あらゆる垣根を越えた前衛的な表現を元に、人が一心に尽くし、無心へと近づいていくその瞬間を祈りの風景と重ね合わせ、100年先、1000年先の仏教寺院のあり方を模索していく「FEEL KIYOMIZUDERA」プロジェクト。
清水寺を舞台に2012年からスタートしたこのプロジェクトは、写真展、音楽イベントと回を重ね、今回は世界的に注目を集める陶芸アーティスト・桑田卓郎氏の作品展「日々(にちにち)」を開催する。
桑田卓郎氏は、陶芸の伝統と向き合いながらも、目の前にある素材や時代、その時代の中に生きる自分自身と徹底的に対話することによって、常に革新的な作品を制作・発表。
ビビッド、またメタリックな配色、そして一度見ると忘れられない梅花皮(かいらぎ)や石爆(いしはぜ)といった陶芸の技術に基づきながらも、極めて独特の表現がつくりだす桑田氏の視覚言語は、世界各国で高く評価されている。
桑田氏は「グローバルに多くの情報が飛び交う世の中だからこそ、実際に何かに触れ、何かを感じるものでありたい」と語る。今回の展示は、長い歴史の中でその時代時代に寄り添い芸術創造の場であった清水寺で、新しい瞬間、可能性と出会うことができる貴重な機会となる。
会場は音羽山清水寺の経堂と成就院の2会場。成就院は通常非公開なので、その点でも貴重なイベントだ。
開催期間は、8月3日(土)~25日(日)、開場時間は10:00~17:00で、会期中は無休。観覧料は無料だが、成就院は特別拝観料(大人600円/小中学生300円)が別途必要となる。
■「音羽山清水寺」
住所:京都市東山区清水1丁目294
Tea Bowl, 2017 © Takuro Kuwata, Courtesy of KOSAKU KANECHIKA Photo by Kazuya Sudo
清水寺 経堂 Photo by Kazuya Sudo
桑田卓郎ポートレート, 2019 Photo by Kazuya Sudo
Tea Bowl, 2017 © Takuro Kuwata, Photo by Keizo Kioku Courtesy of KOSAKU KANECHIKA
Untitled, 2017 © Takuro Kuwata, Photo by Keizo Kioku Courtesy of KOSAKU KANECHIKA