の大型ねぶたが出陣。中でも注目は、大型ねぶた師としてデビューする林広海(はやしひろみ)さんが制作した日本通運㈱青森支店ねぶた実行委員会の『斉天大聖孫悟空(せいてんたいせいそんごくう)』。
中国四大奇書の一つである『西遊記』の主人公・孫悟空が返事をすると吸い込まれてしまう不思議なひょうたんを持つ妖怪金角・銀角と格闘する一場面が描かれている。
会期中、発表される「ねぶた大賞」を含め受賞したねぶたは8月7日(月)青森港を運行、花火とともに祭のフィナーレを飾る。海上を行き交う幻想的なねぶたと、みちのくの短い夏の夜空を焦がす大輪の花火をぜひ観覧したい。
また、「青森ねぶた祭」に出かけて百倍楽しい思い出にするには、観るだけでなく、ハネトになって参加する方法も。
ハネトは正式衣装を着ていれば誰でも参加できて、衣装はデパートでも購入可能。会場周辺には衣装のレンタルと着付けを行うお店もあるそう。
観ているものを圧倒的な熱狂と興奮の渦に巻き込む、不思議な引力に満ちたお祭りに参加してみては。