東京白金台に約350年前創建された禅宗の寺院・瑞聖寺で、「小川勝久 平成琳派展」が開催される。これは、建築家・隈研吾氏の設計により11月に境内に完成する庫裡(くり)エントランスギャラリーの柿落とし展示として、作家・小川勝久氏の屏風作品を展示するもの。
「琳派」とは、本阿弥光悦が1615年ごろに京都に於いて俵屋宗達とともに光悦芸術村を開いたことが始まりとされ、その約100年後に尾形光琳が自然の色合いをバランスよくゆったりとデザインされた画風を作り出した。光琳の名から同様の画風を持つ画家は「琳派」と呼ばれている。
「琳派」の作品からは、情感・全体の調和のとれたバランス空間と時間の感覚が感じ取れるのが特徴で、この感覚を平成の時代に乗せてイメージをデザインし創りあげたものが「平成琳派」の作品の数々だ。
今回展示されるのは、小川勝久氏の「風景曼荼羅」4作品。「風景曼荼羅」とは、長年、風景写真を撮り続けてきた小川勝久がたどり着いた“写真アートの究極の世界”で、日本の美を追求し、全て自ら撮影した写真素材を元に、最終的に屏風六曲の一双に表装したものだ。
「小川勝久 平成琳派展」の会期は、11月10日(土)~18日(日)の平日11時~16時、土日13時~16時半[※15日(木)は休館日]。隈研吾氏設計による建物と小川勝久氏の写真アートを同時に見ることができる貴重な機会だ。
■「白金台 瑞聖寺 庫裡エントランスギャラリー」
住所:東京都港区白金台3-2-1
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